司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

監査役の権限の変更時期 その2

2012年09月28日 | 役員

おはようございます♪

え~。。。このハナシ、実は誰にも話していないコトなので、クライアントさんご自身もご存知ありません。
というか、実際、どうなのか分かりませんし、「いつもの司法書士サン」がいらっしゃるのですし、これ以上は私が口を挿むモンダイじゃないだろう。。。と思ったからです。けど、ちょっと面白いので、ネタとして採用させていただきました。

事実関係として、ワタシが確認できたことは、数年前に会計監査人を設置したこと、現在、大会社であること、の2点です。
この事実からは、会計監査人を設置した時に大会社になり、現在に至っているのだろうということが推測できます。

ただし、大会社でなくても、任意に会計監査人を設置することはできますし、会計監査人を設置した以上、監査役の監査の範囲は会計に限定することはできないんですけどね。。。^^;

ま、とにかく、本来であれば、会計監査人を設置する旨の定款変更の時点で、監査役の監査の範囲を限定する旨の定款規定も削除しておくべきだったのだろうと思います。
そして、その定款変更を行ったことによって、監査役の任期は満了し、業務監査権限を有する監査役を新たに選任する必要があったということですよね。もちろん、同一人物を監査役として再任することもできます。

さて、今回、どのように対応されたかということですが、速やかに臨時株主総会を開催し、定款変更し、監査役を選任されたようです。
(直接的には伺っておりません。)
変更登記の内容としては、こんな感じです。

監査役A 平成22年6月30日重任 平成24年9月1日退任
監査役A 平成24年9月1日就任

↑ いかがでしょう?
どうして「重任」で登記しなかったんでしょうねぇ? 何か理由があるのかなぁ? というのが一つ。
(間違いじゃないんでしょうけど、不思議。。。)

そして、もう一つ。
大会社になった場合、会社法上、会計監査人と業務監査権限を有する監査役の設置が強制されます。
つまり、定款変更を行わなくても、会計監査人や業務監査権限を有する監査役を選任しなくても、「会計監査人設置会社」かつ「監査役設置会社」になるわけですね(会社法第2条第9号、第11号)。

通常ですと、同じタイミングで定款変更をいたしますのでモンダイはないのですが、ずれていたらどうしましょう?

。。。ちょっと中途半端ですけど、長くなりそうなので、来週につづく。。。って10月だぁ!!!^^; 

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監査役の権限の変更時期 その1

2012年09月27日 | 役員

おはようございます♪

またしてもビミョーなハナシなんですが、お付き合い下さい_(_^_)_

またしても、「いつもの司法書士」さんがいらっしゃる会社サンのことです。
いつもどおり、新規受託の場合の資料を確認しておりましたら。。。。。定款規定に「えっ!?」と思う箇所がありました。

実はワタクシ初めてなんですけれどもね。。。。
この会社サン、負債の額が200億円を超える大会社でした。
「初めて」というのは、ちょっと違うかな。。。
他のヒトが担当している「そういう大会社」の担当を引き継いだ、というのはあるんですが、引き継いだので、感覚としては今回が「初めて」。

受験生の頃は、「資本金の額が5億円未満で、負債の額が200億円を超える会社なんてあるわけないっ!」 などと思っていたものですが、結局のところ、「どのように資金調達をするか」「多額な資金を必要とする事業であるか」などの理由で、負債200億円を超える大会社もあるんだなぁ~。。。ってことが、実務に入って納得できるようになりました。

「借金が多いから業績が悪い」という訳じゃないし、「借金が多い会社は資本も多い」という訳じゃないんですよね。。。

。。。というわけで、今回の会社サン、業績はとても良いので剰余金も多いけど、借金も多い会社サンです。
で、資本金は5億円未満でございます。

「へぇぇ~~~珍し~~。。。大会社なんだぁ~。。。」と思いながら定款を読んでおりますと、「あれっ?!」。。。。何か違和感が。
監査役の監査の範囲は会計に限定。。。という規定がありました。

パズルのような機関設計。
覚えるのは大変でしたけども、さすがに「ん~~っ!!!!?」って考えなくても分かるようになりました^^;

ま、一応、念のため^^;
「大会社」は会計監査人を設置しなければなりません⇒会計監査人設置会社は監査役を置かなければなりません⇒監査役の監査の範囲は会計に限定してはいけません、ってことです。

つまり、大会社である以上、監査役の監査の範囲を会計に限定することはできないんですよね~。
けれども、定款規定によれば、会計監査人は設置されていて、でも、監査役の監査の範囲は会計に限定されています。

「間違いかしらねぇ~。。。?」
とも思いました。

なぜならば、この会社サン、登記の内容からして、おそらく会社法施行時は「中会社(=資本金の額1億円超5億円未満」だった模様。
ということは、会社法施行時は、監査役の監査の範囲は会計に限定されていなかったはずです。
それをわざわざ定款変更するかしら?というコトと、他の規定は大変キレイに変更されているので、「そこだけ忘れるかしら?」というコト。

ま、しかし、聞いてしまった方が手っ取り早いので、真偽のほどを確認したところ、定款規定は正しく、定款変更をミスったということのようでした^^;

とにかく、「いつもの司法書士さん」が責任を持って対応されるということだったので、その時はそれ以上考えていなかったのですけども、登記された証明書を見て、「???」。

いつも同じようなコトで悩んでいるような気がしますけれども、明日に続く♪

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株式買取請求権の通知時期 その3

2012年09月26日 | その他会社法関連

今回のようなケースって珍しいのかな?。。。。

最近の組織再編って、株主総会の開催時期がかなり効力発生日に近いんですよ。そういう場合は、株主総会前に通知するしかないので、今回のような状況にはなりません。

さらに、株主が買取請求権を絶対行使しないと判明しているケース(予め株主サンが了解していて、反対するヒトはいない)も多いんで、そういう案件だと、形式的に通知はしますが、時期も内容も気にする必要はありません(適法ならば良しっ!)。

。。。というわけで、こんな状況で「決議が終わってから通知」ってことは今まではなかったような気がします。

そこで、自分なりに考えた結果、「決議通知と同時に通知したとしても違法ではない」「決議に賛成した株主に対しても通知は必要(全員が賛成したら通知は要らないって結論にはならないと思いますんでね。)。実質的な意味はないけど。。。」と思いました。

ただし。。。
ここには、「法的にどうなの?」ってコトとは別に、道義的な問題があると思うんです。

株式買取請求権がある、とか、どうやって行使するか、ってことについて、株主サンは全く知らないのが普通です。
そういう株主サンに通知をしたところ、「ソレって何?」と問い合わせが来たとしましょう。(いくらヒッソリ通知したとしても、絶対分からないとは限りません)
そこで会社が「貴方は株主総会で決議に賛成したので、買取請求権を行使するコトはできないんですが、法律上、一応通知をいたしました。」と答えたら、それはそれは感じが悪い。。。

つまりね。。。会社が株式買取請求権を行使させないために、故意に事前に通知をしなかった、と思われかねないってことです。
(まぁ~実際、そのとおりなんですケドもね^^;)

株主サンとは良好な関係を維持出来た方が良いわけで、わざわざ、揉めるモトを作ることはないでしょう。。。

。。。で、会社サンも納得してくださいましてね。
最終的には、株主総会の前に通知をすることになったのですが、やっぱり個別通知は目立つんで、公告で通知に代えることになりました。

同じ組織再編行為でも、株主構成、その他会社を取り巻く状況によって、対応は色々だなぁ~。。。と思います。
会社の考え方によっても手続の仕方は違ってきますよね。。。
「費用」「手間」「イメージ」、どれをどの程度優先したら良いのか。。。難しいモンダイですね^^;

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株式買取請求権の通知時期 その2

2012年09月25日 | その他会社法関連

おはようございます!
早速昨日の続きです。

今回の会社サン、実は株主サンが大勢いらっしゃいまして、会社としては「もしかして買取請求されちゃうんじゃないか。。。」と、相当心配されています。
そこで、株式買取請求に関する通知は、「目立たずヒッソリとやりたい!」と強く希望。

買取請求権が行使されると面倒だということもあるのですが、ま、他に大人の事情もございましてね。。。
ただし、一応、個別通知をすることになっていました。

実際、株主サンの多い会社では、今回に限らず「買取請求なんて絶対しない」かどうかはフタを開けてみないと分からないので、「なるべく目立たないように通知を。。。」と思われるようです。。。。お気持ちは分かります。

昨日も書きましたように、買取請求権に関する通知というのは、法律上の通知事項だけでは何のことやらサッパリ分からないと思います。
なので、買取請求権を行使するための要件だって、株主サンが理解していることは少ないでしょう。

。。。で、スケジュール。
個別通知を行う場合、株主総会の招集通知と併せて通知をするのが一般的だろうと思います。
もちろん、20日の期間を確保しなければなりませんので、間に合う場合に限ります。
が、今回は、株主総会の決議通知と併せて通知をするということでした。

これどう思います?
ワタシは「んっ?」と思いました。

今回は、効力発生日よりもかなり前に株主総会を開催する予定でしたので、通知の時期は問題ありません。
法律上も、株主総会の2週間後までに通知すれば良いことになっています。
(これは、以前も書きました ⇒ http://blog.goo.ne.jp/chararineko/e/70443974aa4c1db447eed96e2ad015ba )

今さらこんなことを考えるワタシは相当おバカさんだと思いつつ。。。


(1)株主総会で株式交換に賛成した株主サンは、買取請求権を行使できないワケですね。
そのヒトたちに株式買取請求権に関する通知をして、意味があるのでしょうか?

(2)だとしたら、もしかして、決議に賛成した株主サンには、通知をしなくても良いのでしょうか?

(3)株式買取請求権があることって、事前にお知らせしておかないとマズイのではないでしょうか?

などと考えてしまいました。

続きはまた明日♪

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株式買取請求権の通知時期 その1

2012年09月24日 | その他会社法関連

おはようございます!
今週もどうぞよろしくお願いいたします_(_^_)_

さて、本日のお題は「株式買取請求権の通知」について。
以前から、何度か書いているハナシではありますが、またしても、ちょっとしたギモンが湧いてまいりましたので、ご意見をお伺いしたいと思っております。

現在進行中の株式交換の案件がありましてね。。。
組織再編の案件を受託した場合、まずは、資料をお預かりして、状況を確認します。
例えば、株式譲渡制限の規定が存在するか、とか、株券発行会社か、実際に株券を発行しているかなどです。

これを踏まえて、大体のスケジュールを決めるワケですね。
重要なのは、公告、催告、通知の時期。
さらに、株主総会を開催するかどうか、開催する場合はいつにするか、に関しても先に決めておきます。

ま、今回は株式を対価とする株式交換なので、債権者保護手続としての公告と催告は不要なケースです。

スケジュールは、こちらでたたき台を作ることもありますし、会社サイドで作ることもありますが、今回は会社サン作成の原案をこちらでチェックすることになりました。

手続的には全て網羅されていたのですけれども、「んっ?」と思ったトコロがあったんです。
というのは、株式買取請求権に関する株主への通知のタイミング。

吸収型の組織再編の場合、株式買取請求は、効力発生日の20日前から効力発生日の前日までの間に行うことができますので、会社は株式買取請求期間の前までに、株主に対して株式買取請求権に関する通知をしなければなりません。

で、株主が実際に株式買取請求権を行使するためには、(1)株主総会に先立ち株式交換に反対する旨を通知し、(2)株主総会において株式交換決議に反対し、(3)株式買取請求期間中に株式の買取請求を行うことが必要とされております。

株式買取請求権に関する株主への通知というのは、株主に対して、「株式の買取請求権がありますよ」とお知らせするモノだと思うのですけれども、条文上は、通知事項は「株式交換を行うこと」と「株式交換の相手方の本店・商号」だけ。
まぁ~ずいぶんと不親切です^^;

例えば、ワタシが株主だったとして、法定事項しか記載していない通知書をもらったとしたら、「何コレ?」と思います。たぶん。
なので、実務上はですね。。。「株式買取請求権を行使するためにはどうすれば良いか」というコトについても記載するのが一般的だろうと思います。

しかしながら、株主自体が株式交換することを事前に知っていて、請求権を行使しないことが確実であれば、通知内容は簡便なモノで全く問題ないワケですね。なので、そういうケースでしたら、形式的に通知するにしても、極めてシンプルな内容で構いません。

では、今回のケースです。
スケジュールでは、株主への通知は、株主総会の後に発送することになっておりました。

つまり、決議通知(決議の結果を株主サンにお知らせするための任意の通知)と一緒に株主に送付するというのです。
う~ん。。。これってどうなんでしょうね???

続きはまた明日♪

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