崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

戦争と抑留

2019年02月17日 06時24分25秒 | エッセイ

 今執筆中の原稿は10年ほど前はにインタビューした、当時90才の、故弘中数実氏に関するものである。日中戦争とシベリア抑留の話である。戦争と抑留が主内容であるが、彼は私に微笑みをもっで話してくれた。彼から記憶の持ち方が教えられた。インタビューの映像も残っている。悲惨な戦争と抑留を明るく語れるのはなぜだろう。私は彼の人生観に引かれている。
 昨日見た被害者の映像ではある未亡人は「日本人のやつら、噛みついて殺したい」と泣きながら訴えていた。被害者ばかりのインタビューはこのようなものである。弘中氏は異なる表情である。ある人は加害者の被害だからと理屈を言うだろう。もちろん彼も悲しく悲惨な戦争と抑留であったはずであるが、なぜ彼は悠々と青年時代を明るく語るのか。彼の人生観に迫って、私の指はパソコンに打ち続ける。ポジティブな生き方を学んでみたい。


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