
アップまで、たいへんに、お待たせいたしやすた!

まぁ、こんな薄造りが……ひとつの完成形ではありまするけんど。最初の写真の赤茶のお皿は、新潟の佐渡島で、手作りしたヤツ。
今回は、ミシマオコゼ!
明石産の、いわゆる「昼網」。午前中の漁でとれた魚を、午後に小売店で並
べる、トレピチのオサカナっすね。

これ、まるで人気ありませんわ。
不細工な面容、鬼みたいな二本の角!
しかも、骨そのものが、細く鋭く硬い!
「鍛冶屋殺し」って、いわれるイサキ(関西ではイサギ)より手ごわく、さばきにくいのなんのって…。
つか、驚いたのは、その生命力ね!
ワンパックに22センチくらいの3匹で250円!さらに1割引き。激安でしょ。
1匹は、うごめいているのがわかりましたけれど…。
とにかく、見た目と、危険な角やらで、売れない魚なんでやんすよ。
数年前に、初めて買ったのは、大阪の泉佐野の青空市場。
ほとんど、魔除けみたいな飾り物で、値段なし状態で陳列?されてましたね。1匹100円ほどで、購入した記憶があります。
そして今回。
実は、外が10℃以下ってところから、ビニール袋にくるんだまんま、冷蔵庫状態のベランダに放置!
これが、忘れちゃってね、まる2日間…。
やばいと気付き、三日目に見たところ……。
な、な、なんと、3匹のうち2匹は生きているんですわ。海水ゼロっすよ。

鋭い角で業務用のラップをズタズタに引き裂いて…。
もうこうなると、恐ろしいとゆふより、生きものとしての本能、執念に畏怖を感じざるをえませんね。
縁あって、オイラの手元にきたけれど、こうなったら、最後の最後まで、命に感謝しつつ、ありがたくいただこうと…。

きれいな白身です。
薄造りは、キモと皮湯引きを添えてます。

身は、はっきり言って、フグより硬い!のでは?
薄く切っても、口の中で音がします。
養殖のトラフグより、なんだか優れているかも………。
生きていたといっても、買って3日以上たって、これですわ。
かみしめると、ほんのり甘味があります。脂はほとんど感じられない淡白さ。
ポン酢もみじ、柚子胡椒もいいけれど、塩レモンがお気に入りかな。

お刺身用に切り分けといた身と皮を、レンジで様子見ながらチン!の、酒蒸しにしてみますた。
これはポン酢っすかねぇ。やっぱ。
熱を加えても、身に弾力が残っており、この魚の強い質、みたいなものをかんじさせてくれますわ。

頭は、湯通しして…アラ出汁に。

あったか日本蕎麦のお汁にしますた。タラの芽の天ぷらのっけね。

はい、お約束の、ヒレ酒!
尾を使いましたけど、想像以上に苦み走った大人の味わいでした。
ミシマオコゼ殿、ありがとう………合掌。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます