崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

クーデターによる大統領

2013年05月31日 03時41分38秒 | エッセイ
 私は10年ほど前に朴正煕大統領のセマウル運動が日本植民地時代の農村振興運動から来たものであると論文に書いたが、それがアフリカでもモデルになっているという。〝アフリカの朴正煕大統領"と呼ばれるウガンダのミューズベニ大統領が韓国を訪問して首脳会談し、彼は朴正煕氏を尊敬し、セマウル運動のような経済開発で高度成長(年平均10%)を推進している。アミン大統領をクーデターで倒し、政権を握り、27年以上の長期政権をとっている。朴氏がクーデターにより政権を握り、独裁をした。長期政権を構築するために維新憲法を作ったが、暗殺された。ベニ大統領は朴正煕氏をモデルとして成功させたと言える。クーデターで、軍事的に政権を握って政治や経済を振りまわし、経済開発を行い、独裁であっても後に良く評価されるというモデルになっている。それは本人だけのことではなく、社会的な風潮にもなっている。歴史から見ると李王朝の始祖の李成桂、朴正煕などの例である。それはアフリカなど普遍的ともいえるようになった。社会には論理はあっても倫理はうすいようである。