司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

逆さ合併 その2

2019年02月13日 | その他会社法関連

おはようございます♪

またまたしばらく間が空いてしまいました。。。(ーー;)。。。が(スルーして)先月(っ!!?)の続きでございマス。

え~。。。昨年の春ごろでしたかね。。。久しぶりに逆さ合併(完全子会社が完全親会社を合併するケースのことね)の案件を受託いたしました。

ま。。。いつものコトではありますケド、何とかかんとか終わりまして。。。そしたら、あまり間が空かずに次の「逆さ合併」が。。。。(~_~;)
けど「やったバッカリだからね~。。。バッチ来いっ!!」的なキモチでしてね。。。
余裕♪。。。と思っていたのですケド、「んんっ???」。。。気になるコトが。。。

えっとね~。。。親会社が自己株式を持っていたんですよね。。。(~_~;)
つまりどういうコトだ???

(@_@;)
結構混乱してしまったのですケドも。。。
具体的なケースに当てはめて考えてみましょう♪

X株式会社
↓ 100%

B株式会社(発行済株式総数120株(うち自己株式8株)) 消滅会社
↓ 100%

A株式会社(発行済株式総数95株) 存続会社

 

。。。という感じだと思ってくださいマシ。

AがBを合併しますと、Bが持っているAの株式95株はAが取得するコトになりマス。
これって、合併対価ウンヌンってことじゃなく、単に合併でBの資産・負債全部をAが承継するコトになるから。。。ってコトですよね。

しかし、そうなると、Aの発行済み株式総数95株は全部自己株式になる。。。。つまり、Aは株主のいない会社になってしまう。。。なんてコトはあり得ないんで、(実務上は)強制的にXに対して、Aの株式を交付しなきゃいけなくなる。。。ってコトでございマス。

さて、この時、合併によって承継した自己株式をXに交付することもできるんですケド、自己株じゃなく、別に新株を発行してもダイジョウブ。。。なんですね(ワタシは、何となく新株の方が好き♪)

もっとも、こういうケースでは、Aの株式は「B⇒A⇒X」という流れで、全部を親会社Bの株主であるXに交付するのが一般的だと思います。

けど。。。別にAの株式の一部は自己株式として残しておく(例えば、95株のうちの54株だけをXに交付)。。。ということもできるのに、やりませんね~。。。何故だかね~。。。(?_?)

でね。。。ハナシが横道にそれましたケド、Bの自己株が気になりません??
ど~も気になるのですケド、結局、こういうコトなのです。
(たまには条文を読んでみてください^_^;)

(株式会社が存続する吸収合併契約)
第七百四十九条 会社が吸収合併をする場合において、吸収合併後存続する会社(以下この編において「吸収合併存続会社」という。)が株式会社であるときは、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
 
一 株式会社である吸収合併存続会社(以下この編において「吸収合併存続株式会社」という。)及び吸収合併により消滅する会社(以下この編において「吸収合併消滅会社」という。)の商号及び住所
 
二 吸収合併存続株式会社が吸収合併に際して株式会社である吸収合併消滅会社(以下この編において「吸収合併消滅株式会社」という。)の株主又は持分会社である吸収合併消滅会社(以下この編において「吸収合併消滅持分会社」という。)の社員に対してその株式又は持分に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
 
イ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該吸収合併存続株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ニ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのロに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのハに規定する事項
ホ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
 
三 前号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の株主吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続株式会社を除く。)又は吸収合併消滅持分会社の社員(吸収合併存続株式会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
(以下略)


ワタシだけかも知れませんが、親会社が自己株式を持ってるってコトは、合併前に自己株を消却しないといけないのかしら???。。。とか、自己株に合併対価が割り当てられるとその株はどこへ行っちゃうのかしら???。。。とか考えてしまいますケド(え?考えない?(~_~;)。。。ぃや、考えるコトにしてください!)、結局、単に「合併対価を割り当てることができない」。。。ってコトなんで、放置しておいてOK♪。。。なのです。
あぁ~。。。そっか。。。株式交換なんかと混ざってるんだ。。。。(@_@;)

それから、新株の割当てですケドも。。。。合併の場合って、無対価が多いんですよね。とっても。
たまに、対価が発生することはありますが、その場合には、ちゃんと割り切れるように比率を出すんですよね~。。。。

なので、今回、「へっ?」。。。と思ったのは、割当比率のコトでした。

ムムム。。。。消滅会社Bの株主はXだけなので、別に考える必要もないような気がしますケド、「Xの所有するB株式112株に対して、A株式95株を割当てる」。。。。って?????
違和感ありすぎなんだけどぉ~っ!!!

。。。ま、普通はやりませんね。。。こんな割当ては。。。しかし、株主が一人しかいないのだし、割り切れなくても問題はない。。。はずっ!!
。。。と思いながら、合併契約書を作りました(~_~;)
(ちょっとヘンテコな規定になりましたが)


こんな、ど~でも良いコトで悩むワタシは、実は「おバカさん」なのかっ!?。。。。はぁぁ~。。。( 一一)。。。。次回へ続く~♪

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