私はいつもサロンでは、ジェームス・アッシャーの「Rivers of Life」というCDをかけています。
これは、何で知ったんだったっけかなぁ・・?
もう忘れてしまいましたが、最初は単純にオーラソーマから出ているCDだから、どれ、いっちょ、買ってみっか、ぐらいのことで買っただけだったと思います。
そうしたら、たまたまこのCDが全部演奏が終わるのに61分なにがしだったので、これは「60分」と銘打ったコンサルテーションにちょうどいい、と採択しました。
きてくださったお客さまに「あの、もう時間なんですけれど、これから先は延長時間となりますが、よろしいですか?」というのはなかなか言いにくいものです。先生はその辺、シビアに行け、ってな感じで言ってましたが・・
で、考えたのがお客さまがボトルを選び始めるときにこのCDをかけはじめ、
「では、これからコンサルテーションを始めますね。このCDがちょうど60分強ですので、このCDが終わるまでコンサルテーションをします。」と言って始めると、お客さまの頭のなかにもそれが残るので、CDが終わり、サロンにただの静寂が訪れると(あ、もう帰らなきゃな)と思ってくださるようで、幸い「あの、もう時間なんですけれど、これから先は延長料金をいただくことになりますが、よろしいですか?」は言わなくても済んでおります。
で、このCD。
私は毎日のように聴くことになるわけですが、お客さまにとってみれば私のサロンに来たときに、それもBGMとしてあまり気にも留めていないでしょうから、頻繁に何種類ものBGMのCDを用意しなくてもいいようなものですが、やはり何パターンかあったほうがいいかな、とか、これもいいけれどもっとオーラソーマのコンサルテーションにふさわしいものがあるかも、とか思ってほかにもいくつか購入しました。
コンサルテーションに使用するにはある程度の条件があります。
いくら良い音楽であってもCD1枚があまりにストーリーだって、起承転結がはっきりしているようなものはふさわしくありません。静かな導入でよしよしいいな、と思っていたらえらく途中からダイナミックで盛り上がりまくるような感じでクライマックスを迎え、終焉する、というものは気分がそのドラマ性に左右されてしまいます。(つーか、ついていけないし、ついていく必要もないし)
ある程度一定のトーンでずーっと演奏が続くことが要求されます。
それを考慮したうえで、いくつか購入してみたわけです。
鳥のさえずりとか小川のせせらぎとか木々のそよぎや水琴窟などの自然音だけが入ったCD。海にいるイルカの鳴き声の採取に成功し、それにメロディをのせた、というCD。パワーストーンを採掘する洞窟のなかでミステリーピラミッドを組みそのゾーンのなかで演奏したものを録音したというCD。自律神経によいとか潜在意識を活性化させるとか第六感をめざめさせるとか絶対テンポでできている、というCD。とても神聖な気持ちになる澄んだ歌声のオペラ歌手の賛美歌のようなCD。
しかし、そのどれもがこのジェームス・アッシャーの「Rivers of Life」を上回るものではありませんでした。
なんでかなぁ・・?
ひとつには、音楽というものは緻密に計算された多重なメロディのほうが心に迫る気がします。
だから、鳥の声や小川のせせらぎなどの自然音だけが入ったCDというのは意外に薄っぺらな感じがしてちっとも良くないし、癒されもしません。むしろ、こんな自然のなかで聴くべき音をいま、CDという機械で家のなかで聴いている、と思うほうがストレスになったりします。(あくまで私の場合)
「Rivers of Life」。
いまだに癒しの音楽としてこれ以上のものを私は知りません。
いや、「癒し」というだけならほかにもあるかもしれません。
でも、このジェームス・アッシャーのCDは、かけた途端に異次元にふわっと連れて行ってくれるような圧倒的な世界観があるんです。
なんていうか、宇宙空間に魂が浮遊するかのような感覚を味わえる。
だから、周りに誰がいようと何が起ころうと、そこには自分だけの世界という結界線をはることができる。(ま、この感覚って私だけかもしれませんが)
コンサルテーションを行うのにこれ以上の条件はありません。
あるとき、サロンにいらしたお客さまでこの音楽をかけて「さ、じゃあ、これからボトルを選んでください。」と促した途端に、
「アー、ダメ、この曲。もう、泣けてきた。」と言って、実際にハンカチで涙をぬぐった方もいらっしゃいました。
そのとき私は、内心(うん、わかる、わかるよ。)と思っていました。
確かにこのCDの導入部では、「いろいろあると思うけど、今はただ無心になってボトルを選んでみて。全部、抱きしめてあげるから。」と言われているようなそんな懐の深さを感じるんです。
だから、私は毎日聴いていますが、いまだに全然飽きません。
「Rivers of Life」。
「Rive of Life」なら、「人生とは流れ行く川のようなものだ。」と言っているのかもしれませんが、「s」で複数になっているということは、「人生とは行く先々で二股や三股の支流に分かれ、いくつもの選択肢のなかで流され、あるいは流れにのりながら下流に行き着くものだ。」というようなことなのでしょうか・・
オーラソーマから出ているからといって、別にオーラソーマのプラクティショナーのためだけのCDではありません。ふつーにぜひお薦めです。
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