京都にある島津製作所はノーベル賞の田中さんをフェローに持ち、私の公務員生活のスタートとなった県工業技術センターに、微小部分の電子顕微鏡観察と分析とが出来るX線マイクロアナライザー;EPMA を納入してくれた。入所早々に設備されたEPMAの操作を思いもかけず一任されたおかげで、私には第3の職場であったのに、30年以上も無機物の観察・分析だけで公務員生活を全うできた。つながりで研究の真似事もできるようになり、大学など外部に出向き、X線回折や透過電子顕微鏡;TEM まで馴染ませていただき、私には大変ありがたい好ましい社である。
しかし今朝の紙面でガッカリ。社が自社ページで、子会社;島津メディカル が九州4県の医療機関へ納入した医療X線透過装置に不正な改造を行っていたと発表したことである。X線(発生)管球の電源をoffしてしまう”自動故障タイマー”を40件余りも組み込んでいたと明らかにしたのである。今回、初めて落胆したのではない。熊本県での不正は昨年に明らかになり、理系での不正改造でもありアチャーと吃驚した。
私も昨年の1月にX線投射で観察しながらの
カテーテル検査を受けた。途中で管電源がダウンしたら挿入状況を確認できない。技術サービスマンでもすぐに分かる重大不正である。しかも昨年よりも以前、内部告発を上層部が握りこんだままであったと朝刊にある。動機はなんであれ、理系の端に居る私まで情けなく思ってしまう。
しかし、無期限ともいえるほどの原発寿命を認め始めたわが国では、私ごときが知らない場所でイロイロなことが・・・実は、偉そうなことを言えないのです。50年以上も前の第2職場で、使用鋼材が適正であることを証明する”ミルシート”の提出が間に合わずに、ゼロックスでコピー&プリントを繰り返して数値や日付を入れ替えておりました。かわいらしすぎますな