オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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2010年通信簿 シーズン総括 野手

2010-11-12 02:06:47 | 千葉ロッテ

リーグトップの.275に708得点と、今季もロッテのマリングリング打線は破壊力抜群でした。
昨年に比べて数字以上の手応えがあったのは大量得点の翌日に抑えられるといったことが少なかったからだと思われ、このあたりに質の向上が感じられます。
克服をした課題もあればそうでないものもありますが、着実に進化をしていることだけは間違いないでしょう。

やはり打順を固定したことが一番だと、そう考えます。
昨年までことある毎に指摘をしてきましたが、やはり自分に何を求められているかが分かったことで選手の自意識が高まったのだと見ています。
昨日は9番、今日は5番では選手はただバットを振るしかないのは当たり前の話で、役割をしっかりと認識をした選手たちのスッキリとした表情が印象的とは言い過ぎかもしれませんが、立ち位置が明確になったことを歓迎するコメントが多かったことは見逃せません。
選手たちもやはり戸惑っていたのだなと、改めて感じています。
あまり型にはめるのもどうかとは思いますが、猫の目打線の限界は明らかでしたのでこの変化を歓迎します。

一方で打線の固定は長い目で見ればマイナスだと、行き過ぎた主力主義には反対です。
レギュラーがしっかりとしているチームは強いのですが、かと言ってフルイニング出場へのこだわりは弊害になりかねません。
アンタッチャブルな井口だけではなく金泰均やサブローなどは点差が離れた試合であれば控え選手との交代はあってしかるべきだと考えますが、実際は塀内が一塁の守備要員として出番をもらったのがせいぜいでした。
その塀内は昨年のプチ覚醒がフロックかどうかの確認すらできませんでしたし、出場機会が限られた根元の伸び悩みは深刻です。
かと思えば結果を残せない竹原をしぶとく使い続けるなど偏りのある起用には不信感すらあり、何がしたいのかが見えなかったのが正直なところです。
ただでさえ野手については頭数が少ないところへ限られた選手で戦う高校野球チックな人事では選手層の薄さが改善をするわけもなく、来季以降に大きな課題を残しました。

私は堅実に1点を取りに行く野球を好みますので、バントは攻撃の要だとすら考えています。
ですから無死で走者が出た場合は常にバントで送るべきだとまでは言わずとも、その姿勢は持って欲しいと思っています。
この点ではレギュラーシーズンについて言えば昨年までと変わらず、期待をしたものとはなりませんでした。
荻野貴や今江など特定の選手にしかバントのサインを出さず、効率的な得点ができたとは言いがたいものがあります。
金森打法の好影響か四球が増えたことで総得点は増えましたが、残塁病が目立ったこともまた事実です。
このあたりはバントを多用したポストシーズンでの采配が特別なものにすぎなかったのか、あるいは変化の兆しであったのかが注目の2011年になることでしょう。

序盤のヒーローは荻野貴でした。
辛抱強く紅白戦から西村監督が使い続けたことで徐々に打撃の調子を上げて、開幕とともに一気にブレイクをしました。
コンパクトに振り抜いた打球は面白いようにヒットゾーンに飛び、俊足を活かした守備や攻撃的な走塁でロッテを首位に引っ張り上げたことは衆目の一致するところでしょう。
しかしその攻撃的な走塁が結果的に故障に繋がったことは不幸なことであり、腫れがまだ引ききらない現状を考えれば来季も厳しいかもしれません。
それでもチームにとって欠かせない選手であることは間違いありませんから、焦らずにじっくりと完治を目指してもらいたいです。

そしてシーズンを通してのヒーローは、もちろん首位打者に200本安打を達成した西岡です。
あれだけ痛い痛いと欠場の多かった西岡がキャプテン就任により人が変わり、全試合フルイニング出場をしたのですから驚き桃の木山椒の木です。
パワーをつけた代償として失ったと思っていたスピードスターの称号も、シーズン終盤には盗塁の数を重ねて堂々たる復活宣言をしました。
なぜに終盤まで盗塁をしなかったのかは分かりませんが、走ってこその西岡ですから喜ばしいことは言うまでもありません。
ポスティングでチームを去ることが濃厚になりつつあるのが悲しいのですが、今季の頑張りに心から感謝の意を表したいと思います。

その他にも今江、井口、金泰均、大松、サブロー、福浦、里崎など頑張った選手は数多いですが、個々の選手については別の稿に譲ることとします。
期待通りだった選手、そうでなかった選手など悲喜こもごもではありましたし、左対左神話に翻弄もされましたが、それでも1軍で試合に出られただけでもマシでしょう。
その出番すらほとんど与えられなかった選手のことを考えれば不憫でしかなく、不幸にして荻野貴や早坂などが故障をしなければ日本シリーズで優秀選手賞に輝いた清田ですら30試合も出られたかどうかが分からないのが今季の選手起用でした。
このあたりはいろいろと事情もあるでしょうが、やはり使わなければ育たないことが清田で実証をされたと思いますので、来季こそは澱みのない人事を願ってやみません。 

2008年通信簿
2009年通信簿

 

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藤田なんかいらない

2010-11-12 00:48:03 | 千葉ロッテ

唖然呆然なニュースが飛び込んできました。
3年前にコーチ就任を打診し、断ったことで戦力外通告をした藤田の入団テストを行うそうです。
受けさせる方も受けさせる方ですし、受ける方も受ける方ですが、何にせよこれほど噴飯ものの話はありません。
万が一にでも入団が決まれば3年前の判断ミスを球団は認めたことになりますし、藤田には退団時の罵詈雑言の釈明をする義務があると考えます。
いずれにせよ3年前の気持ちに何ら変わりはありませんから、どんなに活躍をしても応援をする気にはとてもなれないことを予め宣言をしておきます。

ロッテ、前巨人の藤田を入団テスト (11/11 スポーツニッポン)

ロッテは11日、巨人を戦力外となった藤田宗一投手の入団テストを行うと発表した。
千葉県鴨川市で行われている秋季キャンプに16日から2、3日間合流し、テストを行う。
藤田は、2007年までロッテに在籍していた。
また、元米大リーグ、アストロズのジョナ・ベイリス投手と元オリオールズのボブ・マクローリー投手のテストも行う。

藪田が復帰をして好成績を残したことが、もしかしたら影響をしているのかもしれません。
もしそうであれば小林雅にも声をかけてYFK復活ともなれば話題にはなるでしょうが、時計の針を逆に戻してもいいことが一つもないことは明らかです。
ただでさえ近視的な観点での人事が目立つ西村監督ですから、いらぬ玩具は与えぬことが肝要でしょう。
編成部が主導であってもこればかりは見過ごすことができない、狭量で意固地であることは分かっていますが譲れぬ一線です。
藤田をチームに戻すのであれば小林雅の方がまだマシだと、そう考えます。

同時にテストを行うジョナ・ベイリス(Jonah Bayliss)は昨年に西武に在籍をした右腕で、今季は3Aで1勝4敗の成績に終わっています。
写真をクリックすると成績のページに飛ぶ・・・はずだったのですが、どうにも上手くいかないので右の「Player search」に名前を入力して検索をしてみてください。
数字だけを見るとまずまずにも思えますが、このあたりは石川運営本部長らの眼力に賭けることにします。

もう一人のボブ・マクローリー(Bob McCrory)もベイリスと似たような経歴の持ち主で、メジャーに定着ができないままに今季は3Aで3勝4敗とぱっとしない成績の右腕です。
小林宏のFA宣言に際して来季の守護神は新外国人投手で、との話もありましたから、リリーフ投手である両人にその役割を期待しているのかもしれません。
こちらも編成部の腕の見せ所ではあるのですが、この時期に慌てて獲得をする必要があるのかとの疑問はあります。
メジャー枠から外れた投手を開幕前に物色をする方が当たる確率が高いようにも思えますが、昨年のマーフィーとコーリーの実績を考えて信じることとします。

他球団が続々と戦力補強の動きを見せる中で出遅れ感のあったロッテですが、とりあえずは動いていることが分かっただけでも収穫な今日のニュースではあります。
トライアウトで目をつけた選手の話題が流れてこないのが意外ではありますが、藤田を復帰させるのであれば堀を戻せとは多くのロッテファンの願いでしょう。
これで日本シリーズの裏で地味に始まった鴨川キャンプに一気に注目が集まるのでしょうが、落ち着くところに落ち着いてくれることを望みます。

 

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