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俳諧:猿蓑「鳶の羽も」の巻(4)


■旧暦閏3月18日、金曜日、、黒船祭(下田)

昨日深夜に雷が鳴ったそうだが、ぜんぜん、気がつかずに眠りこんでいた。起きたら、路面が濡れている。季節的には、一ヶ月遅れといったところなのだろうか。

9月に詩人の村松武司について、すこし、話すので、その準備作業に入った。同世代の詩人で、同じ「列島」に所属した鳴海英吉との比較ができる年譜から作成している。今回は、資料を読み込むのはもちろんだが、できるだけ、基礎資料を多く作成してみようと考えている。村松武司、福田律郎、鳴海英吉などは、日本戦後詩の黎明・源流に位置する重要な詩人たちで、その軌跡も、共通性がある。ウェブ環境がなかったせいもあろうが、人との交流が活発かつ濃密で、重要な出会いは、ほとんど、そこで起きている。戦後、共産党へ入党し、やがて離れるのも共通している。こうした共産党への入党・離党・除名などの現象は、日本だけではなく、たとえば、フランスなどの欧州でも、よく見られる。

romie lieとのpoetic collaborationに新しい展開が。ここから>>> 7月下旬に刊行される『脱原発・自然エネルギー200人詩集』(コールサック社)に、急遽、このコラボレーションが収録されることが決まった。海外からも、ビート詩人で自然環境保護運動に熱心なゲーリー・スナイダーなど、数多くの詩人の参加が予定されている。総勢251人の詩人による、英語・日本語併記の国際的なアンソロジーになる予定である。



たぬきをゝどす篠張の弓   史邦

まいら戸に蔦這かゝる宵の月   芭蕉

■狸の出没する様子から、廃屋などを想像している。時間の見定めと場所の設定が秀逸だと思う。俳諧の進展は、論理というよりも、連想が重要な要素なのだろう。
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