崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

広告を拒む新聞社

2012年09月07日 01時11分57秒 | エッセイ
 昨日第一書房社長から電話があった。先日に本欄で触れたように私の著書編著の『植民地の朝鮮と台湾』『差別を生きる在日朝鮮人』『樺太・朝鮮人の悲劇』の広告を読売新聞、毎日新聞、西日本新聞、新潟新聞、沖縄タイムズなど全国誌に載って注文があるという嬉しいニュースであった。しかしある一つの地方紙が東京支社を通してこの時期にこのような本の広告を載せるのはどういうことか、文面を以て書いてくれと言われたという不思議な話が続いた。他に隠れた理由があるかは知らないが、「この時期にその内容の本の広告を載せるのは」と、有料広告を拒まれることは、日韓関係の緊張に過剰に反応するのではないだろうか。この時期を表すこととして受け取ってよいであろう。
 政治的に緊張している日韓関係の中ではできれば言論は冷静に対応してほしい。その新聞には私が広島大学に在職中論壇や座談会、日韓地方紙の交流会の司会など縁を持っていたが、今は担当者が変わり縁が切れたことを意味するだろうか。長い間、親しく付き合っている記者に問い合わせを願っているが、いまだに返事はない。ご迷惑をかけないようにしながら問い合わせたい。読者の意見を聞きたい。

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8 コメント

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Unknown (黒羊)
2012-09-07 02:57:37
例えば「楽しい韓国語講座」とか「知っていそうで知らない韓国」等のソフトなイメージや内容であればまだしも、表題から伝わってくるのは植民地時代、在日問題、戦後の混乱期と日本人の負のイメージですもの。
新作ならともかく、既出の本をこの時期に敢えて「お前等過去にこんな事やってます。」という内容の広告打って何がしたいのかが見えないのでは。


日韓友好として先日から始めた講座では韓国の負のイメージを決して語らないでしょうに、何故日本の負のイメージは敢えて前面に出すのですか?
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Unknown (崔吉城)
2012-09-07 06:22:17
 早速のコメント有難うございます。私の研究が近い歴史、日本の植民地です。韓国で反日感情との闘いであったが今は日本の嫌韓感情との戦いになるようです。難しいことばかりです。しかし学問の道は荊棘の道であることもあります。
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Unknown (黒羊)
2012-09-08 12:36:03
よりによってその嫌韓感情が一番ヒートアップしているこの時期に、「お前等過去に悪い事したろ?」って内容の、それも新刊ならまだしも数年前に出版した本の広告を出す意図が解らないのですが。
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Unknown (崔吉城)
2012-09-10 11:54:18
 全国民が右翼化されなければならないことではありません。時には、人によっては非難することも国にとってプラスにならないでしょうか。
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Unknown (黒羊)
2012-09-11 03:40:16
はい。反省するべき事は反省しなければいけないし、非難も大事な事だと思いますが、反省を何故今促すのかを聞きたいのです。

今ひらいている講座は、「楽しい韓国文化論」と、楽しいをつける位ですし、冷静になる事を促す為ですから、参加者がドン引きする様な韓国のマイナスイメージが語られる事はないと思われます。私はそこに、韓国に対する教授の配慮があると思います。
対して日本には同時期に、配慮なしの直球ど真ん中で 「反省せよ」を突き付けるってのはどうなんですか?
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Unknown (崔吉城)
2012-09-11 06:07:43
 私は一方では「日本は美しい」(仮題)を準備中です。韓国側からまた親日、右翼などで非難されるかもしれません。バランスを取ろうとします。
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Unknown (崔吉城)
2012-09-11 06:10:43
 私は平和な時代に身の安全が確保されている中で「平和運動」をするのを見っともないと思っております。
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Unknown (黒羊)
2012-09-12 00:54:36
お言葉をきちんと理解した上で言葉尻取ってしまいますが、韓国政府から対話を拒絶され、ICJに単独提訴を決めた時点で、日本は竹島周辺を紛争地と再認識しました。少なくとも現在は「平時」ではありませんよ。何が起こっても不思議ではない状態です。
いつぞや時間が限られていると書いたと思いますが、みっともないとか形振り構ってる暇はないと思うのですが。
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