司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

会計限定の定めはありますか? その5

2015年08月31日 | 商業登記

おはようございます♪

お久しぶりになってしまい、申し訳ありませんm(__)m
ボヤボヤしていたら、なんとっ! 8月も最終日ではないですかっ!?

急に涼しく。。。というか、寒くなりましたよね~。。。^_^;
猫達も膝に乗って来たり、お布団に入ってみたりしております。。。急な気温の変化にはついて行けないようです。

では、前回の続きです。

旧商法では、会社の大きさが3つに区分されていて、現在でいうところの機関設計はしっかりと決まっていたワケです。
これを変更することが出来たのは、中会社がみなし大会社になる場合のみでございました。

(1)大会社 ⇒ 取締役会+監査役(業務監査権限あり)+監査役会+会計監査人
(2)小会社 ⇒ 取締役会+監査役(業務監査権限なし)
(3)中会社 ⇒ 取締役会+監査役(業務監査権限あり)

つまり、小会社の監査役の監査の範囲は、会計に限定されていて、それ以外の会社の監査役の監査の範囲は会計に限定されていませんでした。
ですんで、旧商法時代の小会社の監査役については、「会計限定の定めがあるものとみなされる」。。。というコトになるワケですケドも。。。これには、いくつかの例外があるのですよね~。。。^_^;

でもね。。。
それって、整備法に直接規定されているワケではなくってですね。。。ソコがモンダイなのではないだろ~か???。。。って気がしております。

(監査役の権限の範囲に関する経過措置)
整備法 第五十三条  旧株式会社がこの法律の施行の際現に旧商法特例法第一条の二第二項に規定する小会社(以下「旧小会社」という。)である場合又は第六十六条第一項後段に規定する株式会社が旧商法特例法の適用があるとするならば旧小会社に該当する場合における新株式会社の定款には、会社法第三百八十九条第一項の規定による定めがあるものとみなす。

↑ いかがでしょうか?

この規定によれば、「会社法の施行の際の小会社」と「旧商法の規定に従って設立の手続きをし、会社法施行後に設立した会社のうち、資本金1億円未満かつ負債の額が200億円未満の会社」は、「会計限定の定め」があるものとみなされる。。。ということになるハズ。
(小会社の監査役の監査の範囲は、旧商法下では会計に限定されていたのだから、会社法施行後も変わりません。。。ってコトです。)

ですケド、(1)小会社であっても、「公開会社(←発行する全ての種類の株式に譲渡制限が付いている会社以外の会社)」に関しては、会計限定の定めがあるものとはみなされない。。。ということになりました。

何故か。。。
については、次回へ続く~♪

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会計限定の定めはありますか? その4

2015年08月21日 | 商業登記

おはようございます♪

本日は、ようやく本題に戻りまして、「会計限定の定め」があるものと「みなされる場合とみなされない場合」について。
ワタシ自身の復習も兼ねまして、もう一度おさらいしてみたいと思います ^_^;

旧商法下においては、会社の規模は3種類に分かれておりました。
(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(⇒商法特例法))

(1)大会社
 資本金の額が5億円以上、または負債の額が200億円以上の会社

(2)小会社
資本金の額が1億円以下、かつ負債の額が200億円未満の会社

(3)中会社
資本金の額が1億円を超え5億円未満、かつ負債の額が200億円未満の会社
(大会社や小会社以外の会社)

それから、「みなし大会社」というヤツもございましたね。
コレ、ワタシ自身、みたコトがないので、たぶん、少ないと思いますが、資本金の額が1億円を超え、大会社に該当しない会社。。。つまり、中会社ですが。。。この会社が、定款に「商法特例法第2節(監査等に関する特例)に規定する特例の適用を受ける旨」を定めた場合には、「大会社とみなして」大会社の特例規定が適用される。。。というモノです。

今風に言うと、「中会社だけど、大会社並みの機関設計をする」って感じでしょうかね~。
。。。なので、資本金等の額に関しては「中会社」なのだけど、定款に定めがあれば「大会社」ってコトになるワケです。

。。。で、株式会社である以上、「取締役会」と「監査役」の設置は強制されていたのですケド、小会社の監査役の監査の範囲に関しては、「会計に関するもの」に限定されていたんですよね~。
株式の譲渡制限の有無は無関係でございまして、譲渡制限がなくっても、小会社であれば一律に監査役の監査の範囲は会計に限定されていた。。。というワケ。

譲渡制限の「有・無」で手続きが異なる場合。。。っていうのはモチロンありましたケド、現在のように「何かにつけて公開・非公開が区別される」という状況ではなかったと思います。

そのため、会社法施行前は、譲渡制限の定めのない会社。。。というのは、相当数存在しておりました。
以前の記事はコチラ⇒ http://blog.goo.ne.jp/chararineko/e/80c4f5e4897933179dc0aaaca7e9e205

確かに、100%子会社などは、知らないうちに会社に好ましくない株主が登場する。。。なんてコトは起こらないのですから、実質的に譲渡制限を設けておく必要性もなかったのだろうと思います。

。。。というワケで、公開会社は株式の譲渡制限が創設される前に設立した会社ばかりではありませんでしたから、会社法の施行によって公開会社がイロイロ制約を受けるようになり、公開会社サンは慌てて「株式の譲渡制限を設ける定款変更」をされましてね。。。せっせと変更登記をした。。。という記憶がございます(~_~;)

ではまた~♪

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会計限定の定めはありますか? その3

2015年08月19日 | 商業登記

おはようございます♪

先日、ご相談のあった会社サン。。。結局、会社法対応の定款変更をされた司法書士サンにお任せするコトにしたらしく、ハナシは途中で打ち切りとなってしまいました。
真相不明のまんまで、ワタシとしては、チョビット残念 ^_^;

でも、アチコチでオハナシを伺っていますと、まだまだ「会計限定の定め」があるのかどうか。。。ちょっと分かってないヒトがいるような??。。。という感じがしております。

それから、もう一つのエピソード。

これは、ワタシ自身が関与したオシゴトなのですが、ある会社の買収案件で、数年前定款を全面変更した会社サンがございました。
買収案件では一般的に、会社の定款を新たな株主サンのグループ会社の定款に統一する。。。ってコトをいたします。

そのケースでも、定款は会社法施行前の規定のまんまでしたので、株主サン交代の時期に合わせて、細かい表現も含めて全面的に定款変更しておりました。

ところが。。。^_^;
今回、会計限定の定めの有無について確認したところ。。。会社法施行時は、譲渡制限の定めのある小会社だったのに、現在の定款には「会計限定の定めがない!?」。。。(@_@;)

あれっ???ナンデ??。。。廃止したのかなぁ~???
。。。と思い、当時の議事録を見直してみたのです。
でも、「監査役の監査の範囲を会計に限定する旨の定めは廃止する」。。。というようなコトは議案内容としては書いてません。。。

だとすると~。。。。
「みなされた規定」は「みなされたまま」存在する可能性も否定できない。。。ってコトにはならないだろうか???(>_<)

通常の定款変更の場合、「みなし規定」を廃止する場合には、定款変更案に附則等を設けてその旨を記載するようにしています。そうしないと、「みなされたまま存在し続けるのか」、はたまた、「定款変更後の定款に規定がないのだから、当然廃止したことになる」のかが良く分からなくなっちゃうから。。。

ケド、その案件自体が、相当難易度の高いモノでしたので、定款変更はあくまでも「オマケ」又は「ついで」的な位置づけでしたし、それに、定款変更と同時期に監査役は交代し(任期満了じゃなくて辞任でしたけど^_^;)、任期の引き継ぎもなかったんで(←会計限定の定めを廃止した場合、監査役は任期満了により退任しますんで、前任者の任期の引き継ぎはできません。)、その点も結果的にはモンダイのない状況。。。
さらに、当然のコトですが、会社としては業務監査権限を持った監査役を選任しているつもり。。。

。。。というワケで、総合的に判断し、現在、「会計限定の定めはなしっ!」。。。との結論に至りました。

もしかすると、当時、そういうハナシをキチンとしていた結果なのかも知れませんケドね~。。。。覚えてませんし(~_~;)。。。いかんせん、議事録に明記されていないので、チョット焦りました(~_~;)
(監査役が任期満了で退任していたら、ちゃんと考えた結果だった。。。というコトが確認できたんですけどね~(←会計限定の定めを廃止した結果、監査役が任期満了した。。。と、ハッキリ認識して登記したコトが分かります。)。。。コチラも、真相は不明でございます。


「昔の出来事は時間が経つと(担当者も変わるし)経緯が分からなくなるので、書面にハッキリ書いておいた方が良いデスよ。」って、会社の担当者にいつもオハナシしていることでしてね。。。

ホントにそうだなぁ~。。。と、反省しました。。。お騒がせして申し訳ありませんでした m(__)m

同じように、非公開会社の場合、「募集株式の発行を株主割当で行う場合、募集事項は取締役会で定める」旨の規定があるものとみなされていますが、この定めも定款に規定がないことが非常に多いのです。

事情を伺ってみますと、そもそも、「そういう定めがある」ってコトを認識されていないケースがほとんどなので、みなし規定を追加する定款変更決議をしたりもしますが、会社法対応の定款変更をする際に「みなし規定」の取り扱い(←廃止するなど)を定めず、かつ、定款に当該みなし規定を明記しなかった場合、それは「みなされた状態で存在しているのか」それとも、「定款に明記しなかった以上、黙示的に廃止した」と考えるのか。。。に関しては、以前からかなり悩んでいるトコロです。

今のトコロ、会社のご意向を確認したうえで、基本的に前者の考え方でやっておりますケドも。。。。皆様はどのようにお考えでしょうか?
ご意見、お待ちしております m(__)m

。。。というワケで、ハナシはどんどん横道にそれていますが。。。次回へ続く♪

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会計限定の定めはありますか? その2

2015年08月17日 | 商業登記

おはようございます♪

ぼ~っとしていたら、あっという間に夏休みは終わってしまいました。

あ♪ でも、今年のシルバーウィークは長いんじゃありませんでしたっけか??
あ。。。。でも、オシゴトが終わらないと休めない。。。かも!?(~_~;)。。。ガンバロッ!

では先週の続きです。

再編のオシゴトをしていた時のハナシって、正直、詳細に覚えているワケじゃありませんが、最初に資料を拝見して、「定款規定がちゃんとしているか」「役員変更はキチンと登記されているか」は確認しているハズ。

。。。でですね。。。
この会社サン。。。
定款には、会計限定の定めが置かれておりました。。。ハイ、それはもうバッチリと。。。。^_^;

でもね。。。会社法施行時は公開小会社だったのデス。
。。。というコトは、会社法施行時に「会計限定の定め」はなかった。。。ワケです。
もちろん、譲渡制限の定めを新設すると同時に会計限定の定めを設けた。。。という可能性はございます。。。ケド。。。ホントかなぁぁ~~???。。。な~んか怪し~(ー_ー)!!

というのも。。。
監査役の改選が変な時期に行われているのですよ。
公開小会社の監査役の任期は、平成18年5月1日に満了しているハズ(会社法施行前は会計に限定されていたのに、施行後は会計に限定されなくなるので、施行と同時に監査役の任期は満了することになるワケです。現行法上も、会計限定の定めを廃止しますと、その時点で監査役の任期は満了しますよね。それと同じコト。)。。。なのに、この会社の監査役は、会社法施行時の動きは一切なく、平成16年に就任した監査役が平成20年に重任しているのですよ。

。。。ってことは???
もともと、会社法施行時に「会計限定の定めがある」とみなされているって勘違いして、現在の定款が出来てるんじゃないのか???。。。という疑いが。。。。(@_@;)
おかしいんじゃない??。。。やっぱ怪しいんじゃない??。。。未だ真相不明でございます。。。(*_*)

こういうのも含めて、ワタシ。。。当時確認するべきだったのかなぁ~??。。。って、ちょっと考えてしまいました。
定款は、(ホントのトコロはどうだか分かりませんケド)とてもキチンとしておりましてね。。。珍しく、会社法対応の定款変更は一切不要だったのですから。

定款が(明らかに間違っている場合は別にして)正しくないかも!?。。。って、他の司法書士サンのオシゴトをアタマっから疑ってかかるのも、どうかと思いませんか?
言い訳かなぁ~???

ま、監査役の任期が誤っていた場合の対応に関しては、ワタシの感知するトコロではないのですケド、現行定款を作成するコトになったワケですんで、間違ってるかもしれない定款規定を鵜呑みにすることもできず。。。現在、「平成18年以降の過去の議事録を全部見せてくださいっ!!!」ってお願いをしているところです。

。。。で、先日のセミナーの際にも、「見た目はキレイに定款変更されているのですケド、会計限定の定めはないんです。でも、会社は会計限定されてると言ってますし、会社法施行時は会計限定の定めがあるものとみなされていたハズなんです。これって、みなし規定を定款に反映してない可能性がありますかね?」というオハナシもあったのです。

う~ん。。。それもとっても怪し~。。。ワタシのケースよりも、もっと怪し~。。。(-"-)
だって、会社が会計限定されてると思ってる。。。ってコトは、積極的に会計限定の定めを廃止しないですよねぇ~。。。
なので、「可能性あります、ありますっ! 定款の規定がモレてる可能性が高いと思いますから、確認した方が良いデス。」とお答えしました。

つまり。。。いくら見た目がキレイな定款であったとしても、場合によっちゃあ「会計限定の定め」があるコト(または、ないコト)がホントかどうか、ウラを取らないとヤバイッ!!。。。ってケースがあるってコトですよ。

しかし、そのためには、「会計限定の定め」があるものと「みなされてる」のか、「みなされてない」のかを、判断する必要があるワケで。。。判断できなきゃ困りますよねぇ???!

ちょっとハナシは変わるのですが、先日、スポットのオシゴトをご依頼いただきましてね。。。遠方の会社サンだったのですケド、いつもの司法書士サンが昔の知り合いのS先生だったことが、偶然発覚!
それがですよ。。。
定款がすごくキチンと整備されていまして。。。「へぇ~。。。こんなにちゃんとした定款って珍しいなぁ~。。。」と思っていたので、S先生のオシゴトと分かって、ちょっと感動しました。

さすがです!
やっぱり優秀なんだなぁ~。。。。。。むむむ。。。でもさ。。。それって、考えてみたら、S先生もワタシの作った書類を見るってコトよねぇ。。。何か緊張するんですケド。。。(~_~;)。。。という状態。

直接はオハナシしていませんが、あんなに遠いトコロだというのに、何たる偶然!
世間は狭いデス。

。。。というワケで、次回へ続く~♪

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会計限定の定めはありますか? その1

2015年08月11日 | 商業登記

おはようございます♪

会社法施行後に合格された司法書士の皆様は、施行時の取り扱いについて若干不安がある。。。というコトのようですよね。。。。
ま、そりゃあそうでしょう。
ワタシだって、合格する前のハナシは、ちゃんと理解できてないコトがイッパイあるもんな。。。

あ、それに、「もともと会社関係のオシゴトがあんまりないのよ。。。」という方も、会社法の施行前後の取り扱いについて、それほど詳しいワケではないでしょう。。。

ま、こんなコトばっかりやっているワタシだって、「経過措置」には大変苦労しましたんでね~。。。
ちょっと条文を読んだくらいでは、分からないコトがイッパイありましたモンね~。。。
しかも。。。あんなに苦労したケド、大分忘れちゃったし。。。(~_~;)
それなのに。。。もう要らないと思ってたら、やっぱり必要だった。。。(@_@;)。。。というのが、今回のハナシです。

。。。というワケで、以前の記事にもちょっと書きましたが、本日からは「そもそも、会計限定の定めはあるの?ないの?」という点について考えてみたいと思います。


。。。が、その前に、今困っているコト。。。

実は、4年程前に組織再編をお手伝いした会社サンから、先日お電話がありまして。。。
「ウチの会社の定款ってどうなってるんでしたっけ?」と仰る。

ワタシも逐一覚えているワケじゃなかったんですが、確かに、定款変更していたよな。。。という記憶はありました。

最近たまに思うのですケド、定款の一部を変更する決議をした場合、元データとしてテキストファイルがありませんと、定款ファイル全体の更新はいたしません。
ま、これは、ワタシに限らず、他の司法書士の皆様も同じようにされていると思います。

テキストのファイルがあれば、その部分だけ更新するのは簡単ですが、全部を作成し直すとなると相当時間がかかります。それに、タイポもあるでしょうから、何となく気も進みません。

ですが、会社としては、更新した「現行定款ファイル」がありませんと、「今ウチの定款はどうなってるのか?」分からなくなっちゃうらしいのですよね。

しかも、困ったコトに、テキストファイルを送ってくださる会社ほど定款変更の履歴をキチンと管理されているような気がしています。テキストファイルをお持ちじゃない(というか、送信してくださらない)会社は、管理が難し~。。。という傾向がある。。。ような???(~_~;)

そのため、「定款見せてください」。。。とお願いしますと、原始定款が出てきたりするんですよね~。。。きっと。。。。

ケド、だからと言って、その度にファイルを一から入力し直すのはやっぱり時間がかかるし、クライアントさんも、その費用を支払うのはイヤだろうな。。。と思うのです。

それから、司法書士さんによっては、テキストファイルでなく、PDFファイルをお渡しする。。。という噂もありますね。
結果。。。テキストファイルは持ってません。。。ってコトもあるのではないかと思います。
テキストファイルがないコトも、今回の会計限定の登記が混乱してる一因でもあるような気がするんだよなぁ~。。。

そもそも、データなどというモノがない時代の定款もありますし。。。
そういう会社ほど、もう、何が何だか分かりません。。。状態になっております(@_@;)

。。。というワケで、今回の会社サン。。。伺ってみると、以前の定款のテキストファイルはお持ちだという。
そこで、現行定款の内容をファイルに反映しましょう♪。。。というコトになりまして(←サービスで)、当時のメールのやり取りなんかを確認してみたのです。
でも。。。あれあれ???  んんんん~っ?????????????

なんだか、単純なハナシではなくなってしまいました。

続きはまた来週~♪
(明日から夏休みですっ♪)

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