崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

ネットと民主化

2011年02月05日 06時33分52秒 | エッセイ
 「毎日新聞」(2011,2,4)“ネットで「愛国心」暴走”で中国のネットから「反日デモで小日本と叫べるが、本当は共産党打倒と声を出したい。難しいけどね。チュニジアで革命が起きたね。ある日、中国でも発生するかもしれない。独裁政権は永遠には続かないさ」と書かれている。北アフリカで民主化の突風が発生したのは意外なことであり、それが偏西風のように東へ吹いているようである。昔ソ連が怖い存在であったが崩壊して世界が大部変わったが、中国はカメレオンのように色を変えながら維持している。調査地として行ってみてもロシアは民主化されているが中国はされていないことを強く感る。私は体験した韓国の民主化をモデルにして見ている。エジプトの民主化は政治政党主導のデモではない点に拍手を送りたい。中国は共産党が独裁して個人が独裁しているのではないから民主化は難しい。日本の自民党も同様、党内で総理が変わるのが政権交代と錯覚させ、長期執権したのである。「偽民主義国家」を含めて本当の民主化はまだまだ程遠い。
 私が日本に留学した時一番初めに会った方が池明観氏であった。彼から聞いた日本文化論のような話は忘れない。彼は後に公に知られたT・K生の『韓国からの通信』(1973ー88)の筆者であった。当時、留学生たちは韓国の民主化へ強い関心を持った。「通信」は,韓国反体制派の発言,地下文献,うわさなどを,T・K生が自分なりのコメントをつけながら紹介したものである。朴政権を「倒すべき悪」とした。金大中拉致事件、朴大統領の夫人暗殺事件など大きいニュースが伝わった。民主化の道は長く険しいものであった。今、民主化の風は偏西風のように東へ吹いている。民主化の噴火も必要である。人が尊重される時代を望んでいる。

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