崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

引揚者の体験記を読んで

2007年05月25日 06時31分17秒 | エッセイ
 引揚者の体験記大木信夫著『朝鮮海峡』(文芸社、2001)を読んだ。著者の父親である人は麗水での裁判官。病気で帰還が困難、そして自決した。リヤカーで運ばれ焼かれるという惨めな終末。この本には終戦直後の事情が詳しくリアルに表現されている。著者は勉強が大嫌いだと描かれているが、人生の生き方や文章の表現力などからみて優秀な人と思われる。ジャンク船上の飢餓状況で人間の品格を失うこと、緊迫な状況において朝鮮人、金山との信頼関係の強さ、日本で朝鮮人としてイジメられるなど問題点を多く露出している。本当に感動した。

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1 コメント

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追加 (崔吉城)
2007-05-26 05:23:46
 昨日文芸社に電話して大木信夫氏と通話が出来た。麗水会では数回一緒に参加しても会っていないのは残念と言った。一気に旧友になったように嬉しく話をした。元気な声で早く会ってみたくなった。7月研究会には招待することにした。
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