崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「けしからん」投票」

2013年05月10日 05時23分58秒 | エッセイ
 昨日は朴槿恵大統領に「失望1号」として歴史認識の発言について書いたが、今日は日本の野党に「失望1号」として川口順子氏への参院環境委員長解任決議である。参否の札をもって投票する映像をみて失笑してしまった。札をもって投票する列を見ながら彼らが本当に国家の政策などに関わる問題で投票するのか疑問があり、私には「けしからん」投票にしか見えなかった。
 一般的に非難する人は口そろえやすい。否定する性向のある人はいつも言い分、言い訳を上手く用意している。約束を守らなかったことは弁明の余地がないが、なにより日本では規則や掟を多く作ってそれを守る。それは当然である。しかし運営には中庸思想が要する。「律法主義」になってはいけない。律法主義者とはキリスト教の規則や規定を文字通り厳守し、律法の本当の目的を考えず言い分としている人達をさす。その極端な人たちが原理主義者と言われている。
 日本はまだアジアのモデル的な国家、国会であると私は思う。特に今の野党を以前の自民党が野党だった時よりジェントルだと思っていたが、今度だけは許せないほどがっかりであり、大いに失望し、「けしからん」と思っている。政治家は大衆、古い表現を借りるならばと「愚衆」の代表であるが、議員本人は「愚」になってはいけない。そのことを意識してほしい。