前回に広島打線を抑えた渡辺俊と、今日にヤクルト打線に打ち込まれた渡辺俊と、どちらが本来の姿かと問われれば残念ながら後者なのでしょう。
雨神様のご機嫌がどうのという以前の不甲斐ないピッチングはコントロールがままならないときの典型的な乱れっぷりで、しかし今年だけではなくここ数年の制球力の衰えを考えれば不調という言葉で片付けられる問題ではないことは明白です。
その年俸と年齢を考えれば厳しいオフが待っていることは確実で、このままでは二軍投手コーチ補佐あたりへの転身を受けるかセントラルに活路を求めるしかないでしょう。
もちろんこれまでチームを支えてきた渡辺俊ですから復活に期待をしたいのですが、これ以上の醜態を見たくはないという思いから目を背けることができそうにもありません。
その渡辺俊が早々に失った3点で試合が決まってしまったのは、相手が館山ですから仕方がないところではあります。
リーグトップの被打率を誇る館山から7安打を放ってその座から引きずり下ろしたことをむしろ誉めるべきかもしれず、そう考えれば伊志嶺の猛打賞は特筆すべきことでしょう。
しっかりと引き付けてボールを叩けていることで自分のタイミングでスイングができているように見えますし、一時期の疲れによる停滞という壁を乗り越えた感があります。
我慢をして使っていれば打率も上がってくると先日に書いたばかりですから、そのとおりの軌跡を描いていることが嬉しくてなりません。
そう考えると若いだけに逆に明後日からの空白が調子を狂わせるのではないかと心配にもなるのですが、そういったことを克服した先に新人王が見えてくるはずです。
是非ともこのままレギュラーとして規定打席に達するぐらいの伊志嶺であって欲しいですし、期待をしていたと言い張る西村監督なのですからその点はノープロブレムでしょう。
堀の背番号は常にフィールドにあり続けるべきだと考えますので、伊志嶺の更なる飛躍を願っています。
そんなこんなで雨中の神宮とは思えないような敗戦となりましたが、ちょっと興味を引くことがありました。
それは石川か館山かを迷ったことによるものと思われる偵察メンバーで、しかしその一方で金泰均ではなく福浦をスタメンに起用したベンチの思惑は置いておくとしても、もし石川が先発であったときには渡辺正の抜擢があったのかは永遠の謎として残ることでしょう。
どうやら守備の負担を差し引いても一昨年のプチ覚醒はフロックであったとの認識が固まりつつある塀内は不調のままですし、高濱は浦和でも調子が上がらずにスライムを倒している状況ですから、せっかくですからかつてのドラフト1位の実力を試すのもよいかもしれません。
どのみちどんぐりの背比べもあと少しの機会なのでしょうから、根元も含めた守備力度外視のチャレンジマッチを心待ちにしています。
チャレンジと言えばその偵察メンバーに使われた小林の扱いが微妙で、もし先発で使うつもりがないままに先日にイースタンで長いイニングを投げさせたのであれば、西村監督と成本コーチには今季限りでお引き取りを願いたいと真剣に考えたくもなります。
間隔が空いていることで今日に伊藤を使ったことはよいとしても、明日を視野に入れれば2イニング目は余計ですし、例によって川越を使わないのであればようやくに故障から復帰をした秋親や中郷を一軍に置いた方が使い勝手はよいはずです。
これまでを考えれば渡辺俊の炎上は容易に想像がついた中での小林の無駄遣いとも思える浦和での先発には明確な意図があって欲しいですし、万が一にでも軽い調整のつもりで使ったのであればいくら何でもセンスがなさ過ぎでしょう。
三島・黒滝ルートからの脱却を目指している阿部をどうしたいのかも見えてきませんし、何とも天候と同様にモヤモヤとしたものが残る今日の試合でした。
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