ジキル大谷とハイド大谷

さあこれからと意気込んで臨んだ第二ラウンド初戦は、試合になったのは序盤の三回まででした。
終わってみれば得点差以上のワンサイドゲームで、いよいよCS圏内のポジションは風前の灯火です。
幸いなことに1強3弱2番外地といった構図であるために圏外に飛ばされるまではまだ余裕がありますが、今日のような試合をしていればどうなるかは分かりません。
そこに拍車をかけるであろう特攻ローテを裏付ける上野の突っ込みを目にしただけに、かなり憂鬱な今日の黒星でした。

それにしてもジキル大谷の三回までのピッチングは見事でしたが、四回以降のハイド大谷はまさに別人のような崩れっぷりでした。
ストレートでねじ伏せるタイプに宗旨替えか、と思えるぐらいにストレートが小気味よく決まり、やや甘めながらも緩急の差で変化球も活きて五回はおろか七回ぐらいまではいっちゃうんじゃないかと思えるような立ち上がりでしたが、二回り目にあっさりと捕まったことで結局は五回を投げきることのないままのKO劇です。
スタミナが足りていないんじゃないかと疑いたくもなる変わりようで、あれだけ高めや真ん中に投げ込んでしまえば打たれるのも当然でしょう。
今宮、内川に一発を食らったことで表情から余裕が無くなってしまい、もうどこに投げればいいか分からないといった感じで目が泳いでいたのを見れば悲しくもなります。
昨年のあんまりな便利使いに今季は先発で文句のない成績を残してオフの契約更改で堂々と大幅アップを勝ち取る大谷に期待をしていたのですが、ここ2試合のガス欠なピッチングを見れば大谷を活かすのは中継ぎなのかなと思わざるをえません。
苦しい台所事情からベンチがどういった判断を下すかは分かりませんが、何にせよ先発であれ中継ぎであれどちらかに決めてあげて欲しいと願います。

5試合連続で2桁安打の打線は初回に四球、盗塁、バント、タイムリーと理想的な先取点で勢いに乗るかと思いきや、終わってみればスミ1での敗戦です。
ようやくに出番をもらった高濱の併殺が痛かったと言えば痛かったですが、寺原に抗していたのは今江と鈴木ぐらいでしたので高濱ばかりを責めるわけにもいきません。
ただ心配をしていた浦和でも数試合程度のセカンドの守備は難しい打球が無かったこともありますが無難にこなしていただけに、どこかで一本でも打っていればと残念ではあります。
かなり差し込まれていましたので一軍のスピードに対応できていないのでしょうし、おそらくは来週には根元が戻ってくると思われますので塀内との椅子取りゲームに勝つためには高い順応性を見せるしかありませんから、あとどれだけのチャンスをもらえるかは分かりませんが悔いを残さないよう頑張ってもらいたいです。

ビハインドの場面でも腕を振れない藤岡や、理由は分からないままに角中の欠場もありましたので、見るべきところのほとんどない試合でした。
こうなればスッパリと忘れて明日に挑むのがよいのではないかと、悩み深い伊東監督の愚痴のようなコメントも今日限りにしましょう。
これでヘラヘラ王子にまで抑えられたら夢に出てきそうですから、明日は飲み会がありますので帰りの電車でヘラヘラ親爺になれるような白星を期待します。

 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 安 失 千葉ロッテ  1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 6 0 ソフトバンク  0 0 0 2 2 2 0 0 X 6 10 1

◆8月6日（火）　ソフトバンク－千葉ロッテ16回戦（ロッテ9勝7敗、18時、ヤフオクドーム、34,581人） ▽勝　寺原　11試合4勝5敗 ▽敗　大谷　5試合2敗 ▽本塁打　今宮5号（大谷）、内川13号（大谷） ▽バッテリー 千葉ロッテ　大谷、藤岡、上野、服部―里崎、金澤 ソフトバンク　寺原―細川