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芭蕉の俳句(194)

■旧暦7月26日、火曜日、、秋雨

(写真)月

風が寒いくらいである。昨日、川端で今年はじめて蜻蛉を見た。



荷兮方にて
世を旅に代掻く小田の行き戻り
  (杉風宛書簡)

■世を旅に送ってきた自分の境涯を眼前の代掻く農民の姿に重ねているところに惹かれた。一見、代掻く農夫の行きつ戻りつする動きが、流転する旅人の自分に似ているとも読めるが、定住者の農夫も自分も旅人だという思いが、その背後に滲んでいるように感じた。「代掻く」は田植前に田へ水を入れ、土を砕きかきならして、田を柔らかく平らにして、田植えの準備をすること。夏。
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