

昨年だか、娘に言われてしまった。確か独人ベルハルト・シュリンクの一編の読後感想に、さっぱりわからん と言った応えが『要するに、お父さんには合わん本やに』とドッキリ返事。ずっと以前に読んだ朗読者が好かったものだから、市の図書でつい借りてしまった本のこと。好い本なのだろうから我が心にピタッと合うものがあるはずだ と頑張って?読み進めても一向に良さが解らん。そんな虚しさをつい心が通うであろう(と勝手に思い込んで居る)娘に漏らした結果がこの言葉。あってますわ~
50年以上も昔の現代国語の成績の悪さを想い出します。自分勝手の思い込みで(しかも考えもせず、論理的にもめちゃくちゃな思い)、なぜこの答えにならなあかんのだ と実力試験では15点、30点をいただいてばっかり。担当教師からは、いくら理数が好くてもこれではA校試験で頭打ちますよ と脅されっぱなしだった 想い出。結局、この年に至るまで、経緯がはっきりしたスパイ・推理・アクションものを好むだけの読書じゃなかったのかな。たまに、我儘感性に合った作家の本に出合って喜んでいただけの乏しい生活だったのだろう。幅広く深い視野に立つことが苦手な協調性Cで表された小中学校の通信簿を見た、教師であった佳き剛妻は時に私を茶化す。
おっと拡散傾向は、拡散接合の実験だけに止めておこう。掴み損ねたシュリンクの作品は、夏の嘘・週末 のいずれか。それでも図書館へ行くとこれらの本のコーナーに立ってしまい、知らない作家の本を手に獲ってしまう。いかんいかん、こんなことでは と、別コーナーでフィンランドの作家さんのコメディ調の本を借りて寝床の友としていたが、すこし喰い足りん(なんちゅう欲どおしい性格!)。そこで先日、シュリンクさんらのそばに並べてあった『短編集』をパラリしたら、面白そう。持ち帰ったら、読めますわ。好いもんを借りることできました。◎
冒頭にアルゼンチンのフリオ・コルタサルがパリ郊外の渋滞路の数日間を書いた”南部高速道路”。パラパラめくって米国のトニ・モリスン作”レシタティフ;叙唱”も寝床でニンマリ。金達寿の”朴達の裁判”も面白い。この3人さんで金さんだけ知っている。ノーベル賞受賞で有名なトニさんもこの本注釈で知った次第。この一冊にはほかにもたくさんの短編が仕込まれておるので、得した気分。返本したら隣に並べてあるもう一冊の短編集を借りだそう。短編の名手といわれる(と、知った)アリス・マンローさんのもよかった。ジュンパ・ラヒリも泣ける部分がある。やはり、新潮社のコーナーで止まってしまいそう。そうそう、フィンランドのトンミ・キンヌネン”四人の交差点”も借りた甲斐があった。次はどの本に捕まるのかな、捕まえて・・・
最後に、雪と冷え込みによる今朝の通勤渋滞路の写真。家から数キロmはノロノロで、3kmもないR306交差点にでるまで20分ほどもかかってしまった。R1バイパスの事故渋滞の影響もあったのかしら。鳥取の智頭町では車が閉じ込められているとか。