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往還日誌(50)


(写真)出町橋のたもとの柳の木の上空を舞う鳶





■上洛。すっかり京都は夏の空である。出町の鳶も元気に啼いている。

「のぞみ」の車中は、いつも数学の基本書を読むのだが、きょうは、眠くて、ゲオルク・ジンメルのエッセイ『愛の断想 日々の断想』(岩波文庫)を読む。途中、名古屋の手前で熟睡してしまった。このエッセイは、学生時代に最初に読み、その後、何度か手に取っている。きょう読んでみて、まったく初めて読むような気がした。内容を忘れていることもそうだが、還暦すぎて、わかることが増えた、ということが大きいと思う。読書は、「再読」こそが、重要だとは、詩人の野村喜和夫さんの言だが、そのとおりだと思う。いずれにしても、きょうよくわかったのは、ジンメルの凄さだった。彼の社会学的な分析も、「形式社会学」とか「生の哲学者」とかいう、安直なレッテルを取り外して、フラットに読んでみたいと思った。

8月には、公開講座で、京都合宿を行う。その宿泊施設と会議室を安く押さえることができた。問題は、なにを読むかだが、故石塚省二先生のテクストか、今、再びのルカーチの『歴史と階級意識』か。

そういえば、きょう、出町柳商店街を歩いていて、この商店街を舞台にしたアニメ(京アニ)「たまこまーけっと」があるのを知った。Youtubeで調べて残念だったんは、セリフが、アニメ語であり、京都弁やないことやね。



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