崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

寒さの逆戻り

2009年02月17日 06時20分06秒 | エッセイ
 10度くらい急降下、寒さが戻った。昨日まで4月中旬頃の気温、異様な暖冬、温暖化だといわれたが恥じ入るほどである。私は花咲くころ寒さが戻るのをほぼ毎年体験してきた。韓国では立春頃の寒さを立春寒さなどとも云われる。特に花が咲く頃の寒さを「コッセンチュウイつまり花が咲くのを嫉妬する寒さ」という。以前にそれについて花が咲くことにも嫉妬されると感じると書いたことがある。しかしもっと深い意味があるかもしれない。花を咲かせることを遅延させること、咲いた花を長く持たせることの意味もあるだろう。
 人生に比して考えてみる。人生にも「寒さ」「辛さ」がある。人によってその辛さが人生の華やかな時代を遅延させるか、咲いている時間を長持ちさせることになるかもしれない。コッセンチュウイで風邪引きさんになるか、寒さすなわち辛さをただの苦難として逃げようとするか、屈伏するなどの人は永遠に花を咲かせないだろう。辛さこそ自分の人生の花期を持たせるものである。梅の満開を美しく観賞するために曇ってほしいと思う朝である。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿