私が日本語、それも東北弁の多い小説を読むということは平易なことではない。論文などとは違って日本語のボキャブラリーなど相当異なる読みになる。しかも純粋文学を読むということはただ分かる程度ではなく面白く、理解し、感動することだ思っているから難しい。柳美里の「JR上野駅公園口」を完全読破、感動を持している。その感動はおそらく読者それぞれ特異なものであろう。当分の間、この感動を自分のものとして保持したい。ホームレスは乞食のように私は思っていたが彼女が描いたホームレスは誰にも起こりうる人生を語っている。栄華と尊敬を持っている天皇と対照する意味を深く考えている。「いま舞っている葉も、雨に濡れ人に踏まれた葉も、まだ枝についている葉も…」(河出文庫159頁)。お話を聞きたい。9月30日午後2時東亜大学、13号館で柳美里氏に会う。
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