崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

奴隷博物館

2009年08月30日 02時49分01秒 | エッセイ
 ケープタウン市内を歩いて回った。博物館に行く途中「アフリカ伝統を体験する」という看板を見つけて入ったが雰囲気が違う。アフリカ伝統料理の味を体験するという食堂であった。疲れて歩道に置いてある椅子に座ろうとしたら一つには白人専用、もう一つには白人以外の人用と書いてある。そのそばの建物が人種差別の裁判を行った場所だとの説明がある。しばらく歩いて昼時間過ぎたので食堂を探したが見当たらない。そのまま奴隷博物館に入場した。今日はここで三つ目の博物館になる。
 映像で動画を流しているものが多い。奴隷を残酷に扱っているのがテーマであろう。中には東南アジアから奴隷として売られてきた人のことも説明されている。初知識である。市内を歩いていても白人はほぼ見当たらない。全く黒人の世界である。彼らには祖先が奴隷として売られたという歴史がある。人類の歴史には恥ずかしいものが多い。しかし植民地帝国の文化はここに移植されている。イギリス人は人種差別はしたが近代化に成功させた現在がある。イギリスや、アイルランドを調査して歩くのとそれほど差が感じられないほど植民地化された国である。この国の人々は植民地をどう思っているのだろうか。聞いてみたい。充実した博物館に人が少ないのが不思議である。




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