司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

種類株式のシリーズ発行 その3

2010年08月31日 | 株式・新株予約権
種類株式が劇的に変わってきたのは、商法の時代なのですが、実際、種類が増えたと言っても、上場会社で使われるのはいわゆる優先株式です。
優先配当(+残余財産の優先分配)+議決権制限という内容のものでして、上場会社の場合は、現在でもほぼこのパターンだろうと思います。
ただ、コレだけですと優先株式が必要なくなったときに支障が出ますので、取得請求権や取得条項を付けるようです。
会社法では、「全部取得条項付株式」というのも出来ましたが、これは、以前の「強制転換条項」に匹敵するモノです。ただ、こちらは一般的な種類株式とはチガウ使い方もあるようですね♪

ハナシが少しズレました。
結局、ナンダカンダと言っても種類株式で一番多く使われているのは、昔ながらの優先株式だろうと思うわけです。

以前、非上場会社のクライアントさんから、「ウチの会社の種類株式は、ずいぶんとシンプルなんですねぇ。。。」と言われた事があります。ワタシとしては、盛りだくさんだと思っていたのですが、どうやら規定の分量が上場会社のソレに比べて少ない。。。ということだったようです。
確かに、一般的に目にすることが出来るのは上場会社の優先株式でしょうから、そう思われるのも当然かも知れませんが、内容が盛りだくさんというよりは、1つの事柄を詳細に決めていることによるものですよね。

。。。で、やっと本題に入ります。
いたってシンプルな優先株式を発行している会社さんがありまして、内容は配当優先と議決権制限(無議決権)のみなんです。そのため、会社法施行による変更登記は必要なかったのですケド、株主総会で若干の文言の修正を行っています。
例えば、「決算期」→「事業年度」とか、「利益配当」→「剰余金の配当」です。さらに、優先配当金は1事業年度あたり金●円。。。というような変更をしています。

ちなみに、以前の優先配当額は、定款でその上限を定め、発行決議の際、その上限の範囲内で取締役会が具体的な額を定めることが認められていました。
つまり、第1回目は優先配当額500円、第2回目は1,000円、第3回目は700円。。。というような感じです。

これが「シリーズ発行」と呼ばれるモノなのですが、会社法ではシリーズ発行はできなくなっております。

そして、この会社さんが会社法施行後に第2回目の優先株式発行を行うことになりました。
手続や登記はどうすれば良いのでしょうね?
アレコレギモンが湧いてきてしまいました。
続きはまたあした  (^▽^;)
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種類株式のシリーズ発行 その2

2010年08月30日 | 株式・新株予約権
会社法の施行に伴う種類株式についての経過規定については、ワタシ自身、まだあやふやな理解しか出来ていないような気がしますが、ま、良い機会ですので、ギモンも含めてお話ししていこうと思います。記憶が薄れていることもありますし、モトモト間違えて理解しているところもありそうですので、「なにそれ、間違ってるよ!」とか、「これはこういうことですよ」とか、色々コメントをいただけると有難いです。

種類株式に関係する商業登記法の登記事項はこのように変わりました。
【会社法施行前】※株式会社の場合
①議決権制限株式を有する株主の権利(いわゆる少数株主権)に関する定め
②種類株主総会の決議を要する事項(いわゆる拒否権)
③転換予約権付株式の発行に関する定め
④転換予約権付株式の転換の条件及び転換請求期間
⑤強制転換条項付株式の発行に関する定め
⑥配当すべき利益による株式の消却の規定

【会社法施行後】
①会社法によって一律に見直しされたため、登記事項でなくなり、職権抹消されました。
②~⑥モトモトは株式の内容ではなかったので、別途(別枠で)登記されていたものです。種類株式の内容とみなされたことにより、変更登記を申請(いわゆる「6ヶ月内の登記」)
しなければなりませんでした。

なんでわざわざ変更登記をしなければいけなかったか、というと、機械的に処理することが出来なかったからだと思います。
変更後の文言や、挿入場所などを法務局が勝手に決めることが出来ないようなモノについては、変更登記を申請させるってことでしょう。ちなみに、①の内容は、かなり多くの事例において、株式の内容として登記されてしまっていたようで、そういうケースでは6ヶ月内にその規定を削除する変更登記を申請することになっておりました。
なので、①は単独で登記されている場合のみ職権抹消されてマス。

そして、この変更をするに当たっては、必ずしも株主総会の決議を経る必要はなく、変更後の文言についても、内容的におかしくなければ受理するという運用だったみたいです。
ワタシも、転換予約権付株式や拒否権に関しては6ヶ月内の登記を申請しましたが、なるべく株主総会による変更決議を行うようにしました。
たまに、みなし規定による変更登記もありましたケド、こんなに変えちゃって良いのかいな?などと、何となくムズムズしましたね~。

で、譲渡制限株式については、ご承知のとおり、株式の内容でありながら独立して登記されていて、特に従前と変更はありません。一時期は、108条と107条では、登記する箇所が違う。。。みたいなハナシもあったんですけど、そうはなってません。

こうやって書いてみると、全然憶えてないものです。
「なんだっけ?どうだっけ?」オロオロしておりますケド、書き始めてしまったので、仕方ありませんね。。。(^_^;)
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種類株式のシリーズ発行 その1

2010年08月27日 | 株式・新株予約権

先週、商業登記倶楽部の夏期セミナーに行って参りました。
四谷の司法書士会館で2日間だったのですが、冷房の効きすぎで寒かったこと!
このセミナーには、全国から会員の方がいらっしゃいます。皆さんすごいです!

セミナーでは、種類株式の講義がありましたが、実は現在、ワタシも種類株式発行会社の増資案件を抱えていますので、まとめを兼ねてブログに書いてみようか。。。と思った次第です。

種類株式と新株予約権っていうのは、ワタシの中では、ある意味同じようなカテゴリーに分類されています。
あまり数がなくて、詳細に説明されていない。しかも、登記事項が多い。 ってことです。(なので、セミナーで取り上げられるのは非常に有難いことです。機会はスゴク少ないですし。)

しかしっ!!決定的に違うのは、新株予約権が時を経れば消滅(行使期間の満了)するのに対し、種類株式は意図的にそうしない限り、なくならないってところではないでしょうか?

そのため、昔発行した種類株式は、今も存在し続けています(当たり前!)。

ご存知のとおり、種類株式はここ10年くらいの間にずいぶん変わりました。
特に、会社法の施行による解釈の変更や登記事項の変更によって、すごく迷惑を受けています(ワタシだけか?)。

。。。というのも、種類株式は規定の見直しがしにくくて、今もそのままになっているものが多いんです。例えば、「利益配当」というのは、現在の用語に引き直すと「剰余金の配当」になるんですけど、「利益配当」というのは、定時株主総会でのみできるのに対し、「剰余金の配当」は、臨時総会でもできるし、1年に何度でも可能です。
ですから、単に用語の置き換えをすると、全体の意味が変わってしまう。。。という、恐ろしい状況になるわけです。

そのため、会社もワタシもできればイジリたくない。。。どうか読み替えてください。。。ってことで、必要最低限度のことしか対応できてないのが現状です。
もちろん、取得条項や取得請求権付株式に関しては、用語等の引き直しを行わなければならなかったので、無理やり変更しましたが、優先配当と議決権制限のみ、というような種類株式については、登記事項の引き直しが強制されていませんから、無難なトコで終わらせている、という中途半端な状況です。全く手を入れていない会社もあります。

。。。という感じで、寄り道しながら自分の頭の整理も兼ねてお話ししていきますね。
またしても、たくさんの方が興味をお持ちの内容ではないと思うんですが、ご容赦を(^_^;)

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内容証明 その2

2010年08月26日 | いろいろ

前回、内容証明の作成と発送の依頼があった際、こんなことを言われました。
「実は、内容証明郵便と一緒に普通郵便が送られてきたんです。普通郵便としては、内容証明と全く同じ内容の書面が入っていたんですが、コレって何なんでしょう??」

その時点では、何のことやらさっぱり分からず、「申し訳ないのですが、知りません。スミマセン_(_^_)_ 」と、お返事するしかありませんでしたが、ひょんなことから、この正体が判明しました。

少なくとも、法律上の何らかの効果があるものではないようなのですが、「ナルホドねぇ~。。。そういうことか。。。」何とな~く分かりました。 ただ、受け取った方は、たぶん意味不明で、「なにこれっ?」と思うんじゃないでしょうか。

普通郵便を送る理由の一つは、内容証明を受け取らない(受け取れない)場合に、内容を知らせるためなのだそうです。
つまり、例えば弁護士さんなどから書留郵便が来たとしましょう。不在の場合は不在通知が来ますが、そのまま受け取らない場合は郵便物は差出人に戻ってしまいます。そういう場合に備えて普通郵便を送っておけば、配達証明はされないものの、一応相手方は文面を読む可能性が高いってことのようですね。

また、内容証明郵便が相手に届いたかどうか、というのは重要でして、「受取拒否」と「不在」では意味が違います。
受取拒否の場合には、郵便の内容(意思表示)は相手方に到達したものとみなされますが、「受取人不在」の場合はそうはなりません。
なので不在の場合でも、普通郵便は届いているんだから、相手は内容証明郵便の中身を読んでいるっていう事実を別の方法で作ろうとしているのでしょうかね?

内容証明郵便というのは、今回の私の出したものもそうですが、法律効果ではなく、心理的な効果を狙うものも多いんでしょう。それであれば、とにかく内容を読んでもらわないと話になりません。
裁判の証拠としては、あまり意味がないように思えますが、普通郵便に配達記録を付けるというやり方もあるみたいです。すると、少なくとも、誰に宛てて出したか、いつ届いたかってことは客観的に証明されるので、ちょっとした効果はある。。。とおっしゃる方もいらっしゃいますね~。

。。。というわけで、今回のお仕事でも、普通郵便を出してみました。内容証明郵便は4通出したのですが、うち2通は不在のため返送されたので、普通郵便の効果はあったかも知れませんよね。
ただ、やみくもに普通郵便を出すのではなくて、効果を考える必要があるんじゃない?と思っております(^_^;)。

司法書士だったら知っててトーゼンだったでしょうか?
ま、いいか。。。♪
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内容証明 その1

2010年08月25日 | いろいろ

先日、内容証明のオシゴトをいたしました。
ご存知のとおり、ワタクシ、商業登記とか会社法務の関係のオシゴトがほとんどで、内容証明の作成などというのは、初めてではないものの、全く自信がありません。

クライアントさんが不安になるといけませんので、一応、言い訳しておきますと、不動産登記は以前勤務していた事務所でかなりガンパってやりましたから、問題ないと思っております(^_^;)

裁判事務の方はオシゴトとしてはありませんけども、認定資格はとりあえず持ってマス。
話題の任意整理のオシゴトは儲かるらしいですけどね。。。カヤの外にいます。

その他、司法書士のオシゴトとしては、成年後見というのがありますが、これもやった事はありません。

ただね~。。。知り合いのヒトも言ってますが、司法書士の資格を持っていれば、業務範囲のことは何でも知ってる。。。と思われちゃうことが多いんです。
でも、どのサムライ業もそうだと思いますが、得意分野があるでしょう?
特に東京ではその傾向が強いようで、あるクライアントの会社さんは、顧問弁護士さんが何人かいて、依頼内容によって頼む先が違うとおっしゃっていました。ですから、株主総会なども、議案によってチェックする弁護士(事務所)さんが違うのだそうです。

今回も、クライアントの会社の社員さんが、ちょっとしたモメゴトで個人的な相談をしたいということでした。 相談内容については特に問題なかったのですが、最終的には相手に内容証明を送りたいのだそうです。
内容証明といっても、催告書のように法律的な効力がウンヌン。。。という類のモノではなくて、司法書士から内容証明郵便が送られることによる心理的な効果が狙いなんですって。

日頃からお世話になっているクライアントさんの社員の方ですし、ムゲにお断りすることもできなくて、「そういうオシゴトはあまり経験がありませんから、自信はないですけど、それでも良いなら。。。」ということで、お引受けしたわけです。

その後、相当苦労して文面を作り、何とか発送までこぎつけたのですが、ちょっと面白い話を聞いたので、ご紹介したいと思います。
明日につづく。

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