西本コーチが退団をするかもしれない、とのニュースが飛び込んできました。
2軍への配置転換の報道があった際に予感はありましたが、それが現実のものとなると気が滅入ってきます。
理由もとってつけたようなものですから退団への流れは避けられないものと思われ、日本一になってもストーブリーグの主役の座からは離れられないようです。
西本投手コーチが練習ボイコット、今季限りで退団も (11/18 スポーツ報知)
日本一に輝いたロッテが激震に見舞われた。
西本聖投手兼バッテリーチーフコーチ(54)が就任1年目の今季限りで退団する可能性が17日、浮上した。
球団に2軍コーチへの異動を打診され、返答を保留。
15日に始まった秋季練習は1、2軍どちらも欠席していることが分かった。
契約期間は来年まで残っているが、最悪の場合、退団に発展する可能性も出てきた。
20日から始まるコーチ陣の契約更改の行方が注目される。
日本一の興奮冷めやらぬ中、ロッテに火種が持ち上がった。
西本投手コーチがユニホームを脱ぐ可能性が出てきたのだ。
チームは15日から千葉マリンと鴨川で、それぞれ1軍と2軍の秋季練習を開始したが、西本コーチは欠席しているという。
千葉マリンでの投手陣練習の指揮は、井上ブルペンコーチが執るなどカバーしているが、チーム内部でも「そういえば、西本さんがいないのは不自然だ」との声が広がっている。
西本コーチは中日を下した日本シリーズ終了後に、2軍への異動を打診された。
球団は小林宏がFAでメジャー挑戦するなど投手陣の戦力ダウンが否めない状況で、若手の底上げが急務と判断。
厳しさと、卓越した理論を併せ持つ西本コーチに育成部門を預けることが最適と判断した。
この配置転換に対し、西本コーチは態度を保留した。
秋季練習には当然、西村監督を含めすべての首脳陣が参加している。
欠席してまで熟考していることから、最悪の場合、退団に発展する可能性が出てきた。
西本コーチは昨オフ、ロッテ再建の重要な役割を担い、投手コーチに迎えられた。
2月の石垣島キャンプでは若手に厳しい投げ込みを課すなど、現役時代さながらの“雑草魂”で、投手陣の整備に力を注いできた。
努力が実り、大嶺、唐川らがひと皮むけ、シーズン3位に貢献。
クライマックスシリーズ、日本シリーズでも内、伊藤らの若い救援陣が活躍し、3位からの日本一という、史上初の下克上Vを完結させた。
一方で、シーズン中には投手の起用法を巡って西村監督とも意見が衝突したこともあったという。
また、チーム防御率4.10はリーグ5位に低迷し、投手戦略より指導力を生かした方が、能力を発揮できるという見方が、球団内にはあったようだ。
契約期間は来年までの2年。
20日から首脳陣の契約更改も始まり、球団フロントの対応、西本コーチの主張が注目される。
近日中に結論は出さなければいけないが、2軍への異動を不服とするケースは十分にあり得る。
03年にも、阪神をリーグ優勝に導きながら、勇退した星野監督とともに退団している。
球団にとっては、予断を許さない状況が続く。
西本コーチの手腕については賛否両論がありましたし、個人的にはその根性論への疑問がありました。
春季キャンプでの投げ込みが、ただ投げることが目的となってしまっているのではないかとの不安は春先に書きましたし、その効果があった2010年とは言い切れないのが現実です。
しかし大嶺では失敗をしたものの吉見やマーフィーを開眼させたのは西本コーチであることは確かですから、かつての選手としての名声ほどは指導者としての資質には欠けている、というわけでもないでしょう。
ですから納得性のある説明がないままの配置転換を西本コーチが是としないのは当然であり、やや西本コーチには否定的な私としても受け入れられるものではありません。
後任として名前が挙がっているのが井上コーチであれば尚更です。
おそらくは前監督と対したときと同様に西村監督のイエスマンになるであろう井上コーチの1軍投手コーチ就任には、全身全霊を持って力一杯に反対をします。
そもそも昨年限りで退団をしなかったことが不満でしたので、ふざけるなと言いたいぐらいです。
どういったビジョンを持って井上コーチを1軍に据えるのか、それが西村王国への第一歩であれば崩壊の序曲であり、牽制のないところには澱みしか生まれません。
責任の所在が曖昧な合議制には賛成をしかねますが、日本一の権威をバックに西村監督に必要以上の権力を持たせることは前監督での失敗の二の舞になりますので、そんなことにはならないよう球団の賢明な判断を望みます。