オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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七年目の脅迫状

2013-08-10 16:59:30 | 読書録

七年目の脅迫状

講談社

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岡嶋二人の三作目ですが、これまた馬が犯罪のメインに据えられた作品です。
どれだけ馬が好きなんだと思うもののその馬が可哀想なことになる状況が多いのが微妙なところで、作者にもそういったジレンマがあるかもしれません。
治療法のない馬伝染性貧血に罹患した馬が発見をされて、競馬会に脅迫状が届きます。
レースで特定の枠の馬を勝たせなければまた罹患馬が出るとのもので、そして翌週に脅迫どおりにまた被害がでたことで競馬会の理事の娘婿である主人公が現地に飛び、そしてそこで明らかになる七年前の馬伝染性貧血の流行と地方の牧場コミュニティでの人間関係、そういったストーリーです。

オーソドックスなミステリーです。
30年前のものですから古くささは否めませんが、癖のないテンポのよい展開で思わず夜更かしをしてしまいました。
あまりに偶然が導く解決への糸口が多すぎたような気はするものの、その全てを主人公に任せるのではなくヒロインを登場させての絡みにアクセントがあります。
それらの人間関係にポイントを置きながらも主人公の義父や娘との関係を深掘りしないままにした中途半端さはありましたが、本線がしっかりとしていますので問題はありません。
殺人もありながらも悲惨さは薄めですし、2時間ドラマなんかの原作にはもってっこいな岡嶋二人でした。


2013年8月10日 読破  ★★★★☆(4点)

 


西野がリーチ!

2013-08-10 01:14:05 | 千葉ロッテ

きっちりと勝って欲しいところできっちりと勝ってくれる、そんな西野が2桁勝利にリーチの9勝目でビジター9戦の勝ち越しを決めてくれました。
先月あたりから打ち込まれる場面が増えてきて勝ち星が思うように伸びていなかったのですが、ここにきての8回3安打零封はベストピッチですので勢いがつくでしょう。
スミ2を守りきったことも素晴らしいですし、ここからまた快進撃となることを期待します。

70球を投げてからの中4日ながらも「前回にそんなに投げていないから」と言い放つ西野はスタミナ王子なのか短期記憶なのか、しかし五回で55球、八回で98球でしたのでプロ初完投、初完封が目の前ながらもベンチが100球を目処に考えていたであろうことは想像に難くありませんので、そのお楽しみは次にとっておきましょう。
高めにいったボールもありましたがしっかりと腕が振れていたことでストレートも変化球もキレがあり、ここまで3戦3勝とお得意様の日本ハムが相手ながらもピシャリと抑えていたわけでもありませんから、相性がどうのということでもなくどこであれ勝てるピッチングだったと思います。
原点に戻ったかのようにフォークを多投しての立ち上がりに中盤ではスライダーに切り替えて、そして最後はまたフォークを駆使した金澤のリードもよかったです。
なぜか西野はここまでスタメンで里崎と組んだことがないのですがベンチには何らかの思惑があるのでしょうから、江村が一軍から外れたところでこれまでもう一つだった金澤とのバッテリーで答えを出せたことも今後に向けての大きな収穫です。
おそらくは次は中5日で楽天戦としんどい登板間隔が続きますが、順当にいけば中6日の則本、楽天がロッテを潰しにくれば中5日の田中との対戦となりますから西野にとってのこのハードマッチメイクをどう乗り越えていくか、これに勝利しての10勝目ともなればマスコミが大喜びをして取り上げてくれるでしょう。
そうなれば新人王争いの印象度でもプラスになりますから、この正念場に雄叫びを上げる西野であってくれることを願います。

その最後を締めたのは昨日に屈辱の降板となった益田で、見ている方からすればドキドキものではありましたが、このあたりの選手起用が伊東監督の采配の妙なのだと思います。
不安定なピッチングが続いていたところでのことでしたから守護神の交代までもが囁かれてもおかしくはない状況で、当日のうちに今後も益田が抑えであることを明言し、そしてさっそくに翌日に2点リードという同じシチュエーションでの益田ですから奮起しなければ嘘でしょう。
これでピシャリと抑えてしまえば出来すぎですので2三振の四者凡退はベターな感じで、この両日が益田のターニングポイントだったと語れるオフになってくれればと思います。

打線は夏の扉に手をかけていた井口が思いとどまってくれたのか、主導権を握るタイムリーが出たことが一番の収穫です。
スイングとしては前日までのそれとさして変わらないものではありましたがヒットになれば気分も違ってくるでしょうし、これでまた明日も続くようですと桜が散るのはまだ先でしょう。
ブラゼルも落ちそうで落ちない感じで貴重な追加点を叩き出してくれましたし、その後が湿っただけに大きすぎる2点目でした。
また前回に対したときと同じく五回を2失点と何気なくケッペルに抑えられてしまった感はありますが100球近くを投げさせましたし、軽くリベンジが出来たのではないかと思います。
気になるとすれば今日もほぼ9人野球となったことで、大松や青松らを明日は上手く使ってくれれば夢が広がります。
その明日は飛ばし飛ばされての中8日の唐川がどういったピッチングを見せてくれるのか、西野の奮投に何かを感じてのものであってくれることを祈りましょう。

 

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千葉ロッテ

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日本ハム

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◆8月9日(金) 日本ハム-千葉ロッテ15回戦(ロッテ8勝7敗、18時、札幌ドーム、24,161人)
▽勝 西野 18試合9勝3敗
▽S 益田 50試合2勝4敗26S
▽敗 ケッペル 3試合1勝2

▽バッテリー
千葉ロッテ 西野、益田―金澤
日本ハム ケッペル、大谷、榎下―鶴岡

 

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