崔吉城との対話

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無表情の女性大統領の涙

2014年05月20日 03時51分08秒 | エッセイ
 私が散歩道で撮ったこの写真は葛藤を示す。葛と藤は捻じれる。互いに絡みあいながら伸びる。しかし互いに生きる。歪曲と歪曲が巻き寄っている。日韓関係も「葛藤(葛と藤)」する。日韓首脳会談で韓国の朴槿恵大統領が無愛想、無表情であったことが話題になったが旅客船沈没事故でもその表情は一貫していた。昨日正午の対国民談話ではその無表情の大統領は涙を流した。彼女は終始泣き崩れることなく、談話を読み上げたのは偉いと思った。私なら聞くだけでも感情コントロールが難しい。大統領の訴えは韓国人の心には大きい影響があったと思われる。「社会全般の腐敗を清算していく」というが、根本的な意識改革の対策はあまり見えず、主に処罰主義だけが強く感じた。私もその社会で生まれ育ったものとして、「冒険しないと進歩はない」という考えで即、行動する性格であり、意識改造は難しい。
 韓国が交通事故率が世界的に最高レベルであった時、運転手たちへの標語「パパ、今日も無事に」のお守りを飾り、運転さんは健康に良い(?)ドリンクを飲み、過速し、事故を頻発したのである。「事故は運」でありいくら注意しても起こりうるという。韓国のドラマでは交通事故は神秘的にも扱われている。交通事故で意識を失うことがあり、不思議にも人格を変身させる奇跡も起こすという。有名な冬ソナもそのストーリーである。
  韓国は今自殺率の世界トップレベルである。長生きへの願望、高麗人参の国でありながら、行動は合理的ではない。つまり合理化されていないことは近代化になっていないことを意味する。意識改造、生活習慣を変えなければならない。安全のための体系改革とその日常化が必要である。私は雨の中で体験したことを一つ思い出す。広島で韓国から来られた人が運転する助手席に座っていた時、彼が急ブレーキをかけたが横からバイクで走ってきた人が目の前で倒れたことがあった。私が瞬間的に降りて彼女の怪我の有無を確認し、車に載せるまで運転手の彼は不動のまま座っていた。彼に悪意があるとは思わない、びっくりして動けなかったのだろう。普段の心構えと訓練ができていないと強く感じた。船の沈没事故でも救助ができなかったことも同様であろう。乱暴な競争による先進国化への歪みが出ていることを深く反省すべきである。
 

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