司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

書面による条件付決議 その2

2012年01月31日 | その他会社法関連

1月もあっという間に終わりですねぇ~。
さすがに毎日寒くって、肩こりのヒドイ今日この頃。。。
早く春にならないかなぁ~。。。^^;

。。。というわけで、昨日の続きデス!

①種類株式発行会社でない会社が全部取得条項付株式を利用してスクイーズ・アウトをする場合、普通株式に全部取得条項を付けるわけですが、全部取得条項を付ける段階ですでに種類株式発行会社でなければならないので、まず最初に別の種類株式を設けておきます。これが第一段階。

②①の決議の可決されますと種類株式発行会社になりますので、普通株式に全部取得条項を付ける定款変更をします。これが第二段階。

③全部取得条項を付ける定款変更をするためには種類株主総会の決議が必要になりますから、普通株式にかかる種類株主総会も必要です。これも第二段階。(一応、株主総会とは別に種類株主総会決議をいたします。)

④次に全部取得条項が付されることを条件として、全部取得条項付種類株式の取得の決議をします。これが第三段階。

いかがでしょう?
②~④は全部、条件付決議なんですよね?

ただ、①が可決されてから②の決議をしますから、決議の段階では、②の条件は成就していて条件付決議ではありません。
③も同じですよね。そして、④に関しては、元々(招集のとき)は①~③が条件になっているわけですけど、上場会社の場合は、②③の効力発生日を決議より後の日に設定しますので、②と③の効力は発生しません。ですので、④は相変わらず条件付決議なのですが、「全部取得条項を付す定款変更の効力発生」を条件とする決議ですから、特に問題はないのでしょう。

。。。。で、これを書面決議(決議の省略)で行う場合なんですが。。。。

書面決議って、株主の全員が提案内容について同意した時点(同意の意思表示が会社に到達)に、成立しますよね?
。。。ということは、実際に株主総会を開催した場合のように、段階的に条件が成就することはないはずです。
。。。全てを同時に提案すると?
③に関しては、種類株式発行会社になっていないのに、種類株主総会の決議をしてしまうって結果になるんじゃ。。。?
④に関しては、二重条件を付すことになるよねぇ。。。?

できるのかしら~?。。。というようなコトを考えてしまいまして。。。^^;
皆さんどう思われますか?

ワタクシとしては、種類株主総会の決議は、種類株式発行会社になってから同意しなくてはいけないって気がしています。
なので、株主総会の書面決議成立後、種類株主総会の書面提案を行い、同日付で種類株主総会の決議も成立、という順序にしようと考えてマス。
二重条件の方はですね。。。少し気になるんですが、いけない理由はないように思えます。
ま、書面決議自体は簡単に成立しそうなので、「①②」⇒「③」⇒「④」の順番で分けることも出来るんですが。。。どうも気になっております^^;

あ~それから、普通に株主総会を招集する場合ですけどね。。。種類株主総会を招集するとき(=普通の株主総会と同時)は、まだ種類株主サンは存在しないワケですよね!?それなのに、種類発行会社になることを条件に、種類株主総会のための基準日設定をし、公告をし、そして招集する。。。。実務上は、普通に行われているようですけど、ココまでしても良いんでしょうかねぇ~。。。????

「条件を付けて良い限界ってどこなの?」 ←最近、悩んでおりまする(ーー;)

ご意見をお寄せくださいませ _(_^_)_

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書面による条件付決議 その1

2012年01月30日 | その他会社法関連

おはようございます♪

現在、全部取得条項付種類株式の案件が進行中です。
上場会社で流行っている「アレ!」です。

全部取得条項付種類株式ってヤツは、種類株式の中でもチョイと特殊な感じがするので、ま、また色々記事にしたいな。。。と思っているのですが、今日は、手続の順番について。。。

種類株式発行会社でない会社の場合に必要な決議は、こんな感じになっております。

①株主総会で、種類株式発行会社になるための定款変更(たとえば「A種類株式」を新設。)

②株主総会で、普通株式に全部取得条項を付ける定款変更

③普通株式にかかる種類株主総会で、②の決議

④株主総会で全部取得条項の付いた普通株式の取得決議

会社法施行の際には、100%減資に使えるように。。。というようなハナシでございましたが、上場会社サンは、少数株主をスクイーズアウトするために利用されているそうです。
。。。で、今回の会社サン(非上場会社)も、同じ手続をしたい!というご依頼であります。

どういう風に使うのか。。。ということですが、つまり、株式併合みたいなモンです。
例えば、発行済株式が300株あったとしましょう。
株主サンはA290株、B5株、C5株です。

この場合、全部取得条項付種類株式(普通株式)を1株の取得の対価としてA種類株式0.1株を交付すると定めます。
そして、この全部取得条項に基づく株式の取得をいたしますと、株主サンにはA種類株式30株が取得対価として交付されます。

ただし、BCに対しては、1株未満の株式を交付することができませんから、A種類株式1株を売却したうえで、BCそれぞれに0.5株分の売却代金を支払いますね。残りの1株は通常Aが買いますから、結果、Aが100%株主になり、少数株主サンは現金で追い出されるワケです。

その後、会社が自己株式を消却(=一種類の株式のみ発行されている状態)して、種類株式を廃止する定款変更をしますと、単純に少数株主サンだけがいなくなった状態=手続終了です。
種類株式ですから、手続は複雑ですけども、結論だけ見れば、株式併合とおんなじ。
しかも、種類株式発行会社である期間はほんの僅か。場合によっちゃあ1日だけってコトもあり得ます。

変更前⇒ A:普通株式290、B:普通株式5、C:普通株式5
全部取得①⇒ 会社:普通株式300、A:A種類株式29、端数株式合計A種類株式1(B:0.5、C:0.5)
(⇒BCの端数株式合計1株をAに売却し、代金(例えば50万円)をBC(25万円ずつ)に交付)
全部取得②⇒ 会社:普通株式300、A:A種類株式30
自己株式消却後⇒ A:A種類株式30
種類株式廃止後⇒ A:普通株式30
(発行済株式が減りますけど、元に戻したければ、株式分割をすればOK^^;)

しかし。。。この手続、株主総会の決議が何度も必要になります。
上場会社サンがこの手続をする場合、株主総会を複数回開催しなくっちゃ。。。っていうのでしたら、コレ、使えません。
そのため、①から④の決議は、1回の株主総会でまとめて決議できる、というハナシなんです。

今回ご依頼をいただいた会社サンは、上場会社ではございませんが、色々とご事情がありまして、この手続を選択されました。そして、これをすべて書面決議で行うことになったんです。
だけど。。。。「んっ?!」

ちょっと引っ掛かったことがありまして。。。
結局、全部取得条項付種類株式のハナシというのは、キッカケに過ぎないのですけど。。。続きはまた明日!

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定款のバージョンアップにご注意くださ~い! その2

2012年01月27日 | いろいろ

おはようございます♪

定款のハナシというのは、ブログでも色々書かせていただいていますが、何しろ、会社にとって最も重要な規定なワケで、その取扱いは「要・厳重注意!!」ですよね~。

しかしですっ!
一般的に、会社の皆さんがそのような認識を持っているか、というと、実はそんなこともないような。。。^^;
かなりの温度差があると思うんです。

代表的なのは、同族会社サンでしょうね。
社長サンの考え方によっても異なるのですけど、「役員=株主」で他の株主は存在しない、となれば、定款なぞ大して重要なモンじゃなかったりするんでしょう。実質的に。

。。。となれば、「定款? どこにあるのかな?」とか、「変更? したっけ?」とか。。。^^;

まぁ。。。コレは極端な例なんですが、つまり、現行定款の内容が全く把握できていない状態、という会社も世の中には結構あるということなんです。

じゃ、上場会社はどうか、というと、こちらは世界が違います。。。。「ま・逆」です。
常に定款を冊子として準備されているような会社サンも珍しくはないと思いますし、ちょっとでも変更する場合(変更が必要なのかどうかも、よ~っく検討されますし。。。)は、招集通知を目を皿のようにしてチェックされるワケですね。現行法令に対応してるのは当ったり前!一字一句にコダワリを持ってらっしゃるようです。
ワタシなどは、「そんなに深く考えなくっても、どっちでも同じなのでは~?。。。ねぇねぇ、早く決めましょうよぉ~。。。」なんて思うこともあるくらい、慎重に慎重に。。。。。なんです(←慎重の程度は、コレもまた、会社によってずいぶん違います)

これが本来あるべき姿。。。とは思いつつ、やっぱり現実的には難しい。。。

ワタシも色んな会社さんの定款を拝見したり、いじったり(?^^;)しますが、登記が発生しない定款変更を専門家(弁護士や司法書士に)依頼する会社というのは、かなり意識が高いのじゃないか、と思うんです。

多くの会社サンの場合、(たぶん)担当者様が一生懸命に定款変更案(対照表など)を作り、株主総会で承認を受けます。
専門家の依頼すると費用がかかりますので、社内で手続されるんでしょう。
そして、その後、「最新の定款」というモノを作ります。
ワタシも作りますけど、変更点を定款に反映する作業(バージョンアップ)です。これが、実はなかなか面倒な作業なんですよね。
よぉ~っく分かりますっ!!

。。。そのとき悲しい出来事が起こるんです。たまに。。。
変更前の定款ファイルを、ついつい手打ちでチャチャッと直すと、誤植が発生したり、漏れが出たりいたします。
そして、次に定款変更する場合、その誤った内容が現行定款として記載されてしまい。。。。(~_~;)
運が悪いと、それを何度か繰り返してしまう。。。なんてことが起こります。

しかも、可哀想なことに、コレ、一番面倒な定款変更対照表を作る会社に起こりがちなんですよね。

ワタシが思うに、一番確実なのは、変更前の定款ファイルを直接修正し、それを定款変更案にしちゃうことです。
或いは、長くなりますケド、全文の対照表(変更のないものも含めて全ての規定を書いてしまう)はバージョンアップ時に間違いが起きにくいと思います。

。。。というわけで、ハナシを元に戻します^^;

その会社サン、何年か前の定款変更案を登記に使うことになりまして、拝見したところ、今回変更しようとしている規定がすでに変更済みだったり、「間違ってるから訂正しておきましょうね♪」ということになっていた箇所が実は間違っていなかったり。。。突然色々発覚してしまいました。。。書類の文案がほぼ完成!。。。という段階で。。。。^^;
(その後に何度か定款変更をして、現在に至っておりました。)

親会社さんは結構ご理解があって、大きな問題には発展しなかったんですが、ワタクシの想像では、株主総会の議案としての定款変更案は注意をして作成したのに、定款のバージョンアップの際は、わりと気軽に済ませてしまったんじゃないかな~?と思います。
ワタシ共がご依頼を受ける案件でも、「定款変更の対照表は作成するけど、バージョンアップまではしない。。。」ということが多いですからね~。。。
結局、当時の担当者が既にいらっしゃらなくって、コトの経緯は分からずじまいでしたけれども、こういうの。。。実は珍しいコトでもないんです。。。
誤った経緯を確認するのが、実は実は一番困難なことでして、昔の議事録なんかを引っ張り出して原因を解明してから、対応策を検討するということになります。
以前、そんな依頼を受けたことがありましたが、ホンット、頭がクラクラしました。

定款のバージョンアップにはご注意くださいっ!!!

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定款のバージョンアップにご注意くださ~い! その1

2012年01月26日 | いろいろ

おはようございます♪

今日は日頃の自分の反省も込めて。。。というオハナシでございます。

現在進行中の案件ですが、大々的に定款変更をいたします。
会社法施行時は、明けても暮れても定款変更でしたけど、現在はポツポツ。。。って感じです。

大々的に。。。という場合、わりと多いのが「会社売買」ってヤツですね。「会社売買」というのは、ま、何らかの事情があって100%株主サンが子会社株式を全部売却することが多いと思います。

「その会社の器」が欲しいのだけど、①会社の外見(商号・事業内容など)はすっかり入れ換えるようなケースもありますし、②買主さんのグループ会社になるので、そのグループの定款規定に表現を統一するってケースもありますし、③古い会社で法律改正に伴う定款変更を怠っていたために、現行法に対応すべく大々的に変更するってケースもあります。

今回の会社サンの場合は、2番目ですね。
グループ会社の定款規定のモデルをお持ちで、このモデルに沿った表現に統一されるそうです。
経験則上では、こういう風にされると事務作業がとっても効率的です。
規定の順番、表現など、グループ会社がピッタリ同じ規定なので、法改正の場合などは特に、一つ見本を作るとほとんどの会社に当てはまりますからね~♪

。。。しかし、このようなケースでは、定款変更の対照表を作るのがとても大変です。
なにせ、規定の種類やら、表現やら、順番やら。。。実質的な内容はほとんど変わらないのに、形式的にはほとんど全部の規定が変更されてしまいます。そして、株主サンとしては、別に以前の定款規定に未練もないワケで、対照表なんて要らない。。。となることが多いと思います。今回も、変更前の定款と変更案、それぞれの全文(つまり定款2通分)を「ドッカ~ン!」と議事録にくっつけることにいたしました。

そして、実はもう1件、大々的に定款変更をする案件がございます。
どういうモノか、というと、事業内容の入れ換えでございます。
ある会社のグループ会社で、今回、株式の移動はないんですけど、事業の再構築っていうんでしたっけ? そういうコトをされるのだそうです。
ですので、会社売買のケース①と同じように、商号・本店・目的・役員など。。。定款変更もさることながら、登記事項のかなりの部分が変更になるという、久々に大作の登記申請書になりそうな感じの案件です。

定款は、実質変更する規定以外の細かいところを見直していたら色々気になってきて、最終的には、かなりの箇所を変更することになりました。

そうは言っても、ご担当者様が非常に優秀な方なんで、ワタシはわりと楽をさせてもらっていましてね。。。
面倒なわりにスムーズに進んでました。。。途中までは。。。

何があったかというと。。。
またあした!

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グループ会社の商号変更 その2

2012年01月25日 | いろいろ

おはようございます♪ 早速昨日の続きです。

親会社の知名度が高い場合、その知名度を有効に活用するべく、子会社・孫会社等のグループ会社の商号に親会社の商号の一部をくっつける。これ、まぁ普通のことです。

ただし、そうするかどうかは、最初(例えば設立時)から決まっているとか、合弁を解消して100%子会社になったときなどの機会に変更するのが一般的だろうと思うんです。

しかし、今回の会社サンの場合は設立時には、その選択をしなかったということです。でもね。。。名刺などには「●●グループ」って大きく書いてありますから、グループ会社だということはすぐ分かります。しかも、業績も大変好調のようにお見受けしますから、「何で今、商号を変える必要があるのかな?」と思いました。

伺ったところによりますと、経営陣の方たちが「突然、閃いた」らしい。。。
想像通り、「今、商号変更しなければならない特別な事情はなく」て、「でも、商号変更するなら、きりの良い日にしたいので、4月1日に!」 だそうです^^;

。。。で、ナンデ他の皆さんが乗り気じゃないかってことですが、その会社サン、従業員の方が大勢(数千人?)いらっしゃいます。
商号変更すると、会社から支給している社名入りのジャンパー(「ジャンパー」って。。。^^;)とか、備品なんかも全部回収したうえで新品を配る、車なんかも社名の塗装はやり直し、看板だって取替える。。。手間も費用も信じられない~っ!!!(ーー;)。。。ってことでした。
費用対効果を考えると。。。従業員サンの数や、事業内容によっても大変さは異なるのでしょうけど、ワタシも「今回は止めといたほうが良いんじゃないかな~。。。やるとしても、もうちょっと時間をかけた方が。。。」なんて思ってしまいました。
どうなることやら。。。。

一方、以前、親会社の商号の一部を取る商号変更をした会社サンがあったのですが、コレ、すごく珍しいと思います。
わざわざ、親会社を説得してまで、商号を変更されました。 親会社ではあまり良い顔をなさらなかったような。。。^^;

こちらのご事情は、聞けば納得!だったんですけどね。。。
「あの会社のグループ会社」だというのが目立ってしまうと、例えば、親のライバル会社の関係会社からはオシゴトが来ない。。。なんてこともあり、かえって障害になることもあるのだとか。
「親会社の威光は要らないっ!!」 のだそうです。「社長!潔よいですね~っ!」ちょっと感心。(そういう業界なのかな?)

それから、こういうのもありました。
「あの会社は嫌いっ!」って、毛嫌いしているヒトが多いんで、グループ会社だと分かるような商号にはしない。。。。って。
こちらも、たぶん皆様ご存知のチョー有名な会社なんですけどね。。。そういうイメージなんだ。。。有名にも色々あるのね~。。。(←ワタシには良く分かりませんでしたけど)
有名だったら良いってモンでもないんですね。。。不思議~。。。

さらに、ある(みなさんご存知の)外資系の会社の子会社を設立したときのハナシ。親会社の商号はくっ付けたんですが、「親会社のイメージが少しでも崩れるような商号は許さんっ!!」って、定款認証の直前に親会社からストップがかかったこともありました。「英語圏のヒトが陳腐なイメージを持つ商号だっ!!」ということでした。
これもワタシには良くわからなかったけどなぁ~。。。。何とか別の商号にしましたけれどもね。。。大騒ぎでございました。(「陳腐」という表現が妙に印象的で、忘れられません。)

とにかく、会社にとって、商号はとぉ~っても大事なモノだってことですね(←変なまとめ方?^^;)

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