崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

行き止まりの家

2007年08月30日 07時03分10秒 | エッセイ
 下関に来て朝の散歩道でよく行き止まりの家の前まで行き、そこから裏道を探して、元の道に戻ることがよくある。そして家々の花、庭、玄関、カーテンなどの柄とかその家の形、家の個性が感じられる。博物館などの施設だけではなく、このように一戸建ての家々に出会うことがこの町を生きることであり、楽しむことである。ある家では外側の縁側に盆栽などの花を花屋のように飾っている。ある家では愛犬が吠える。家内が連れて歩くミミちゃんは他の犬と自然に出会う。犬同士の交際が人につながる。犬連れの人たちの立ち話が広がる。初めて出会う他人に話掛ける。都会の生活は孤独だと言われるが、行き止まったところから曲がる散歩で隣人と一緒に生きる楽しさを発見した。わが家族の朝の散歩は町を楽しく生きることである。