崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「独島は韓国の地」

2013年05月22日 04時06分48秒 | エッセイ
韓国の「世界日報」は日本の歴史学者の久保井规夫、田伊彦、坂本悠一、一户彰晃の諸氏が釜山で記者会見を開き竹島(独岛)は韓国領土である、江戸幕府が独島を朝鮮の領土と表記した地図「日本舆地路程全图」を公開したと報じている。日本人がわざわざ韓国に行って記者会見をしたという異様な風景として報じられている。それ自体の当否はさて置き、私は韓国人が他国でそのような行動をとったらおそらく国民的バッシングを受けるだろうと思う。アメリカであれば、日本ではどうなのだろうか。
 アンダーソン氏によるとナショナリズムは国家によって創られた「想像の共同体」であるという。もちろん故郷を懐かしく思うような自然なノスタルジアのような純粋な感情もある。それは大切なものである。今中国や韓国との関係で一番難しいのはナショナリズムの程度の問題である。このニュースを伝えている「世界日報」のような新聞のナショナリズムはどうなっているのだろうか。少なくとも学者や知識人がナショナリズムを克服しなければほんとうの世界化は実現できない。