朝から昼食も抜いて働き詰めたおかげもあって、とは言え最後はかなり無理矢理感もあったのですが、何とか3回裏の途中で球場に着くことができました。
そう、つまりは私にとっての日本シリーズ第3戦は7-0の完封勝利です。
2005年の千葉マリンでの連勝に続いてこれで3連勝、明日明後日と勝って5連勝で胴上げを見たいものです。
渡辺俊は見事な完投勝利で、2戦目のイヤな流れをバッサリと断ち切ってくれました。
やはり対戦をする機会の少ないセントラルを相手にすると渡辺俊の三次元投球は効果抜群で、最近のパシフィックでは見ることが少なくなった体勢を崩されて空振りをする打者が続出をしたことからもよく分かります。
これでは阪神あたりが触手を伸ばしてきそうで、レギュラーシーズンはともかくとしてもポストシーズンでの活躍により取得をしたFA権が重みを増してくるかもしれません。
それはさておき、今日は90キロ台の緩いカーブの制球が抜群で、また抜けるボールが少なかったことが渡辺俊のピッチングに冴えを与えました。
やや真ん中あたりにボールが集まっている感じもありましたが、前後の揺さぶりがあったことで芯を外せたことが大きかったです。
中日打線が早いカウントから手を出してくれたことでスタミナ切れもありませんでしたし、得点差を考えれば7回で継投に入って7戦目に備えるべきではなかったかとは思いつつも、それでも僅か97球での勝利ですから見事としか言いようがありません。
ポストシーズンに強い渡辺俊、の面目躍如のナイスピッチングでした。
試合の流れとしてはポイントと見ていた先制点を中日に奪われた直後に同点に追いついたこと、これが西村監督に勇気をもたらしたと思います。
ヒットの走者をバントで送ってセンターから逆方向への無理ないバッティングでタイムリーを放つ、まさに理想的な攻撃でした。
そして今日の7得点は全てが逆方向への打球によりもたらされており、まるで神が舞い降りたかのようです。
7回の無死一二塁で今江にバントをさせれば完璧だったとは個人的な嗜好ですが、暴投の後に犠牲フライ2本での追加点ですから文句のつけようがなく、なぜに投球と同時に福浦がスタートを切らなかったのかが理解不能ながらも足の遅い走者を抱えての4回の里崎のバントもエクセレントの一語に尽きます。
今日のような試合を見ると日本一など簡単なことに思えてきますし、実際にそれを口にして貴重なチケットを譲っていただいた友人から「まだ早いよ」と突っ込まれたりもしました。
自称ネガティブな私ですらそんな状態ですから、世の中の狸がどうなっているかが心配になってきます。
さて前置きが長かったですが、清田です。
2005年のMVPである今江は2番打者としてヒットを連発しましたが、同じ2番打者としてその後を追うかのような活躍ぶりです。
同点劇を演出したバントは初球はセーフティーで何を考えているのかと怒鳴りたくもなったのですが、失敗をすると次は最初から構えてきっちりと決める器用さには驚きすらあり、とても2番打者のタイプではないと踏んでいたのですが意外な一面を見せられた思いです。
そうかと思えば気持ちのいいぐらいの思い切りの良さがあり、制球に苦しむ山井に対してノーツーのカウントでしたので「待ちだろ」と思ったのですが、どっこい清田はそんな私をあざ笑うかのようなスイングで打球はぐんぐんと伸びていき、センターの頭を越えたときには我を忘れてしまいました。
この清田が荻野貴と早坂の怪我がなければ1軍で30試合の出場ができたかどうかすら怪しいのですから分からないもので、今や成績でも印象度でも荻野貴に追いつけ追い越せ状態である清田の今後の躍進の行き着く先が見えません。
背番号1を球団が与えたときにはご機嫌とりだと思ったものでしたが、今はその不明を恥じています。
やんちゃ坊主な雰囲気は人気が出るでしょうし、このままの勢いで最後まで走り抜いて欲しいと思います。
やたらとサブローの前にヒットが集まり、9回にようやく捕球をしたときにはどよめきと笑いさえあった今日の試合でしたが、そのサブローの必死の走りを見ることができただけでも今日の5000円のチケットの価値があったとは勝ったからこそ言えるのかもしれませんが、偽らざる気持ちだったりもします。
このサブローの頑張りが大舞台だからこそなのか、あるいは清田の活躍と伊志嶺の指名に危機感を覚えてのものかは分かりませんが、若手とベテランが競い合うかのように両立をしての勝利をシンプルに喜んでいます。
明日は唐川なのか、あるいはブラフに過ぎず順当にペンがくるのかに注目が集まり、また中日も山本昌がくるかどうかでDHに福浦か今岡かで悩むことになるという、両チームともにの腹の探り合いも短期決戦の醍醐味ですからこれも楽しみの一つでしょう。
ロッテが一気に王手をかけるのか、あるいは中日が踏ん張りを見せるのか、ゴングは17時間後です。
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