verse, prose, and translation
Delfini Workshop
北と南(10):黒糖煮る


夕方から、江戸川を散歩。川面の夕日が凍った風に揺れていた。その後、喫茶店に籠もって句作。夜、「のだめ」を観る。久しぶりに、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴いた。クラシックを聴き始めて、最初に好きになった曲の一つで、なんだか、懐かしい。
David Oistrakh plays Tchaikovsky Concerto (1st Mov.)
David Oistrakh plays Tchaikovsky Concerto (1st Mov.) Part 2
David Oistrakh plays Tchaikovsky Violin Concerto (2nd Mov.)
David Oistrakh plays Tchaikovsky Violin Concerto (3rd Mov.)
(写真)足尾駅からすぐの、古河掛水倶楽部。足尾銅山の迎賓館だった館。今は、記念館として、一般公開されている。
◇
黒糖煮る
沖縄では刈り取られた甘蔗(きび)の製糖が1月から3月にかけて行われる。この時期が製糖期である。黒糖を精製した分蜜糖は工場生産がほとんどであるが、県内消費用の黒糖は個人の家内工業で細々と続けられている。甘蔗を絞った汁を大鍋で煮詰め、石灰を加え固めると、黒糖ができる。
黒糖を煮る魂石をふところに 眞榮城いさを
「魂石(たまいし)」とは、沖縄の風習で、十字路から小石を三つ拾って、その石に願をかけ、懐にいれていると、不思議に元気が出たり、仕事が巧くいくという。作者は宮古島市平良在住。
※ 宮坂静生著『語りかける季語 ゆるやかな日本』(岩波書店 2006年)より
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柚子湯


カイロに行って体調は良くなってきた。やはり、効くのだろう。睡眠剤を飲まずに、効果を試して、そう実感した。間が、一ヵ月半、開いてしまったので、骨格がかなり歪んでしまったらしい。来週も治療に通うことになった。
(写真)わたらせ渓谷鉄道のディーゼルカーの勇姿! 渋い! 通常一両! 多くて2両! イベント列車やトロッコ電車もある。車体の小豆色は、足尾銅山のあかがね色から来ている。
◇
ウェブアニメというのをご存知だろうか。ウェブ上にアップロードされた無料アニメーションのことで、制作は、作画・脚本・声・効果音・テーマ曲など、全部一人でこなす。収益は、たぶん、広告収入や関連グッズだと思う。相当なアクセス数があるらしい。
先日、人気の覆面作家、ラレコ氏がテレビに出演したので、観てみた。35歳の男性で、「やわらか戦車」などの作品を観ると、明らかに、反戦思想を感じてしまうのだが、当人の弁では、そういう思想を意識しているのではなく、自分の生理に忠実に描いているだけだと言う。生理がそのまま思想になっているのだろう。「やわらかアトム」もなかなか笑える。
◇
今日は冬至である。冬至に柚子湯に入ると、無病息災でいられるという。柚子湯が銭湯登場以降の習慣だとすれば、いつからなんだろうか。初めて、「柚子湯」が言葉として登場したのは、狂歌だったようだ。
「伊豆湯よりをとりてあしきゆず湯とはすいもあまいもくたものぞしる」(狂歌・団円 1703年)
この狂歌からすると、18世紀の初頭には「柚子湯」の習慣はあったように思える。銭湯もこの頃からあったのか? そう思って、調べていると、15世紀の後半には、文献に「銭湯」が現れる。銭湯は冬至の日は柚子湯と決まっているらしいから、その日だけ、銭湯に行くのも乙なものかもしれない。
金星と月を左右に柚子湯かな 橋本薫
■一足先に、柚子湯にしてしまったので、今宵は、入浴剤の柚子風呂にしたのだった。おるかさんのこの句、露天風呂かな。いいでしょうね、こういうの。
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北と南(9):稲搗波


(写真) The beginning of life
◇
土曜日の8日は日米開戦日だったが、それよりも、ジョン・レノンの忌日として、覚えている。40歳で射殺されてしまった。ジョン・レノンには、好きな曲がたくさんがるが、今、一番聴きたいのは「Power to the people」だ。インターネットによって、これが、実現する可能性が出てきたとぼくは思っている。
しばらく療養を兼ねて一人旅に出ることにした。一応はとある廃墟をめざす。冬の廃墟の静けさを経験することが目的といえば目的である。
◇
稲搗波(いなつきなむ)
波照間島のある八重山諸島と宮古島諸島を合わせて先島という。稲搗波は先島の冬の波を指す。沖縄は十二月に冬に入る。風が吹き出すごとに気温が下がり、十二度前後になる。大陸高気圧からの季節風が強くなり、時化の日が続く。日本本土に向って北上する黒潮と南に噴出す季節風がぶつかって立つ三角波が稲搗波。船が転覆することもあるらしい。
波照間の稲搗波と酌みにけり 眞榮城いさを
※ 『語りかける季語 ゆるやかな日本』(宮坂静生著 岩波書店 2006年)から
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北と南(8):甘蔗時雨


(写真)
川底に
流れる
水の旋律
(谷川俊太郎)
さてと、夕食の準備は終った。今日は、実験をしてみた。食べた味を再現してみるという実験である。これができると、料理は一人前らしい。結果は、失敗。理由は、食べたときに何を使って味を出しているのか、閃かなかったから。そりゃそうだよね。手当たり次第、適当に味付けしても失敗するに決まっている。味見をしすぎて、おなかが一杯になった。難しいもんですな。
◇
甘蔗時雨(きびしぐれ)
沖縄の一月はさとうきびが実り、刈り入れの時期である。その頃、大陸の寒気団が張り出して日本本土は雪に襲われるが、沖縄では曇りがちの天気が多く、小雨がぱらつく。きび刈の頃の雨なので、「きびしぐれ」と呼ばれる。さとうきびには「甘蔗」の字を当てる。もっとも寒い時期の畑作業で、折からの雨が見舞う。沖縄の方言で「シムカキ」または「シムカキグワー」と呼ばれる。
不発弾処理の大穴甘蔗時雨 玉城一香
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北と南(7):小夏日和


(写真)Untitled
なかなか難しい。睡眠薬の分量と耳鳴りの程度と仕事の進捗。この3つをうまく調和させるのがなかなか難しいのである。薬の量が多すぎると、眠くて仕事にならない。少なすぎると、耳鳴りが激化する。適当にやるしかないのだが…。
少しずつ英語で書いたり考えたりするようになって、「俳句を詠む」という基本的な表現をどう英語で書いたらいいのか、しっくりこないままできた。今までは、単純に「to write haiku」あるいは「to make haiku」、「to create haiku」はたまた「to compose haiku」などと書いてきたのだが、実作している側から言うと、どうも、実感とずれる。俳句を目の前に置いて、いろいろ、推敲していく作業は、もっと手作業的な感じがある。そんなことを感じながら、先日、必要があって、ライトの娘さんがライト句集の序文に寄せた文章を読んでいたら、彼女は、なんと「to craft haiku」と書いているではないか! 「craft」をロングマンで引いてみると「to make something using a special skill, especially with your hands」と定義してある。確かに、パソコンのキーボードは両手で打つな(笑)。write, make, create, compose:たぶん、「俳句を詠む」と言いたいときに、通じると思う。これらに加えて、craftという動詞は、「詠む」行為に立体感を与えてくる。そんな気がして、箱の中にしまっておくことにしたのだった。
◇
小夏日和
11月の立冬を過ぎてからの暖かい日を本州では「小春日和」と呼んでいる。沖縄では、これを「小夏日和」と呼ぶ。季節風の「新北風(みーにし)」が吹き出した後、暖かい夏が去り、急に秋らしい涼しい陽気になる。長袖を纏い、衣替えをする。ところが、立冬前後に移動性高気圧に覆われると、風が南寄りとなり、日中の温度が三十度にあがる。夏が戻ったようで、半袖やノースリーブの服装がふたたび目につく。衣替えの衣替えである。沖縄本島では、小夏日和を「十月夏小(ジュウグヮチナチグワ)」と言い、宮古島では「十月ガマ」と言う。
北米では、同じことを「Indian summer」ドイツでは、「der Altweibersommer(老婦人の夏)」と呼ぶ。
小夏日の潮吹き上ぐる一枚岩 本部弘子
※『語りかける日本 ゆるやかな日本』(宮坂静生著 岩波書店 2006年)より
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北と南(6)
旧暦4月11日、日曜日、
。
朝起きた瞬間から耳鳴りがひどくていたたまれず、発狂しそうになる。江戸川に行き、しばらく風に当たる。土手のゴミ拾いのボランティアグループがやってきたので、引き上げる。昨日は、比較的落ち着いていたのだが、今日になって、また、ひどい耳鳴りで、とくに朝、起掛けと就寝時にひどくて、身の置き所がない。昼間、仕事部屋にいるとひどくなるので、なるべく、家族と一緒にいて、気を紛らわせるようにしているが、それでも、仕事部屋にまったく入らないわけにもいかず、パソコンから、四六時中、野鳥の声を流している。
生活構造の中にストレス要因が複数あったところに、納期の厳しい仕事を連続的にやらざるを得ず、それが引き金になったものと思う。思い切った療養と生活パタンの変更をしてみるしかないかもしれない。
朝と就寝時に、耳鳴りひどくなるのは、朝晩は、脳へ行く血流・リンパ液の量が減るからではないだろうか。確かに、散歩から戻って、何か口に入れると一時的に耳鳴りが収まるのである。マッサージ・指圧の効果もこれを証明している。この仮説が正しいとすると、対応策は2つ出てくる。一つは、脳へ行く血流・リンパ液の量を一定量確保するために、バランスの良い食事をして、毎日運動してみるということ。二つは、もともと、生活構造にストレス要因が組み込まれているのだから、当該のストレス要因を排除する。この2つを、この一ヶ月実践してみようと考えている。
◇
ハーリー
沖縄で旧暦5月4日に行われる豊漁祈願の船レースが「ハーリー」である。男たちはサバニという漁船を競漕に使う。船腹に波模様を描くなど化粧を施した船が、三艘で勝敗を争う。糸満など沖縄本島南部の漁村に伝わる。糸満では「ハーレー」と呼ぶ。那覇では、龍の彫り物に飾られた爬龍船を「ハーリー」と呼ぶ。琉球王朝の伝承が残る那覇だけのものであるが、那覇では子供の日の5月5日に42人乗りの大型船が繰出す(『語りかける季語 ゆるやかな日本』宮坂静生著 岩波書店から)。
爬龍船ゴールにかざす櫂そろふ 安次富哲
爬龍船(ハーリー船)

朝起きた瞬間から耳鳴りがひどくていたたまれず、発狂しそうになる。江戸川に行き、しばらく風に当たる。土手のゴミ拾いのボランティアグループがやってきたので、引き上げる。昨日は、比較的落ち着いていたのだが、今日になって、また、ひどい耳鳴りで、とくに朝、起掛けと就寝時にひどくて、身の置き所がない。昼間、仕事部屋にいるとひどくなるので、なるべく、家族と一緒にいて、気を紛らわせるようにしているが、それでも、仕事部屋にまったく入らないわけにもいかず、パソコンから、四六時中、野鳥の声を流している。
生活構造の中にストレス要因が複数あったところに、納期の厳しい仕事を連続的にやらざるを得ず、それが引き金になったものと思う。思い切った療養と生活パタンの変更をしてみるしかないかもしれない。
朝と就寝時に、耳鳴りひどくなるのは、朝晩は、脳へ行く血流・リンパ液の量が減るからではないだろうか。確かに、散歩から戻って、何か口に入れると一時的に耳鳴りが収まるのである。マッサージ・指圧の効果もこれを証明している。この仮説が正しいとすると、対応策は2つ出てくる。一つは、脳へ行く血流・リンパ液の量を一定量確保するために、バランスの良い食事をして、毎日運動してみるということ。二つは、もともと、生活構造にストレス要因が組み込まれているのだから、当該のストレス要因を排除する。この2つを、この一ヶ月実践してみようと考えている。
◇
ハーリー
沖縄で旧暦5月4日に行われる豊漁祈願の船レースが「ハーリー」である。男たちはサバニという漁船を競漕に使う。船腹に波模様を描くなど化粧を施した船が、三艘で勝敗を争う。糸満など沖縄本島南部の漁村に伝わる。糸満では「ハーレー」と呼ぶ。那覇では、龍の彫り物に飾られた爬龍船を「ハーリー」と呼ぶ。琉球王朝の伝承が残る那覇だけのものであるが、那覇では子供の日の5月5日に42人乗りの大型船が繰出す(『語りかける季語 ゆるやかな日本』宮坂静生著 岩波書店から)。
爬龍船ゴールにかざす櫂そろふ 安次富哲
爬龍船(ハーリー船)
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北と南(5)
旧暦4月9日、土曜日、
。早朝に起きて、江戸川で雲雀と葦切りの声を聴いてくる。ジョガーやウォーカー多数。その後、喫茶店に籠もって、アーレントの新刊『責任と判断』を読む。以前なら、うるさくて、込み入った散文を読むには不適切だった喫茶店が、逆に、今では集中できるのは皮肉である。耳鳴りは、昨日、指圧を受けて、だいぶ回復してきた。指圧師のおばちゃんが言うには、肩のあたりにリンパ液と血流が停滞すると、耳鳴りは起きると言う。今日も指圧を受けて、一気に、回復まで持って行きたい。
◇
立ち雲
沖縄の入道雲、雲の峰を言う。夏の季語。
立ち雲のこの群青を歩みけり 渡嘉敷皓駄
■立ち雲という季語は面白い。「雲の峰」が横に長く峰を連ねている連想を呼び起こすのに対して、「立ち雲」は縦に長い印象を受ける。

◇
立ち雲
沖縄の入道雲、雲の峰を言う。夏の季語。
立ち雲のこの群青を歩みけり 渡嘉敷皓駄
■立ち雲という季語は面白い。「雲の峰」が横に長く峰を連ねている連想を呼び起こすのに対して、「立ち雲」は縦に長い印象を受ける。
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北と南(4)
旧暦、4月9日、金曜日、
。朝、散歩に出ると、突然、どしゃぶりになった。しばらく、江戸川の川面を見て帰る。体調は悪い。朝と夜にひどい。頭の中が蝉時雨のようだ。昼間も自宅作業はできず、図書館で、少し読書するくらいしかできない。しばらく、すべての予定をキャンセルして、療養に専念したい。
◇
南十字星(サザンクロス)
南天の代表的な星座の一つ、南十字星は、北緯27度より南に行かないと見られない。沖縄の夏の季語。「はいむるぶし」とも言う。「はい」は南、「むる」は群れる、「ぶし」は星の意。沖縄で見ることができるのは、一月中旬から五月中旬。
潮満つる兆しや南十字星 正木礁湖
南十字星(サザンクロス)草を塒に春鷗 宮坂静雄

◇
南十字星(サザンクロス)
南天の代表的な星座の一つ、南十字星は、北緯27度より南に行かないと見られない。沖縄の夏の季語。「はいむるぶし」とも言う。「はい」は南、「むる」は群れる、「ぶし」は星の意。沖縄で見ることができるのは、一月中旬から五月中旬。
潮満つる兆しや南十字星 正木礁湖
南十字星(サザンクロス)草を塒に春鷗 宮坂静雄
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夏蜜柑
旧暦3月30日、水曜日。
。終日、仕事。
この季節は、毎朝、夏蜜柑を食べている。あの酸っぱさがいい。スーパーに行くと、夏蜜柑はほとんど見かけない。今では、甘夏というものに取って代わられた。夏蜜柑の方が野性味があって好きである。家族は誰も食べない。酸っぱすぎるのである。
みかん類は、はるかな昔、海の彼方の常世から来たという。今日の夏みかんは山口県に漂着した種が育ったものらしい(『季語集』坪内稔典著)。
夏みかんたわわに実り
橘の花さくなべに
とよもして啼くほととぎす
空青し山青し海青し
日はかがやかに
南国の五月晴れこそゆたかなれ
<佐藤春夫「望郷五月歌」部分>
夏蜜柑と言えば、この句が忘れがたい。
ラテン語の風格にして夏蜜柑 橋石
英文学者だからこそ出てきた発想かもしれない。

この季節は、毎朝、夏蜜柑を食べている。あの酸っぱさがいい。スーパーに行くと、夏蜜柑はほとんど見かけない。今では、甘夏というものに取って代わられた。夏蜜柑の方が野性味があって好きである。家族は誰も食べない。酸っぱすぎるのである。
みかん類は、はるかな昔、海の彼方の常世から来たという。今日の夏みかんは山口県に漂着した種が育ったものらしい(『季語集』坪内稔典著)。
夏みかんたわわに実り
橘の花さくなべに
とよもして啼くほととぎす
空青し山青し海青し
日はかがやかに
南国の五月晴れこそゆたかなれ
<佐藤春夫「望郷五月歌」部分>
夏蜜柑と言えば、この句が忘れがたい。
ラテン語の風格にして夏蜜柑 橋石
英文学者だからこそ出てきた発想かもしれない。
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青嵐
旧暦3月25日、金曜日。
、青嵐。
今日は、ひどい一日だった。朝、病院へ行くつもりで、駅に行くと、電車が強風で上下線とも止まっている。しばらくして、動き出したので、乗ったら、目的の駅の一つ手前で停車。それ以降、まったく後続が来ない。駅員に聞くと、めどが立っていないと言う。帰るに帰れず、行くに行けず。柏駅で足止めを食った。しょうがないから、CD屋でCDを物色していた。買う予定はなかったが、2枚ほど衝動買い。一枚は、ゲンリヒ・ネイガウスのベートーヴェン。月光、テンペスト、テレーズ、30番、31番。もう一枚は、クルターク(1926-)という現代作曲家の「カフカ断章」。カフカの詩に曲をつけて、ソプラノとヴァイオリン独奏が絡むらしい。初めての作曲家。飴山實と同世代ということになろうか。
このCDのジャケットを眺めていて、詩と俳句のコラボレーションができないかと思った。相互に刺激し合うような形でテキストを作成できないか。朗読を前提に。おそらく、同じ事を考えた詩人はいるだろう。辻征夫? ぼちぼち、先行者を調べながら、次回の詩は、そういう方向で考えてみようかと、青嵐からアイディアが生まれたのだった。
◇
實は青嵐を結構詠んでいる。
青嵐十六弟子の軸鳴らす
入院も旅のひとつよ青嵐
身のうちに無明長夜や青あらし
身のうちに邪気をやしなふ青嵐
田をわたり撞木(しゅもく)をゆらす青嵐

今日は、ひどい一日だった。朝、病院へ行くつもりで、駅に行くと、電車が強風で上下線とも止まっている。しばらくして、動き出したので、乗ったら、目的の駅の一つ手前で停車。それ以降、まったく後続が来ない。駅員に聞くと、めどが立っていないと言う。帰るに帰れず、行くに行けず。柏駅で足止めを食った。しょうがないから、CD屋でCDを物色していた。買う予定はなかったが、2枚ほど衝動買い。一枚は、ゲンリヒ・ネイガウスのベートーヴェン。月光、テンペスト、テレーズ、30番、31番。もう一枚は、クルターク(1926-)という現代作曲家の「カフカ断章」。カフカの詩に曲をつけて、ソプラノとヴァイオリン独奏が絡むらしい。初めての作曲家。飴山實と同世代ということになろうか。
このCDのジャケットを眺めていて、詩と俳句のコラボレーションができないかと思った。相互に刺激し合うような形でテキストを作成できないか。朗読を前提に。おそらく、同じ事を考えた詩人はいるだろう。辻征夫? ぼちぼち、先行者を調べながら、次回の詩は、そういう方向で考えてみようかと、青嵐からアイディアが生まれたのだった。
◇
實は青嵐を結構詠んでいる。
青嵐十六弟子の軸鳴らす
入院も旅のひとつよ青嵐
身のうちに無明長夜や青あらし
身のうちに邪気をやしなふ青嵐
田をわたり撞木(しゅもく)をゆらす青嵐
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