司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

種類株式発行会社の自己株式取得 その3

2011年08月31日 | 株式・新株予約権

おはようございます♪
8月もあれよあれよ。。。という間に終わってしまいますね。
これから段々寒くなっていくのかと思うと、気が重い。。。(チョ~寒がりで、チョ~冷え性なんです。)

そうだ! ギンジを注射(1年に1度の予防注射)に連れて行かなくちゃ! とか、 免許の更新そろそろだ。。。とか、忘れちゃいけないこともあります。

そして、9月ショッパナの明日は、大安だからなのかどうか。。。登記申請がいくつもあります。
なので、もしかして、今日は忙しいかも。。。。気を引き締めて参りましょう!

では、昨日の続きです。

自己株式の取得というのは、株主サンに資本を払い戻す手続きなわけですよね。
ですから、他の株主サンには重要な利害関係があります。
だからこそ、株主総会の決議が必要なんです。

そうは言っても、不特定の株主から取得するのであれば、皆平等に取り扱われますし、特定の株主サンから取得する場合は、不平等の扱いがされるワケです。それで、前者は普通決議、後者は特別決議という関係になってマス。
ただ、特定の株主から取得するケースだとしても、定款に別段の定めがなければ、「自分の株式も買い取って!」と請求することができるので、全く同じではないにしても、ある程度平等に扱われているような気もします。

しかし、会社法では、「特定の株主から取得する場合には、その特定の株主サンには議決権がないし、特別決議だよ♪」 ってことになっております。

では、やっと本題ですが、取得されるのが議決権のない優先株式だったらどうなるのでしょうか?ということ。

【不特定株主から取得する場合】
①株主総会における自己株式の取得決議(取得株式の数と取得価額の上限、取得期間の決定)←優先株主には議決権がなく、普通株主が議決権を行使
②取締役会における自己株式の取得決議(具体的な取得の内容決定)
優先株主に対して、②の内容を通知
優先株主から株式の譲渡しの申込み

【ある特定の株主から取得する場合】
①特定の優先株主から自己株式を取得する旨を事前に優先株主に通知
(①の通知を受けた株主(←優先株主)は、自己を特定の株主に加えることを請求することができる)
②株主総会における自己株式の取得決議(取得株式の数と取得価額の上限、取得期間の決定、特定の株主から取得する旨)←優先株主には議決権がなく、普通株主が議決権を行使
③取締役会における自己株式の取得決議(具体的な取得の内容決定)
④特定の優先株主に対して、③の内容を通知
⑤特定の優先株主から株式の譲渡しの申込み

そして、いずれの場合においても、種類株主総会の決議は不要なようです。

どうですか~??
例えばですよ。。。特定の株主から取得するケースで、定款の規定によって①の通知が不要だったら、優先株主サンは他人の優先株式が取得されるということすら知らされないんです。ま、もちろん、「この定款規定は株主全員の同意で設けられるか、或いは元々定款規定があることを承知して株式を引き受けるのだから、リスクは承知のはずでしょう!?」 と言われれば、確かに。。。。

しかし、しかし。。。特定の株主は議決権を行使できず、他の株主の3分の2の賛成が必要、というように、かなり厳しい規制を設けているにも関わらず、特定の優先株主もその他の優先株主も議決権を行使できず、議決権を行使するのは他の種類株主だけ。。。という、不思議なことになっているんです。

だったら、種類株主総会で。。。。と思うわけですが、少なくとも322条には列挙されていませんし、他にも種類株主総会が必要というような定めはないようです。

仕方がないんだろうなぁ、と思いつつ、何となく割り切れないモノを感じています^^;
何かおかしいでしょうか?
どうぞ指摘してくださいね♪

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種類株式発行会社の自己株式取得 その2

2011年08月30日 | 株式・新株予約権

おはようございます♪

種類株式っていうモノ。。。
使い勝手がよくなったせいか、ワタシ的には案件数は増えているのでありますが、いかんせん、上場会社以外の会社の発行事例が公開されないモノですからね。。。(ーー;)
「もしかして、こういうの間違ってるんじゃ。。。?」とか「他の会社はどうやっているのかしら~???」 とか、思うんですけど。。。

だけど、「じゃあ、アンタのやった案件をツマビラカにすれば?」と言われると、「あ、それはイヤです~^^;」と、自分勝手なことを言いそうですね。 それと、「守秘義務」ってヤツもありますしねぇ~。 上手く行きません。。。。

さて、グチグチ言いつつ、昨日の続き。

普通株式 40株
優先株式 60株
(配当優先、無議決権)

↑ こういう状況において、普通株式と優先株式の両方につき、自己株式として取得するための手続きは?というオハナシでした。

自己株式を取得する場合には、取得の相手を決めない方法と特定の株主から取得する方法がある、ということは以前の記事にも書きました(確か。。。)。
募集株式の発行に置き換えますと、前者が公募のようなもので、後者が総数引受契約による方法のようなものですよね。
ただし、増資の場合には、株主割当なのか、第三者割当なのか、という方法は株主総会で明らかにしなければなりませんが、第三者割当だけれども、「誰に割り当てるか決まっているかどうか」は、必ずしも総会で明らかにする必要はありません。

ではまず、ざっくりと手続きの流れをおさらいしましょうかね。

【不特定株主から取得する場合】
①株主総会における自己株式の取得決議(取得株式の数と取得価額の上限、取得期間の決定)
②取締役会における自己株式の取得決議(具体的な取得の内容決定)
③株主に対して、②の内容を通知
④株主から株式の譲渡しの申込み

【ある特定の株主から取得する場合】
①特定株主から自己株式を取得する旨を事前に株主に通知
(①の通知を受けた株主は、自己を特定の株主に加えることを請求することができる)
②株主総会における自己株式の取得決議(取得株式の数と取得価額の上限、取得期間の決定、特定の株主から取得する旨)
③取締役会における自己株式の取得決議(具体的な取得の内容決定)
④特定の株主に対して、③の内容を通知
⑤特定の株主から株式の譲渡しの申込み
 ※定款に別段の定めがある場合(会社法第164条第1項)は、①は不要

。。。いかがでしょう?
商法の時代は、不特定の株主から取得するという手続きがなかったので、非上場会社の場合には、相対で取得(特定株主から取得)するしか方法がなく、しかも、それは定時株主総会で決議しなければいけませんでしたよね~。 臨時総会でやろうとすると、変な裏技が必要だったりして。。。
けれども、会社法下では、かなり使いやすくはなっていると思います。
もちろん、財源規制はございますのでご注意くださいね。

あ、そうそう^^;
それで、これに種類株式が加わったらどのようになるか。。。ってことですが。。。それは、また明日!

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種類株式発行会社の自己株式取得 その1

2011年08月29日 | 株式・新株予約権

おはようございます♪

最初にちょこっとだけ先週の関連デス。

任期満了日について考えていて、ふっ。。。と湧いたギモン。
例えばあのケースでですね。。。2011年5月30日に選任決議をした場合、任期の起算日は5月31日、満了日は5月30日になるわけですが、もし5月30日が日曜日だったら満了日は5月31日に延びるのでしょうか?
民法142条の規定で期間の満了日が翌日になるのだとすれば(おそらくそうなりますよね?)、そのことで任期が1年ずれるってことになりますかっ?????? 事業年度はズレないもんね。。。

催告期間などでは、非常に注意しているところなのですが、役員の任期でこんなことを考えたことはありませんでした(←普通は考えるものかな?^^;) もしや。。。今までそういうことがあった。。。なんてことは。。。。ない。。。よね。。。??
ご意見をお寄せいただけますと嬉しいです。

さて、では気を取り直して、本日の話題。

ココ何年か、種類株式発行の案件が増えて参りました。
すると。。。。当然のことながら、種類株式発行会社サンがいつもと違うことをしようとする場合、相談があります。
。。。こうやって、多くの案件をこなしていけば、そのうち「種類株式のスペシャリスト」になれるのでしょうか。。。?

無理!! 全然自信ありません(←キッパリ!)
多いとは言っても、すり込まれる程には多くないのですし、まだまだパリエーションも足りないのでしょうし、そのたびに頭がグルグルしますし。。。^^;

ですので、相談されても「あぁ、それはですね~ぇ。。。こうなりますっ!」 というワケには参りませんで、「確かこうだったような。。。えっとえっと。。。」と、なんとなぁく ボヤ~っとしてお答えをしつつ、「確認して後ほどっ=3」と、急いで電話を切り、大急ぎで調べる。。。というのが、毎度のパターンです。

ただ、相談してもらえるのはありがたいことですね♪
オシゴトなのでテキト~なことは言えませんから、必死になります。 すると、少なくとも記憶には残るわけです。 そして、ブログにも書けるし。。。^^;

。。。というわけで、先日も、種類株式発行会社の方から、「自己株式を取得したいのですケド、どうしたら良いデスか?」 というお電話をいただきました。
一応、質問事項はすぐにクリアできたのですが、そういえば、種類株式発行会社が自己株式を取得するっていうのは、初めてのケース。
良い機会ですので、一連の流れを確認してみました。

あ、そうそう。 この会社は、いわゆる普通株式と無議決権株式を発行しています。種類株主総会は最大限不要となるよう、定款に規定されております。で、今回の自己株式の取得ですが、普通株式と無議決権株式の両方を取得したい、とのことでした。

オハナシを伺って、すぐに思ったことは、「自己株式の取得の場合って、種類株主総会の決議は要らないんだっけ?」ということ。
確か、322条には列挙されていなかった記憶がありましたが、無議決権株主サン、自分の株式と同じ種類の株式が取得されるというのに、決議に参加できないのでしょうか?

え~。。。っ? それって酷くない?
もしや、別の条項で種類株主総会の規定があるのかしら。。。? 記憶にないケド。。。

あんまり考えたことがなかったのですけど。。。
続きはまた明日。 

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代表取締役の任期 その3

2011年08月26日 | 役員

「結論を引っ張るほどのモンダイじゃないだろぉ~!!」
怒られそうですけどね。。。いつものことですが、「継続はチカラなり」ですから(?)。。。ワタシにとって、それはそれは重要なことなのです。

では、昨日のモンダイについて。

会社の担当者からは、「選任時に他の取締役の任期と同一とするって併せて決議しておけば良かったんでしょうかね?」 と言われました。そうそう、それも1つの方法だと思います。ですケド、今さら遅い^^;
定時総会の時にですね。。。例えば「●●取締役の任期短縮の件」みたいな決議をしても、法律上はダメではないのでしょうけど、すっごくわざとらしくって、ワタシはお勧めできません。

そこで。。。
「定時総会で補欠規定を設ける定款変更をしてはどうでしょう?」 と提案してみました。
この方法だったら、さほど不自然ではありませんし、定款変更をした方が都合が良いのだろうし、定款変更によって新代表取締役の取締役としての任期は短縮されます。
「これがベストでしょう。。。(ニヤリ)」 と思っておりました。

けれども、「定款変更議案を追加するためには、稟議を上げたりしないといけないので、この時期では間に合いません!来年に持ち越します。」ってことに。
したがって、任期はズレた状態で定時総会が開催されることになったのであります。

実は、ココまでが前置き。いつも長くってスミマセン。

取締役の一部のヒトが任期満了しない、というケースは今までにもありましたけれども、代表取締役である取締役の任期だけが満了しないっていうのは初めてだったんです。

株主総会直後の取締役会議事録っていうのが、すごく違和感のあるシロモノでしてね。。。
ただ、代表取締役には任期がないのですから、前提資格である取締役の任期が満了しない以上、代表取締役のままだし、取締役社長のまんまで良いんですよね!?

ということは、当然のことながら、取締役会でも代表取締役の選定が不要ってこと。。。
(実は、もう一人代表取締役がいらっしゃるので、その方のみ選定決議をしました。)
。。。が、それだけじゃありませんよ。

まず、議長。
通常は(代表)取締役社長が不在になっていますから、互選で議長を選びますけど、今回は不要。
役付取締役も社長だけはそのままなので、社長を抜いて他のヒトだけ選定します。
しかも、「 取締役が改選されたので、改めて代表取締役及び役付取締役を選定します。。。」なんてことを書きますが、今回って「改選?」ですかねぇ~。 ちなみに、取締役総数は3名。

とにかく、慣れないせいでしょうが、とっても変な感じがしました。
何というか。。。代表取締役も社長も既に存在しているのだから、イチイチ決議したりする必要は当然ない!のですけども、何か足りない。。。気持ちの悪い議事録なのです。 もし、事情を知らないヒトが見たら、「これ間違ってるじゃん!」 と言いそうな。

会社の方も、何となぁ~く不安気なご様子。
そこで、余事記載ではありますが、「●●氏は本日開催の定時総会で任期が満了しなかったため、引き続き、当社の代表取締役兼取締役社長として職務を執行する旨を確認した後。。。」 のようなクダリを入れたら良いのじゃないか? ということに。

頭では理解しているつもりでも、イザ!具体化すると、色々と考えてしまいます。
(登記申請の際は、「●取締役は6月1日の選任決議で取締役に就任しており、定款には補欠・増員に関する規定がないので、今回の定時株主総会では任期が満了しません。」と、念のため添付書類送付書にメモ書きしておきました。)

個人的には、ちょっと面白かったけどね。。。^^;

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代表取締役の任期 その2

2011年08月25日 | 役員

おはようございます。

早速昨日の続きです。

取締役と代表取締役の就任日が同じでも、任期が異なるのよね~。。。。ってところからでしたね^^;

新任取締役を選任してそのヒトが新代表取締役に就任する場合、多くのケースでは、株主総会の開催は少し早めにしていると思います。
今回ですと、株主総会の選任決議を5月中に済ませるってことです。
そして、6月1日に就任させるという期限付決議をすることが多いよね。。。?と思います。

そうなりますと、就任日は同じ6月1日ですけれども、任期は1年ずれますよねぇ~。。。
任期の起算点は、期限付決議の場合といえども選任時とされているから!であります。(←これ、ホント、困ってます。確認するのが大変で。。)

つまり、2011年5月30日までに株主総会で選任決議をした場合、その任期は、2011年5月31日終了の事業年度にかかる定時株主総会の終結までってことになり、補欠規定がなくっても、他の取締役と一緒に任期満了いたします。
一方、2011年5月31日または6月1日に選任決議をした場合には、選任後1年内の事業年度というのが、2012年5月31日ですので、他の取締役よりも丸1年任期が長くなってしまうんです。
念のため、「5月31日」に選任決議した場合は、初日不参入になるので、起算日が6月1日です。そのため、6月1日に選任した場合と同じってことになります。あ~ややっこしい!
(満了日が2012年5月31日で、事業年度の満了日と同日ですから、「選任後1年内の事業年度のうち最終のもの」とは、2012年5月31日ということ。)

で、ハナシを戻しますね♪
補欠(増員を含みます。以下同じ。)の規定があれば、こんなことをイチイチ気にする必要はないわけですが(監査役は別ですよ)、任期が1年なのに補欠規定がない会社って、珍しくないような気がしています。

そこで、担当者の方から問い合わせのメールが来ましてね。「当社の定款には、取締役の任期に関する補欠規定がありませんので、先日選任された取締役の任期は、今回の定時総会では満了しないという理解で正しいでしょうか???」と。
「そうでした、そうでした。 ご理解のとおりですっ!! 新代表取締役サンは、今回の定時総会では任期満了いたしません。(←キッパリ!)」とお答えいたしました。

しかし、これには続きがあります^^;
この通常であれば任期満了しない新代表取締役、任期満了させる方法はあるか。。。あるとしたら、どんな方法でしょうか? ということ。

今は色んなことが出来るようになりましたからねぇ~。もちろん、他の取締役と一緒に任期を満了させることも出来ます。
しかし、すごく不自然なことを無理やりにする程の問題でもないしね。。。

。。。ということで、続きはまた明日!

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