司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

【メルマガ記事】株式交換 その1

2019年06月28日 | いろいろ

おはようございます♪

本日のテーマは「株式交換」でございます。

株式交換に関しては、過去記事でも部分的なコトは何度も書いておりますが、相対的なハナシはなかったんじゃないかな。。。と思います。
あぁ~。。。前回、前々回とちょっと残念なテーマだったんで、ちょっと「ホッ♪」としました。

では、始まり~♪

 

【第5回(2015.2.18)その1】 

先月、東京司法書士会主催の商事法務研修会において「組織再編」のテーマで講師を務めさせていただきました。自分自身、良い復習の機会が出来て大変有難かったのですが、欲張って、あれもこれも・・・と盛りだくさんの内容にしてしまい、結果、全く時間が足りず、かなり舌足らずな研修会になってしまいました。参加された皆様、大変申し訳ございませんでした。講師は何度か経験があるのですが、未だに慣れません。お仕事上もクライアントさんとのコミュニケーションは大切っ!なのですが、実際はなかなか難しいものですね(泣)。はぁぁ~・・・。というわけで、その反省も踏まえて、本日は「株式交換」でございます。ここ数年、私が担当している組織再編の案件は、株式交換がとても多くなっております。組織再編といっても、それぞれ実施する目的が違いますから、クライアントによって受託する案件の種類はかなり異なるのだろうと思いますが、セミナーや書籍などでは、株式交換や株式移転を主なテーマにしているものって、あんまり見かけないような気がしませんか?ですが、私自身は、合併と会社分割は似ているけれど、株式交換は全然違うよなぁ~…と感じています。そこで、本日は、あまり取り上げられない株式交換について、実務上の注意点などをご紹介したいと思います。

 

●株式交換と合併・会社分割との違い

合併と会社分割は「合わせるもの」と「分けるもの」なので、もちろん違いますが、原則として債権者保護手続きがありますし、司法書士が受託する事件だと、共通支配下のケース、つまり、当事者は100%親子会社間や100%兄弟会社間であることがほとんどだろうと思います。そのため、大まかな手続きの流れは大変良く似ています。また、最近の案件では、どちらもほぼ無対価で資本金の額は増加しません。ですから、個人的には会社分割は合併の応用編というイメージを持っています。一方、株式交換に関しては、通常は対価の交付がありまして、対価は株式交換完全親会社の株式のみなので債権者保護手続きは不要だし、当然のことながら、当事会社は100%親子(兄弟)会社等でありません(そもそも、100%親子会社にするために手続なので)。会社法の条文としては、吸収型組織再編は「吸収合併」「吸収分割」「株式交換」にまとめられていますが、実務上の手続はかなり違うと思います。

 

●無対価の株式交換

「株式交換なのに無対価があるの?」と思いますけれども、対価を交付しない株式交換も認められていますし、実務上も結構使われているようです。ただ、無対価の株式交換は変更登記が不要であるために、司法書士が関与しないケースが相当数存在するのだろうと思います。では、どのような場面で使うのか?というと、私が知る限りでは、100%の兄弟会社を100%の親子会社にするとか、100%の孫会社を100%の子会社にするというようなケースですね。株式譲渡でも同じ結果にはなりますけれども、株式譲渡の場合、通常は現金のやり取りが出てきます。無対価株式交換であれば、現金の移動はなく、登記の必要もなく、手続きもさほど面倒でなく、どうやら、税務上のメリットもあるらしい…。そこで、税理士さんやコンサルタントの皆様は、好んで無対価株式交換を選択されるように思います。ちなみに、それ以外ですと、株式交換完全子会社が債務超過状態であるという無対価株式交換の事件を担当したことがあります。これ、株式交換後に株式交換完全子会社は解散し、100%親会社が金銭を貸し付けて、そのお金を債権者に弁済し、親会社が債権放棄することで債務超過状態を解消し、そのうえで清算結了するという事件でした。会社としては、「もし、株式買取請求権が行使されたらどうするか?」という点が気になっていたようですが、簿価債務超過なだけではなく、実質的にも債務超過でしたので、買取価格はゼロ(つまり、株式買取請求権を行使してもしなくても、タダで株式が取られてしまう)になるということでした。まあ、株式交換をせずに清算したとしても同じことですから、株主さんにはその辺の事情を上手に説明して、ご納得いただいたと伺っています。清算手続きをスムーズに進めるため(かつ普通清算を行うため)の無対価株式交換。そういう使い方もあるのだな、と思いました。

 

オマケ: この記事を書いた頃は、株式移転がほんと~に多くって、しかも、ちょっと珍しいケースもあって、四苦八苦していたような気がします。
なにせ、本が少ない。。。のよね~。。。オーソドックスな解説しかなくって大変でした。

個人的には、共同株式移転だと、移転比率の算定やら、完全親会社が株式交換前に完全子会社の株式を買い取るやら、移転比率に合わせるために株主同士で株式の譲渡をするやら。。。みたいなコトが結構ゴチャゴチャで、訳が分からなくなることが。。。

しかも、そこに種類株式が登場したりなんかしまして。。。(ё_ё)
うっ!!!。。。これ以上、複雑にしないでぇぇ~っ!!!。。。ってコトもございます。

無対価株式交換は今もたまにはやりますが、数は少ないですね。
もっとも、超赤字の会社とかじゃくて、普通に100%資本関係の「ヨコかタテ」を組み替える場合には、すごく楽だし簡単です。

登記がない。。。というハナシですと、昨年のケース。
株式交換の対価を自己株式で済ませたもんだから、株式交換の登記はありませんでした。
けども。。。株式交換があったことを前提にして別の変更登記が入る。。。というシロモノ(^_^;)

え~っと。。。確か、株式交換が終わった直後に株式の種類を変更したんだったと思いマス。
発行済株式総数は変わってないんだけども、議決権は増えてますしね(実は、同時並行で合併もやってましたんで、そっちの添付書類と比べると、余計に不思議な状況だったと思うのよね~(@_@))
そもそもね。。。。株式交換と同時に株式の種類が変わるってケースの「総株主」とは、誰なのっ???って思いません?(@_@)
株式交換前の株主で良いのか、はたまた株式交換後の株主全員が対象になるのか。。。悩みました~。。。(;_;)

。。。でね、こんなの申請されても、法務局のヒト。。。分かるのかしら???。。。意味不明じゃないのかな???。。。と思いまして、説明のお手紙をつけました(^_^;)
(そのおかげか、特にお電話もなく、無事に終わりました。)

ではまた来週~♪

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【メルマガ記事】商業登記規則の改正 その3

2019年06月27日 | いろいろ

おはようございます♪

このテーマは本日が最終回デス。
本文はかなり古いハナシですので、さらっと読んでみてください。
以前のブログの方にも書きましたけど、旧姓の登記に関しても始めのうちは「はっ!!(@_@)」。。。ってコトがありましたんで、ご興味がありましたら読んでみてくださいまし。
オマケもつけておきますね♪

では、始まり~♪

 

【第4回(2015.1.21)その3】 

●旧姓の登記

私も経験したことがありますが、婚姻で姓が変わるのは何かと不都合が多いものですね。司法書士の場合は、職務上、旧姓使用が認められておりますので、登録証などは旧姓で発行していただけるようですが(私自身は旧姓を使用しておりませんので、詳しくは存じません)、例えば、司法書士法人の社員に就任した場合には、本名で登記するしかありませんよね??…ということを、別の士業法人の登記の依頼を受けた際に気付いたのでした。その時から、旧姓使用が認められているとしても、登記の際にあくまでも本名(=戸籍上の氏名)に拘るのだったら、かえって紛らわしくて、あまり意味がないのではないかな?という気がしていました。

 

●改正の概要‐旧姓の登記

今回の改正により、取締役等の氏名として、本名と旧姓が併記できることになるのだそうです。お仕事上、旧姓を使用していらっしゃる皆様にとっては、朗報なのではないでしょうか?(本当は旧姓だけ登記できるとなお良いのでしょうね。)旧姓の登記の希望者がどの程度いらっしゃるかは分かりませんが、まずは、この新しい制度を周知させることが必要なのだろうな、と思います。

でもですね、条文を読む限り、対象になるのは「婚姻による旧姓」だけのようです。どうして、離婚や養子縁組は対象になっていないのか??不思議です。

旧姓を併記する登記は、役員の就任の登記や氏名変更の登記を申請する際に、その申出を行うと共に、証明書(戸籍抄本等)を提出するのが原則ですが、施行後6か月間は、施行時に登記されている役員について、登記をすることができるそうです。これは登記申請ではないようですから、登録免許税はかからないものと思います。申出書のひな形等はこれから具体的に示されると思われます。

 

●結び

今回の改正は、改正会社法よりも前に施行されますが、司法書士にとっては、会社法改正よりも実務上の影響が大きいのではないか?とすら思っています。その割には大々的なお知らせはないのですよね~(苦笑)。改正事項は3つだけですが、役員変更の登記というのは、司法書士にとって一番身近なものだし、商業登記の取扱いが少ない司法書士であっても、さすがにこの話については「関係ない」では済まされませんよね。詳細については今後の先例等で明らかになるのでしょうから、私自身も情報収集に努めようと思っております。

 

オマケ: ちょっと短かったですね~。。。(^^;)

結びで予想したとおり、この改正で実務は相当混乱したような気がします。
管轄ごとに取り扱いが違ったりもしましたし。。。最初はダイジョウブだったものが、後日ダメになったり。。。ということもありましたね~(^^;)

んで、旧姓併記の登記ですけども。。。最近の出来事をちょっとご紹介してみましょう♪

え~。。。新任取締役の選任をしようとしている会社さんがございまして。。。議事録のドラフトは拝見してたんで、登記申請書は事前に作っていたんデス。
その後、書類一式が郵送されてきたので、確認してみたところ。。。。「んんっ?(ё_ё)」。。。えっ!?。。。(-_-;)

知らないヒトの就任承諾書があるんですよ!!!
本人確認証明書は、就任承諾書と同じ名前でね。

誰っ??。。。選任漏れ???。。。と思ったんですけども。。。就任承諾書の通数は合ってます(-_-;)
そこで、あぁ~。。。議事録が旧姓で書いてあるのね(^^;)。。。と気づきました。

しかし。。。それって、旧姓併記の登記をしたいってことなんじゃないの???
だけど、だったら、戸籍謄(抄)本がいるじゃない!!??
大変だっ!!!

。。。と言うわけで、電話。

すると、予想に反して「ぃや、旧姓で登記する必要はないです。」という。。。
へっ?(^^;)?
結局ね。。。その人は、社内的には旧姓を名乗っているんで、議事録の記載を間違えちゃった!!。。。ってハナシだったらしい。

こういうパターンもあるのね~。。。と思った一件でした。
ワタシだけ焦って損した。。。

しかし。。。旧姓併記の登記に関しては、まだまだ周知されていないようでして、そもそもそういう登記ができることをご存じない会社が多いような気がしております。
アドバイスのタイミングがなかなか難しいんだけど、「そういう雰囲気」が漂っていたら、ちょっと聞いてみたら良いかも?!!!(^_^;)

ではまた明日~♪

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【メルマガ記事】商業登記規則の改正 その2

2019年06月26日 | 株主総会

おはようございます♪

早速、昨日の続きをどうぞ♪

 

【第4回(2015.1.21)その2】 

●役員全員の交代

私は経験したことはありませんが、近年、当事者が知らないうちに役員が全員交代して、届出印が変更されていた、というような事件が起こっているようですね。確かに、現在の役員が関与せずに役員全員が交代した旨の虚偽の書面を作成し、登記することも難しくはありません。ただし、そうは言っても、前回の会社買収案件などのように、役員が全員交代することの方が普通、というケースもありますからね。今回の「代表取締役の辞任を証する書面」に関しては、虚偽登記を防止する策を考えられたのだろうと思います。

 

●改正の概要‐就任・辞任登記の添付書類

商業登記規則の改正により、今後は取締役や監査役等の就任の登記については、住民票や印鑑証明書の添付が必要になります(再任の場合は除かれています。)。ただし、取締役会非設置会社の取締役のように、就任承諾書に印鑑証明書の添付が必要となる方については証明書が重複することになるので住民票等の添付は不要でございます。それから、会社の印鑑を届け出ている代表取締役等が辞任する場合(つまり、届出印が失効するケースだと思います。)には、辞任したことを証する書面に個人の実印を押印し、印鑑証明書を添付することになります。ただし、辞任したことを証する書面に会社の届出印を押印した場合は除かれています。

 

●実務上の対処方法‐取締役等の就任の場合

ここからは、改正後の取扱いについて考えてみます。まず、住民票等の添付の問題。これまで、取締役会設置会社の取締役や監査役の就任の登記の際は、就任承諾書をご準備いただくとしても、ほとんど、住所の記載は省略していました。もちろん、会社で住所・氏名を記載させる場合もありますが、少なくとも登記の際は登記事項ではないので住所の記載は特に必要はありませんでした。ただし、「就任を承諾したことを証する書面に記載した住所につき住民票等の添付を求める」とのことですから、今後はどこかに住所を記載させる必要があるのだろうなぁ~と思っております。それから、住民票や印鑑証明書の代わりに「市区町村長以外の公務員が職務上作成した証明書」でも良いとのことですが、それって、具体的には何を指しているのでしょうかね?運転免許証とか??パスポートは住所が手書きだからダメなのでしょうか?でも、運転免許証やパスポートなどの場合でも、原本還付が必要でしょうから、原本をお預かりするのは難しいですよねぇ~。本人申請する場合を想定されているのかしら?…などと、考えているところです。ただですね、この証明書を添付させる話、日本在住の方にとっては大した問題ではないと思いますけど、海外にお住まいの方がいらっしゃる場合は、証明書の取得に時間がかかると思います。私の事務所では外資系のクライアントが多く、外国在住の役員も大勢いらっしゃいますから、その方々について、サイン証明書や在留証明書が求められるとすれば、登記申請がスムーズに行えない事態が想定され、今から冷や冷やものです。現在も、代表取締役の就任の際にサイン証明書が必要なケースは、証明書を準備するために相当期間を要していますから、関係者の皆様には、この改正はショックが大きいだろうな…と思います。

 

●実務上の対処方法‐代表取締役の辞任の場合

代表取締役の辞任の場合、会社としてもご本人としても、辞任するだけなのに個人の実印を押印したり印鑑証明書を添付したりするのは、避けたいだろうと思います。ただ、この取扱いは、虚偽の登記を防止する趣旨、つまり、従前の届出印を持っていない者が登記申請できないようにする措置なのでしょうから、基本的には、辞任したことを証する書面には会社の届出印を押印すれば、実印の押印や印鑑証明書の添付は不要になるわけですね。

そう考えると、こちらの改正に関しては実務上の支障はないと思います。「株主総会の席上で辞任して」「株主総会議事録に辞任する旨を記載し」「議事録に記名押印(会社の届出印を押印)する」のは、ま、普通の事ですが、これは「本人(又は依頼者)の負担がどうのこうの…」という話じゃなくて、「司法書士(つまり私?)が辞任届の事をすっかり忘れて認印が押されてたっ!!」というようなことの方を恐れております(汗)。

 

オマケ: 辞任届に関しては、やっぱり個人の実印を押すってケースはほとんどございません。
以前、ニアミスで個人の実印を押していただいたケースがありましたけど、あれだけじゃないかな??
https://blog.goo.ne.jp/chararineko/e/33a7653e974eb5acb35804af37bb91c3

幸いなコトに、辞任届に関しては間違えないでやれておりますね(^^;)
良かった良かった♪

就任承諾書への住所の記載の要否に関しても、バタバタしましたけどもね~。。。モヤモヤは残るモノの、すっかり落ち着いた感がございます。

本人確認証明書として認められるモノ。。。に関しては、な~んにも分からなかったんですね(^^;)
あはは。。。現在はかなり詳細に判明しておりますんで、当時の感想ってことでご容赦ください <(_ _)>

5月に会社法の改正もあるというのに、商業登記規則の改正が横入りしてきて。。。まぁぁ~バタバタだったなぁ~。。。と、懐かしく思いだしております。

 

では、また明日~♪

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【メルマガ記事】商業登記規則の改正 その1

2019年06月25日 | いろいろ

おはようございます♪

昨日に引き続きまして、メルマガ。。。なのですが、うっ。。。これだったか。。。(-_-;)。。。なんだかとっても、今さらなお題。
当時は、大騒ぎでしたからね~。。。しかし。。。これだけ省くのも何なので、一応載せることにしました (^^;)

 

【第4回(2015.1.21)その1】 

あっという間にメルマガの連載も4回目を迎えました。新年のご挨拶の時期には遅いのですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。新年最初は、商業登記の取扱い事件で最も多いと思われる役員変更登記を取り上げたいと思います。皆様ご存じのとおり、2月頃には、商業登記規則が改正されるそうです。かなり急な話で、個人的にはすごく驚きました。改正の概要は、(1)取締役や監査役の就任の際に住民票等の添付が必要になること、(2)印鑑を届け出た代表取締役が辞任する場合、原則として辞任を証する書面に個人の実印を押印し、印鑑証明書の添付が必要になること、(3)婚姻の場合に取締役等の氏名として、戸籍上の氏名の他に旧姓が登記できるようになること、であります。

まだ(少なくともこの記事を書いている現時点では)、詳細は不明ですが、これまでの実務上の問題点と共に少し考えてみようと思います。

 

●取締役等の氏名の誤り

取締役会設置会社の取締役や監査役に関しては、登記申請の際に公的な証明書を添付する必要がありません。つまり、架空の人物や著名人を取締役として登記するというような虚偽登記も簡単にできてしまうわけです。ただ、私個人の意見ですが、通常の実務の中でそのような怪しいことをしている会社はほとんどないように思います。ただし、本名でなく、ペンネーム・芸名などを登記しようとするケースや、字画の関係などから本名とは違う漢字を日常的に使用し、その字を登記しようとするというようなケースは何度か経験しました(こういう場合は、事前に会社からの問い合わせがありますので、その時点で戸籍上の氏名で登記していただくようお願いすれば問題ないと思います。)。それから、これは誤りではありませんが、戸籍上の氏名中に「誤字・俗字・旧字」が使用されていたことに気付かず、ご本人の希望を確認しないまま通用字体で登記し、後日更正登記を申請したというケースもありました。もちろん、単なる連絡ミスで誤った氏名が登記されるケースもあります。

 

●取締役等の氏名の確認方法

取締役等の氏名が正しいかどうかは、現在のところ、印鑑証明書の添付を要する方以外は確認することができません。通常は、新任役員の氏名は、会社の担当者からご連絡をいただくのですけれども、その氏名が正しいかどうかを何かの証明書と照合することができないわけです。新任取締役に関しては住民票の写しなどの提示を求める司法書士もいらっしゃるのかも知れませんが、登記の際に添付が要求されない書類をご準備いただくのは、会社にご面倒をお掛けすることになりますし、登記申請が遅延する可能性もありますので、なかなか難しかったように思います(ちなみに、規模の大きな会社では、新規に就任する役員の住民票等を提出させることが多いみたいです。)。しかし、代表取締役の住所移転などでは、住所移転日や新住所の表記を確認するために、登記の添付書面ではないですけど住民票のコピーをお願いしております。

 

●氏名が確認できるケース

特に意図しているわけではないのですけれども、取締役等の氏名が確認できるケースがあります。一つは代表取締役が交代するケースです。取締役会議事録に出席取締役・監査役全員の実印を押印し印鑑証明書を添付しますから、その際に戸籍上の氏名が登記された氏名(主に漢字)と異なることが発覚することがありますね。ただし、これまでのケースでは本名が誤字等で、登記された字が正字だった…というものだけで、本当の意味で間違った登記が発覚したことはなかったと思います。さらに、登記をする際に、例えば、議事録に記載された氏名と就任承諾書に記載された氏名の字(←漢字)が違う、というケース。こういうのは、どちらの字で登記したいのか、こちらか確認することができますので、特に新任の取締役等については、就任承諾書に自署していただくのは有効だと考えています。また、前述のように、戸籍上の字が旧字等で議事録に記載された字が正字の場合は、少なくともご本人が自署した方の字が戸籍上の字だろうと想定できますから、その時点でどちらの字で登記をするかを確認することも必要です。

 

オマケ:う~ん。。。やっぱり古いぃ~。。。(^^;)
ただ、もう4年以上前のコトになりますんで、逆に改正前の状況をご存じない方には、「へぇぇ~。。。(@_@)」。。。的はオハナシかも知れません。
本人確認証明書って確かに面倒な書面ではありますけども、こちらサイドで客観的に「漢字」を確認できますし担当者側で間違えてしまっても重大な影響はない。。。という意味では、良かったような気がします。

ちょうど昨年の今頃のこと。。。本人確認証明書(印鑑証明書だったかな?)を事前に拝見したところ、見たことのない(読めない(@_@))漢字がありました。
。。。で「この方、証明書と同じ字で登記します?それとも、正字で登記します?」って聞いてみました。
すると。。。「ご本人が戸籍上の漢字で登記できるなら、そっちで。。。と言ってます。」とのこと。

「え~。。。っと。。。それ、御社の内部的にもダイジョウブですか?。。。かなり珍しい字だし、面倒かも知れませんよ?」。。。と返すと、社内的な確認は取れてません。。。という(-_-;)
「ぃやっ!!それ、絶対担当者が勝手に決めちゃダメなことですから。。。(^^;)。。。本人の希望だけじゃなくって会社の意向も確認してくださいね♪」。。。とお伝えし。。。結局、「正字でお願いします!!」。。。となりました。
「高」とか「隆」とか「崎」とかね。。。そういうんだったら、どっちでも良いと思うのよ。。。けど、何て読むのかも分からない字ってどうなのか。。。???(← あなただけが読めないんじゃないの?。。。とか言わない!(^^;))

一方で、戸籍上の漢字を正字に引き直して登記すると、「証明書と登記された字が違うじゃん!!」と言われることもあるらしく。。。(金融機関とか?)。。。一長一短な感じでございます(^^;)

そして後日談。
別部署の方と打ち合わせをする機会がありまして。。。「ぃやぁ~。。。●●サンのお名前、変わった字ですよね~。。。」と言ったら、「へっ??何それ?知らないんだけど(-_-;)」。。。という。
けど、その会社の取締役だし登記もされてるんで、別に内緒ではないはず。。。しかも「社内的にどうするか確認していただいたはずですけどね(^^;)」と言ったら、「だったら、私たちの耳には絶対入るハズなんですけど。。。ど~ゆ~こと!?(怒怒怒)」。。。と。

あれっ?まずかったか?
まぁ~、結果的には問題がなかったみたいですが。。。結構重要なコトだったらしい(^^;)
もちろん、私の責任じゃないけど(メールのCCもいっぱい入ってたし)、ビックリしました。


本人確認証明書関連の過去記事は結構たくさんありますので、特に「これ!」というご紹介はいたしませんが、ご興味のある方は検索してみてくださいませ <(_ _)>

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【メルマガ記事】会社売買 その3

2019年06月24日 | いろいろ

おはようございます♪

このテーマは本日で終了でございます。

「オマケ」で補足してみましたけども。。。今読み返して見ますと、「ん?そうでもないかも?」と思うこともありますね。

というのは、買主サイドの考え方。

定款変更とか役員交代の登記は、そんなに急がない。。。という会社もわりと多いみたいです。
この辺の細かさ加減は、買収案件の多い会社ほど緩い感じがいたします。

今年の案件では、関係者が多くって誰が仕切っているかが良く分からず、会社(株式を発行している会社)の担当者が困惑していた。。。というモノがありました。
基本的に関係者が複数存在しますから、当事者間での情報共有がうまく行くか。。。という点がポイントのような気がします(現在の感想)。

では、続きです♪

 

【第3回(2014.12.17)その3】

●代表取締役の選定の議事録

多くの場合、代表取締役(社長)は交代します。通常、代表取締役が交代するケースでは、取締役会議事録への出席取締役および監査役の実印押印と印鑑証明書の添付を回避するために、従前の代表取締役が取締役会に出席したりしますが、買収案件の場合は、原則通り、新役員全員の実印を押印し、印鑑証明書を添付することを選択します。売主側の会社にお願いすれば協力してくれるような気がしますが、どうやら、そういうことはしないのが普通みたいです。ま、でも、一応、どうするのか、確認してみると良いとは思います。

 

●クロージング

譲渡の実行(「クロージング」と呼んでます)の日には、前述のとおり株主総会などを開催しまして、必要な書類一式を売主側から買主側に引き渡します。登記の書類としては、一般的に役員の辞任届と株主総会議事録でしょう。株式譲渡の書類としては、株式譲渡承認の取締役会議事録、株式譲渡承認通知書、株主名簿書換請求書などです。議事録などは会社が保管する書類なので、引き渡しと言っても会社に保管し続けることに変わりはないのですけど、保管する人(←役員)が入れ替わるため、そういうことが行われるのでしょうね。それから、商号変更して改印する場合でも旧届出印は引き渡されます。そして、司法書士は、登記の添付書類をクロージング会場に預りに行き、そのまま登記申請することもあります。

 

●昨年の案件

昨年末の案件は、担当者が慣れていなかったせいもあるのかも知れませんが、株式譲渡契約書の開示を断られてしまいました。さらに、相手方との意思疎通や情報共有も上手くできていなかったようです。当初は「株主総会には相手方の関与がなくても良いように、書面決議でやりますっ!!」ということでした。書面決議にすれば、新株主が(株式譲渡日に株主総会の決議事項を提案することができるので、相手方の協力なくして株主総会の決議が成立するわけです。ところが、株式譲渡実行日の直前(2日前)になって、売主側では売主側が議決権を行使する前提で、株主総会を開催するつもりでいたことが発覚したのです(ただし、議事録は作成されていませんでした。)。クロージング時には実際に関係者が集まって書類のやり取りをするのですけど、どういう書類を受け渡すのか、土壇場になって大混乱。私は買主側としか話ができませんでしたから、担当者と売主側との情報共有が出来ていなかったのは致命的でした。結局、二転三転(書類は何度も作り直し)した後、当初こちらが予定していたように、株主総会は書面決議で実施することになりましたが、この混乱の原因の一つは、やっぱり私自身が契約書を確認しなかったことだろうと思っています。契約内容がどうなっていたかは分かりませんので、契約書を読んだとしても同じ結果に終わった可能性はありますが・・・・。

 

●結び

買収案件に限らず、実務というものは、法律の知識だけではどうにもならないことが多いですよね。「実務上の常識」を知っているかどうかが、とても重要なんです。会社の担当者は、実務に精通している方もいらっしゃいますが、そうでない方もいて、やり方が分からないのに突っ走ってしまい、後々問題になったと耳にしたことがあります。昨年の担当者は、あの件とは関係ないのかも知れませんが、その数か月後に退職されたそうです。株式譲渡のクロージングや登記申請手続きには問題なかったものの、私個人としては、何とも後味の悪い一件となりました。慣れない担当者に適切なアドバイスができるかどうか(相手のプライドを傷つけないように)も、司法書士の力量なんだよなぁ~…と思います。

 

いかがでしたでしょうか?
こういう案件の場合、スマートに手続きを進めるために必要なのは、知識よりも経験則の占める割合が多いような気がします。
とはいえ、誰しも最初はあるものですんでね~。。。経験を積み重ねるためには。。。やるしかないっ!!(@_@)
私自身、経験値が上がったことで若干考え方が変わったトコロもありますし。。。(^^;)
それに、慣れていると、クライアントさんが安心するってトコロも大きいみたい。。。。
なので、「こういうものなんだなぁ~。。。」ってイメージを掴んでいただけたら嬉しいな。。。と思っておりマス。

ただ、司法書士が主導権を握るコトはほぼないんで、周りの状況を見つつ対応すればダイジョウブです。。。多分。

わりと身近なモノなので、慌てず騒がず(?)取り組んでみてくださいね~<(_ _)>

 

では、また明日~♪

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