崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「忙しい中」

2010年07月29日 05時37分43秒 | エッセイ
 「お忙しい中」は日常の挨拶になっている。仕事が好きな日本人を表すというか、忙しさを語る人が多い。昨日私もほんとうに忙しかった。朝ブログを書き、連載文の草稿を書き、4人分の弁当を買って出勤し、研究団体の韓国への調査旅行の打ち合わせ会、経営者たちのとの昼食会、新聞記者とのインタビュー、学生たちの実習参観(写真)、試験、遠来客との「焼肉やすもりでの夕食会」で帰宅したときは疲れきっていた。「忙しかった」。しかし深く考える時間はなかった。
 学生たちによく言う言葉がある。社会に出たら忙しくなり、考える時間がないので、学生時代にのんびりした時間を持って人生を深く考えなさいと。忙しさには勤勉さと良い倫理が潜在しているが、世俗的な働き者の印象もある。現代の人は誰でも忙しくなれる。その忙しい生活に空き空間を作ってのんびりする時間が必要であろう。その時間を作るのも勇気がいる。今日は「忙しい中」自宅で休むことにする。