司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

定款と登記の文言は一致しなければならないのか!?

2023年01月31日 | 商業登記

おはようございます♪

本日もちょっとしたオハナシでございマス。
最近、理論的なテーマがなくって申し訳ございません m(__)m

実は、「はいはい、スミマセンでした。」と言って補正に応じてしまったんだけど、今になって「あれあれっ???"(-""-)"」と思ってしまった件でございます。

 

モノは「公告方法の変更登記」。

組織再編の際にダブル公告をする目的で、公告方法を「官報」から「新聞」に変更した会社サンがあったんですよね。
まぁ、それ自体は普通なんだけども。。。組織再編が終わったんで、すかさず官報に戻したい。。。と仰る (^^;)

ワタシとしては、「あんまりアカラサマなコトをするのもどうなのかしらねぇぇ~。。。」とは思っておりますケド、どうしても戻したいのなら止める術はないのでして。。。

そういう会社は珍しいのか。。。というとですね。。。(~_~;)
そうねぇ~。。。「普通」とは言わないまでも、「珍しい」ワケじゃない。。。って感じでしょうか。

 

。。。でね。。。
変更した定款の文言を元に戻し。。。さらに、登記の文言を元に戻した状態で、登記申請をしたんですよ。

そうしたらね。。。「補正っ!」(>_<)

どういうことかと言うと。。。

登記の文言「当会社の公告は、官報に掲載する方法により行う」
定款の文言「当会社の公告は官報に掲載してする」

となっていたのでして。。。

 

電話をもらって、「あっ!!!」っと思い、素直に補正をしてしまった。。。という次第。。。。(>_<)

 

しかしですよ。。。
今になって、「補正って必要なかったんじゃないのっ!!!???(-"-)」と、若干の憤りを感じております。

 

皆様ご存じだと思いますケレドモ、会社法が施行された際、既存の会社はこぞって(?)定款を変更したんですよね。
しかしながら、例えば、「株券発行会社である旨」の登記については、職権登記と定款の文言が若干異なっていても、定款変更は必要なし!!だったハズ。
。。。で、この考え方は、公告方法についても同じだったと思いマス。

つまり、意味は同じなんだから、そのためだけに3万円の登録免許税を払って文言を一致させる必要ははい。。。というコトでしょう?

 

もちろん、定款と登記の文言は一字一句一致しているのが好ましいのは事実デス。
ただ、この会社みたいに、定款も登記も元に戻しただけのハズなのに、登記は元に戻せないっていうのは何で???。。。と思ってしまいました。

もっと抵抗すればよかった。。。_| ̄|○

モチロン、定款変更する際にしっかり対応する必要はあったので、ワタシに何の過失もないとは言いません。
スミマセンでした  m(__)m

 

ただですね。。。定款と登記の文言が異なることも致し方なし。。。というのは、あの時限りのことだったんでしょうか?
今は絶対に一致しなきゃいけないのだろうか??。。。(@_@)

気になるわぁぁ。。。( 一一)

皆様どう思われますか?
是非、ご意見をお寄せくださいマセ m(__)m

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株主総会議事録の署名義務者を見直しましょう♪

2023年01月27日 | 株主総会

おはようございます♪

本日もちょっとした「雑感(←もしかして愚痴!?)」でございマス (^_^;)
特に論点はございません m(__)m

 

皆さまご存じかも知れませんが、ワタシ、スポットのオシゴトをそれなりに担当しておりマス。

そういう会社の場合って、まず、「定款」と「謄本(登記事項証明書)」と「株主名簿(株主構成が分かる資料)」と場合によっては「決算書(計算書類)」を拝見しています。
この際に確認するトコロは、まず、定款と謄本の内容に齟齬がないか。。。という点。

これまで、「役員変更の懈怠」は相当多かったですね~。。。

それから、「役員の責任の免除」に関する登記の懈怠。。。これも数件発見しました。
なんとなく意外だったのは、中小企業でも「取締役会での責任免除」や「責任限定契約」の定款規定を置く会社って珍しくないんですよね。


他には、そもそも「定款」が最新の内容かどうか怪しい。。。(~_~;)。。。ってケース。
さらに、定款規定がおかしいのでは??。。。というケース。


実のところ、「定款」が素晴らしい!!!。。。と思った会社は、多くないんですよね~。。。 (^^;)
未だに昔々の「原始定款」を提出してくる会社もあるし、会社法対応の定款だな。。。と思っても、よくよく見たら「あれっ」っと思うところがあったりイタシマス。

 

。。。でね。。。
最近、思うコト。

会社法に対応した定款の見直しが済んでいる。。。という会社サンは、かなり増えてきたように思いマス。
でも、「株主総会議事録の署名義務者」については、相変わらず「議長及び出席取締役が記名押印する」とされている会社がホントに多いんです。

ただし、会社はその理由が分かっていない。。。 (;'∀')
なので、「議長のみの押印にできるよう、定款変更しませんか?」と提案いたしますと、大変に喜んでおられるようにお見受けいたします(^^;)

 

昨年受託した案件では、当事会社が7社あったんですよね。

ところがっ!

7社中。。。えと?。。。4社くらいだったかな?。。。は、株主総会議事録に「議長及び出席取締役が記名押印する」となっておりました。
なので、同じような議事録だけど、一部は代表取締役だけがハンコを押し、一部は取締役全員がハンコを押す。
会社のヒトは、「なんで会社によってハンコを押すヒトが違うんですか?」と聞いてくる。。。( ;∀;)

会社としては、「ハンコ押さなくて良いのならそうしたいっ!」と仰いますが、いかんせん、定款を変更しないとそうはならない。。。( ;∀;)

 

この規定ね。。。
会社法施行後しばらくの間は「やっぱり議事録には出席取締役」が記名押印しないとね~。。。♪。。。。みたいな雰囲気があったのは事実デス。

ケレドモ、今!!
この、押印やめよう♪。。。的な時代になって、必死に記名押印するのはどうでしょう?
上場会社やそのグループ会社は、ジャンジャンバリバリやめてますよぉ~!!!

モンダイは。。。
世の中的には、もう、株主総会議事録には代表取締役のみが記名押印するのが一般的。。。なので、「当社もそうしてます♪」なんて会社があるワケですよ。
しかし、定款には昔ながらの規定が残ってて、本当は「議長及び出席取締役の記名押印が必要」だったりする。。。_| ̄|○

司法書士の皆様方。。。ついでがあるときで良いので、ぜひとも署名義務のトコロ見直してくださいマセ m(__)m

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解散時の目的の変更

2023年01月25日 | 商業登記

おはようございます♪

ぼやぼやしていると、あっという間に時間が過ぎてしまっておりますが。。。(^^;)
本日もちょっとしたことを書いてみたいと思いマス。


ちょっとお久しぶりになるんですケド、解散登記のご依頼がありました。
まぁ、でっかい会社のグループ会社の一つですので普通解散なワケですが、このグループ会社では解散すると、抜本的に定款を変更しているんですよね。
解散するんだから、当然、取締役会はなくなる。。。(^^;)
で、代わりに「清算人と代表清算人」というヒトが登場するコトになります。

そして、取締役会が無くなるんで、株式の譲渡承認機関も「取締役会」から「株主総会」に変更。
監査役は自動的には退任しませんが、今回は、監査役は不要。。。ってことで、「監査役を置く旨」の規定は削除することになりました。

さらに、事業目的も、「清算株式会社は、清算の目的の範囲内でのみ権利を有し義務を負う」。。。ということになるので、そのように変更♪
「事業年度」は「清算事務年度」に変更!!

 

。。。。と、なかなかすごいことになっておりマス(~_~;)
このグループはいつもそうなので、ワタシ自身は驚きませんが(初めての時は結構ビックリしました)こういう会社って珍しいような気がしておりマス。
同業者の皆様いかがでしょう??

 

。。。でですね。。。(;'∀')

取締役会が無くなるんだから、「譲渡承認機関を変更する定款変更はマスト+解散登記との一括申請必須」という時期もあったんですが(←ご存じないヒトもいらっしゃるかなぁ~。。。(^^;) )、実務上は登録免許税は別途必要なんで大騒ぎ(?)に。。。

そこで(?)法務局としては「定款変更は必要だけど、解散登記の一括申請は求めない」というコトにしたワケ。。。たぶんね。。。(~_~;)

コレ、定款変更が必要。。。っていうコトに変わりはないハズなんですが、まぁ、大人の事情ってことで、定款変更していなくても「そこは見ない」。。。ようでございマス。

ただ、解散登記には定款の添付が必要なので。。。ワタシは、定款変更していない解散前の定款を添付していいのかね"(-""-)"。。。と、若干の違和感も持っています。

 

わぁぁ~っ!!!何の話だっ!!
閑話休題!!

今回は、抜本的な(本来的な)定款変更をするワケですが、監査役の廃止と監査役の退任の登記は必須なんですよね。
そこで、「必ずしも登記することを要しない」とされている「株式の譲渡制限の変更」も申請することになったんです。
(登録免許税がかからないからデス!(^^)!)

だったら、目的変更はどうするか?。。。これだって、登録免許税はかからない。。。。
ただですね。。。
コレ、「解散会社の目的」は登記できない。。。というアタマになっておりまして。。。どうしてかな???。。。。昔確認したことがあったのかも!?

でもですよ!?
解散したんだから目的を変更するのって当然じゃない?
どうして登記できない(というアタマになった)のやら、いまさらながらギモンに思ったのでして。。。(@_@)

気になってネットをググったら、内藤先生の記事を見つけました!!
https://blog.goo.ne.jp/tks-naito/e/15f4d82cba27735ab6c91aca6dad12ff

しかし。。。。んんっ???

「この規定によって,定款所定の目的を変更することが禁止されるのかが問題となっているようである。」。。。というくだり。
つまり定款変更自体ができないってこと?
ええええぇ~っ???(>_<)

登記のモンダイじゃなくて、定款変更の問題なの??
わぁぁ~っ!!!

ご本人に聞いてみたら解決するんだろうケド、お忙しそうだし、きっとこのブログを読んで何かしらのアクションがあるのを期待しつつ。。。

全然解決しておりませんが。。。終わりっ♪

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後期高齢者医療被保険証は本人確認証明書として利用できるのか?

2023年01月16日 | 商業登記

おはようございます♪

1月4日に相談された件なのですケド、どうも納得がいかないんで、皆様のご意見を伺いたいと思っておりマス。

え~。。。お題で分かっちゃうと思いますが、「後期高齢者医療被保険証」というモノがあってですね。。。(^^;)。。。へぇぇ~。。。なんですケド、この写しを取締役の就任登記の本人確認証明書として添付したんですって。

しかし、補正になった。。。なんでっ!?。。。。というオハナシでございマス。

 

不勉強で申し訳ないのですが。。。その保険証には住所・氏名・生年月日が印字されているんだそうです。
普通、健康保険証が本人確認証明書として利用できないのは、住所が印字されてなくって、自分で手書きで記入するタイプだから。。。ですよね!?
ただし、たまぁ~に住所が印字されているタイプのモノもあって、それだと本人確認証明書になるはず。。。と思ってました(少なくとも国民健康保険被保険者証は住所が印字されてるようです)

ワタシの場合、本人確認証明書は住民票か運転免許証の二択でお願いしておりまして。。。(^_^;)
それ以外に何があるの??。。。と突っ込まれた場合は、「住所・氏名・生年月日が印字されている公的な証明書」という風にご説明しています。

なので、保険証というモノは住所が印字されていれば、本人確認証明書として当然に使えるものだと思ってました。

ところがねっ!!!
今回補正になったのは、「後期高齢者医療被保険証」を発行している「後期高齢者医療広域連合」という団体が不適格である。。。というコトなんだそうです。
商業登記規則61条7項に規定する本人確認証明書は「市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書」とされていて、この「その他の公務員」に該当しないから。。。っていう理由らしい。。。( 一一)

しかしですよ。。。"(-""-)"

不動産登記では、この「後期高齢者医療被保険証」は本人確認証明書として認められているでしょ~ッ!!!(不動産登記規則72条2項2号)。。。なのに、ど~して商業登記ではダメなのか。。。謎~っ!!!

確かにね。。。先例や解説を読んでも、「健康保険証」というモノが本人確認証明書として登場していない。。。のは事実ではある。。。(=_=)。。。ただ、コレって、単なる例示のハズ。。。ですよね!?

。。。「その他の公務員」ってところはノーマークでしたっ(>_<)

むぅぅ~。。。( ;∀;)

でもね~。。。常識的に考えて、保険証を発行している団体は「公的機関」じゃないのかしら???
「その他の公務員」って、何なのか???
「準公務員」なんでしょうかねぇ~。。。(~_~;)
ちょっと調べてみたものの。。。準公務員の定義はよくわかりませんでした _| ̄|○


。。。というコトは。。。健康保険証も、国民健康保険証以外は、住所が印字されていてもダメってコト???

 

「不動産登記とは違う」と言われちゃって、色々粘ったケドも法務局を納得させるコトはできず。。。結局、差し替えに応じることになった模様。。。(=_=)

でもね~。。。
本人確認証明書ってモノは、信頼できる機関から発行されていれば良いんじゃないのか!?

保険証を発行している機関が信用ならないってコト!?

やっぱりワタシは納得できませんっ=3

皆様はどのようにお考えでしょうか???
ご意見をお寄せくださいマセ m(__)m m(__)m

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新設型組織再編における資本金の計上証明の作成者

2023年01月09日 | 商業登記

おはようございます♪

本日も軽いオハナシでございます(^_^;)
結構バカっぽいハナシなので、呆れられてしまうかも。。。ですが、ご紹介しておこうかと。

 

え~。。。モノは、昨年末の申請した「株式移転」でございマス。
いっつも言っているコトではございマスが、登記が効力要件になるモノって、ほんと緊張いたしマスよね~。。。(~_~;)

しかも、12月28日に申請。
ドキドキしていましたケド、ワリとサクッと進んで予定通りに申請できホッとした。。。というのが、仕事納めの日の出来事。



それなのに。。。新年早々。。。補正っ!!!!(>_<)
なにぃぃぃ~。。。。!!!?

結構単純な株式移転でしたので、補正になる理由が全く思い浮かばず。。。でしたが、補正コメントを見て。。。えっ!?。。。( ;∀;)

「資本金の額の計上に関する証明書の証明者は、株式移転完全子会社なので、差替えるように!」とのこと。
ワタシは、株式移転完全親会社、つまり、今回設立する会社を証明者にしていましたので、これがダメだという。。。( 一一)

。。。でね、「そんな基本的なトコロを間違えるかなぁ~。。。」と思い、まず、法務省のHPをチェックしたんです。
コチラ→ https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001188284.pdf

注記ではですね。。。「株式移転設立完全親会社の資本金の額は,株主資本変動額の範囲内で,株式移転完全子会社が株式移転計画の定めに従い定める必要がある(会社計算規則第52条第2項)」と書いてある。

 

えっ!!
確かにこの注記だと、子会社側が証明書を作成するんだよ。。。って読めますよね。

あれっ~。。。??
でも、過去の案件も、すべて親会社の証明書を提出していましたしねぇ~。。。補正にもなってないしねぇ~。。。

どういうことだっ!!!!(>_<)

。。。と、自分的には大混乱しちゃったワケですが、書式精義等、書式が出ていそうな本を確認したんです。
結局、それらにはHPと同じコメントが付けられています。
ただね。。。「今回提出する印鑑を押印する」。。。ということも書いてある。

う~ん。。。ってことは????
つまり、設立する会社が提出する印鑑を押すんだから、証明者は新設会社って意味だよね??

やっぱり、間違ってないんじゃないの???。。。なんて思いながら、ハンドブックを確認。
すると、「株式移転完全親会社側」の添付書面。。。って書いてある。
書いてあるじゃんっ!!

そこで、気を大きくいたしまして、法務局にお電話。
あちらは、「上司に確認を取りますね」ということで、一旦お返事は保留となりました。

ケドねぇ~。。。こんな基本的なトコロで間違えるワケがないので、ハンドブックじゃなくて、もっと決定的なモノがあるはずです。

。。。で、本棚をボーっと見ていたら「通達準拠 会社法と商業登記(テイハン)(キンザイでした失礼っ!!!)」が目につきましてね。。。「完全親会社側の書類」として、「資本金の額の計上に関する証明書」と書いてある。。。\(^o^)/

結局、コレ、先例だったんです。
はぁぁ~。。。( ;∀;)

なんだか法務省のHPに踊らされた気分です。。。トホホ。。。

まぁ、そんなこんなで、この件に関する補正はなくなったんですケドも。。。
問題は、HPの記載例じゃないでしょうか???

今回の管轄法務局は東京ではなかったんだけど、株式移転は少なくないハズ。
しかも、ワタシ自身、過去の何件も株式移転の登記を申請しています。
その際に補正になることはありませんでしたが、ヒトが入れ替わって、どこかで誤解が生じちゃったんでしょうかね~???
担当者も上司の方(←登記官)も誤解しちゃってるんだったら、同じ補正もあるんじゃないのか???

確かに、あのHPを見たら、株式移転子会社側で証明書を作るんだ!!。。。って思っちゃいそうですから (~_~;)
でも、正しいモノを補正にするのは困るよね。。。しかも、補正といわれて素直に従っちゃうヒトも多そうじゃない?。。。( ;∀;)

理不尽な補正ではあったのですが、あっさりアチラの言い分を聞いてたら。。。怖い怖い。。。( ;∀;)
ちゃんと根拠が確認できて良かったのかも知れません。

 

 

。。。というのが1月5日の出来事。
新年早々、ボケボケしておりマス。。。。_| ̄|○

コメント (4)
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