崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

近刊の本の題

2014年11月21日 05時22分41秒 | 旅行
東京の出版社からゲラが届いて、カーバーデザインに入って早ければ年内の出版になるかもしれない。本の題を決めなければならない。どう決めるべきか。一般的に研究書などには結果や結論をもって付ける。しかし小説などでは逆であり、疑問や問題、読者へ呼びかけるヒントなどが題になるのが普通である。前者の明確なタイトルに比べて後者は面白さや曖昧さがある。今度の本の題では一番代表的な読者と言える編集者の提案を検討し、時宜性、結果と問題性、疑問を持たせるように本の題を決めた。内容は朝鮮戦争の記憶から性暴行、売春、慰安婦、性と政治に関する書下ろしたものである。
 本の題だけではなく、書き方もそうであろう。探偵小説のように読者自ら結果を探すように書こうか。しかし一般の読者によってはなかなか最後まで読んでくれない可能性もあるので新聞記事のように先に結論を出してからその理由を説明するように書こうか。執筆の目的によっては書き方はさまざまであろう。日常的な会話もそうである。アナウンサーの中にはゲームなどの勝敗の結果を先に言って資料映像を見せることがある。面白さが低落する。明々後日は韓国の慶南大学校で「未来志向の韓日関係」について講演する。大まかな結果が示されている題である。「日韓関係における未来志向とは何だろう」という題にするつもりである。