崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

先帝祭

2013年05月04日 05時41分36秒 | エッセイ
 昨日は憲法記念日、新聞や放送以外に憲法を意識している人はあまりいなかった。人々には記念日を意識することは少なく、ただの休日で十分であろう。各地では連休を期にそれぞれ行事を行っている。下関では最大の祭りの先帝祭のハイライトの壇之浦の海上合戦、赤間神宮で上臈参拝と外八文字道中が行われた。その最中に日本愛国団体の大型車の行列が通過した。それが憲法改正の表示であろうが人々の視線を引くことはなかった。私は地域住民グループ、小倉と福岡から来られた友人、下関韓国教育院長ご夫妻などとメイン会場の芝の上に座り歓談をし、青空下、壮観な歴史絵巻、美しい上臈列立には前に接近してシャッター押した。
 同席した教育院長の奥様は初めて見られて感動する表情だった。「ご感想は」と韓国語で聞いたところ日本文化の美意識に関する見識を披露する。その話は夕食会に持ち込まれ続いた。韓国には日本文化があまり紹介されておらず、初めての華麗な光景に感動した言い、自然に韓国文化との比較になった。そこで彼女はさらに拙著の『祖先崇拝と孝』の読後感を披露するではないか。著作集1として発行されてから初めて聞く書評の様な話が延々と続いた。隠れた大敵に会ったような気分で、注意深く読者からのコメントを聞き感心するばかりだった。韓国人の「恨」など深い内容を分かりやすく面白く読んだと聞いて私の意図は生き返って来たと反応をした。夕食後家内と海岸の道を散歩かてら帰宅、良い祭りであった。