司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

【メルマガ記事】商業登記規則の改正 その2

2019年06月26日 | 株主総会

おはようございます♪

早速、昨日の続きをどうぞ♪

 

【第4回(2015.1.21)その2】 

●役員全員の交代

私は経験したことはありませんが、近年、当事者が知らないうちに役員が全員交代して、届出印が変更されていた、というような事件が起こっているようですね。確かに、現在の役員が関与せずに役員全員が交代した旨の虚偽の書面を作成し、登記することも難しくはありません。ただし、そうは言っても、前回の会社買収案件などのように、役員が全員交代することの方が普通、というケースもありますからね。今回の「代表取締役の辞任を証する書面」に関しては、虚偽登記を防止する策を考えられたのだろうと思います。

 

●改正の概要‐就任・辞任登記の添付書類

商業登記規則の改正により、今後は取締役や監査役等の就任の登記については、住民票や印鑑証明書の添付が必要になります(再任の場合は除かれています。)。ただし、取締役会非設置会社の取締役のように、就任承諾書に印鑑証明書の添付が必要となる方については証明書が重複することになるので住民票等の添付は不要でございます。それから、会社の印鑑を届け出ている代表取締役等が辞任する場合(つまり、届出印が失効するケースだと思います。)には、辞任したことを証する書面に個人の実印を押印し、印鑑証明書を添付することになります。ただし、辞任したことを証する書面に会社の届出印を押印した場合は除かれています。

 

●実務上の対処方法‐取締役等の就任の場合

ここからは、改正後の取扱いについて考えてみます。まず、住民票等の添付の問題。これまで、取締役会設置会社の取締役や監査役の就任の登記の際は、就任承諾書をご準備いただくとしても、ほとんど、住所の記載は省略していました。もちろん、会社で住所・氏名を記載させる場合もありますが、少なくとも登記の際は登記事項ではないので住所の記載は特に必要はありませんでした。ただし、「就任を承諾したことを証する書面に記載した住所につき住民票等の添付を求める」とのことですから、今後はどこかに住所を記載させる必要があるのだろうなぁ~と思っております。それから、住民票や印鑑証明書の代わりに「市区町村長以外の公務員が職務上作成した証明書」でも良いとのことですが、それって、具体的には何を指しているのでしょうかね?運転免許証とか??パスポートは住所が手書きだからダメなのでしょうか?でも、運転免許証やパスポートなどの場合でも、原本還付が必要でしょうから、原本をお預かりするのは難しいですよねぇ~。本人申請する場合を想定されているのかしら?…などと、考えているところです。ただですね、この証明書を添付させる話、日本在住の方にとっては大した問題ではないと思いますけど、海外にお住まいの方がいらっしゃる場合は、証明書の取得に時間がかかると思います。私の事務所では外資系のクライアントが多く、外国在住の役員も大勢いらっしゃいますから、その方々について、サイン証明書や在留証明書が求められるとすれば、登記申請がスムーズに行えない事態が想定され、今から冷や冷やものです。現在も、代表取締役の就任の際にサイン証明書が必要なケースは、証明書を準備するために相当期間を要していますから、関係者の皆様には、この改正はショックが大きいだろうな…と思います。

 

●実務上の対処方法‐代表取締役の辞任の場合

代表取締役の辞任の場合、会社としてもご本人としても、辞任するだけなのに個人の実印を押印したり印鑑証明書を添付したりするのは、避けたいだろうと思います。ただ、この取扱いは、虚偽の登記を防止する趣旨、つまり、従前の届出印を持っていない者が登記申請できないようにする措置なのでしょうから、基本的には、辞任したことを証する書面には会社の届出印を押印すれば、実印の押印や印鑑証明書の添付は不要になるわけですね。

そう考えると、こちらの改正に関しては実務上の支障はないと思います。「株主総会の席上で辞任して」「株主総会議事録に辞任する旨を記載し」「議事録に記名押印(会社の届出印を押印)する」のは、ま、普通の事ですが、これは「本人(又は依頼者)の負担がどうのこうの…」という話じゃなくて、「司法書士(つまり私?)が辞任届の事をすっかり忘れて認印が押されてたっ!!」というようなことの方を恐れております(汗)。

 

オマケ: 辞任届に関しては、やっぱり個人の実印を押すってケースはほとんどございません。
以前、ニアミスで個人の実印を押していただいたケースがありましたけど、あれだけじゃないかな??
https://blog.goo.ne.jp/chararineko/e/33a7653e974eb5acb35804af37bb91c3

幸いなコトに、辞任届に関しては間違えないでやれておりますね(^^;)
良かった良かった♪

就任承諾書への住所の記載の要否に関しても、バタバタしましたけどもね~。。。モヤモヤは残るモノの、すっかり落ち着いた感がございます。

本人確認証明書として認められるモノ。。。に関しては、な~んにも分からなかったんですね(^^;)
あはは。。。現在はかなり詳細に判明しておりますんで、当時の感想ってことでご容赦ください <(_ _)>

5月に会社法の改正もあるというのに、商業登記規則の改正が横入りしてきて。。。まぁぁ~バタバタだったなぁ~。。。と、懐かしく思いだしております。

 

では、また明日~♪

コメント

株主総会の招集手続と書面決議の関係 その3

2014年04月24日 | 株主総会

おはようございます♪

やっと本題。。。^_^;
結局、結論は分かりませんのでね。。。ご存じの方がいらっしゃれば、教えていただけると嬉しいデス。

。。。で、今回は定時株主総会でございます。

お問い合わせのあった会社サンの株主サンは1社。
株主サンが一人だったら、例えば委任状を貰って株主総会を開催したって良いワケですよね。
。。。が、この辺は、ご対応が会社によって異なるトコロではあります。

ただし、ある程度の規模の会社サンは、テキト~なやり方は好まれませんで、株主が1人だろうがなんだろうが、キチンとしたお手続きは踏まれているように思います。

例えば、株主総会を招集するにしても、取締役会の決議をすっ飛ばしたりは致しませんし、事業報告だってちゃ~んと作ります。
(事業報告を作らない会社って、結構多いのです。)

100%子会社で対応が異なるというのは、大きく分けて2つ。

1つは、普通に株主総会を開催(招集)する方法です。
株主サンは1人だけなのですけれども、株主総会は実際に開催されます。
株主1人 対 役員数人。。。議案だって可決されることは分かってる。。。けど、式次第に従って、議事進行をされる模様でございます。

一方、そんな株主総会は無駄!と思われる会社サンは、書面決議を利用されています。
今回の会社サンがどうして書面決議かと言うと、計算書類の備置期間が微妙に足りないから。。。のようです。
会計監査人設置会社なので、会計監査人の監査報告が遅くなると、取締役会の招集決定が備置開始までにできないから。。。というコト。

これが書面決議の場合ですと、提案日から備置開始でOKなんで、取締役会決議(事業報告・計算書類の承認と決議事項の内容の承認)と株主総会決議が接近していても、適法な手続きができるワケです。
頑張れば、提案日と株主の同意日は同日でもできますしね。。。

そこで質問!
「書面決議だと、どうして招集手続きが要らないのでしょうか?」と仰るのです。
そんなの当然じゃないですか?ねぇ~。。。^_^;

株主総会を開催しない(=招集しない)んだから、招集決定は要らないし、招集通知だった不要じゃないの?

。。。というようなハナシを結構長いコトお電話でご説明していたんです。。。けど。。。むむっ。。。。

一つだけ説明できないコトがありました。
それは、会社法第296条第1項。
定時株主総会は、毎事業年度終了後一定の時期に招集しなければならない。

さらに、319条のみなし決議の場合に、「招集」しなくて良いとは書いてません(@_@;)
常識的に考えれば、定時株主総会だとて「招集」する代わりに書面で株主総会のみなし決議をすれば、「招集」はしなくて良いということになるとは思うのですよ。。。ケド、条文上はどうやって整理すれば良いのか。。。困りました。。。

結局、他の招集手続きに関しては書面決議の場合は「招集」しないので、「招集手続き」も当然不要。。。。と解釈できますが、こればっかりは分かりませんでした。

きっとね。。。ご担当者様としては素朴なギモンなのだろうと思うのです。。。ケド、鋭い。。。^_^;
皆様、いかがお考えでしょうか??

コメント (2)

株主総会の招集手続と書面決議の関係 その2

2014年04月23日 | 株主総会

おはようございます♪

え~。。。そういえば、昨日はブログ開設5周年だったような。。。(←今年も忘れてた(-_-;))
毎日の更新は、むずかし~なぁ~。。。と思いつつ、おかげ様で、5年も続きました。
感慨深くはないけど ^_^; 嬉しいです♪
今後ともどうぞよろしくお願いいたします m(__)m

では、昨日の続きです。

ちょっとダブりますが、書面決議(会社法第319条)の場合は、こうなりますね↓

1、取締役会における株主総会の招集決定⇒ 要らない(議案内容は、取締役会で決議する必要があると思いますが、それすら要らないという見解もあります。)
2、株主総会の招集通知の発送⇒ 要らない(代わりに提案書の発送が必要です)
3、招集通知の発送期限⇒ なし(提案書の発送期限もないデス)
4、株主が書面によって議決権を行使するコト⇒ できる(議決権の行使とはちょっと違うケド)
5、株主総会を実際に開催するか?⇒ しない
6、反対株主がいる場合⇒ (みなし)決議不成立
7、決議があった日を株主総会の日と異なる日にするコト⇒ できる(原則は株主全員の同意を得た日が決議の日ですが、提案内容としてあらかじめみなし決議の日(同意日以降)を指定するコトもできるとされています)

↑ いかがでしょ~?
議決行使書による議決権行使は、株主総会を開催するコトが前提で欠席する株主が書面で議決権を行使できる制度。。。というコトで、いわゆる書面決議は、全てを書面だけで終わらせる(ただし、株主全員が「それで良いよ♪」と認める場合に限る)手続きです。

例えば、株主総会を開催するつもりで招集通知を出したのだケド、株主全員が議決権行使書による議決権行使をした(かつ、すべての議案に賛成)。。。というような場合、これを319条の書面決議にできるか。。。というと、それもOKとされているようです。

しかし、それって、理論上は。。。と言うハナシでして、そもそも、使われる場面が違うので、実際に株主全員が議決権行使書を提出するってコトはちょっと想定できませんよね ^_^;

上場会社以外で議決権行使書を利用する会社は、たまぁ~にはありマスが、株主全員の同意が得られるとは限らず、かつ、大株主さんが株主総会には出て来られない、代理人に対する白紙委任状なんかは出さない。。。というようなケースでしょうか?
ま、でも、参考書類を作成するのは面倒だし、かなり特殊だろうと思います。

。。。というワケで、議決権行使書については、319条の書面決議とは関係ないコトを納得していただきました。。。ケド、やっぱりどうもスッキリしないご様子。。。(~_~;)

続きはまた明日~♪

コメント (4)

株主総会の招集手続と書面決議の関係 その1

2014年04月22日 | 株主総会

おはようございます♪

しばらくブログをお休みしていたんで、イマイチ調子が出ないのでありますが、実のトコロ、ネタはアッチコッチに落っこちております。。。ケドも。。。ちゃんと拾っておかなかったんで、どうしよ~。。。という状況 ^_^;

ま、軽いモノから始めますね。。。あはは。。。

というワケで、本日のお題。

先日、あるクライアントの方からお電話を頂戴いたしました。
お問い合わせの内容は、「株主総会を書面決議でやりたいんですケドね。。。」というモノ。

ん?
担当者は違ったけれど、貴社では書面決議って初めてじゃありませんよねぇ~。。。
何がギモンなのかしら???

。。。でですね、とにかくオハナシを聞いてみたんですケド、どうも会話が噛み合ってないような気がするワケです。

「書面決議の場合でも、取締役会の決議は株主総会の1週間前(=招集通知の発送前)までにしておかないといけないんでしょうか?」とか、「それとも2週間前までなんでしょうか?」とか、「どの時点で書面決議するコトを決めれば良いのでしょうか?」など。。。

はて??
何か勘違いをしてませんかね???

まず一つ分かったのは、議決権行使書による議決権行使のハナシと、いわゆる「書面決議」がゴッチャになってるのでは?というコト。
以前も書いたような気がしますケド、議決権行使書による議決権行使は、まぁ、書面決議と言えなくもありませんよね。

株主サンが書面(=議決権行使書)によって議決権を行使するワケですから。
。。。というワケで、2つを比較をしてみようと思います。

まずは、議決権行使書による議決権行使(会社法第298条1項3号)の場合。

1、取締役会における株主総会の招集決定⇒ 要る(さらに、書面による議決権の行使を認めることも決議する)
2、株主総会の招集通知の発送⇒ 要る(株主総会参考書類の作成も要る)
3、招集通知の発送期限⇒ 株主総会の2週間前まで(通常は、1週間前まで)
4、株主が書面によって議決権を行使するコト⇒ できる(あったりまえですケド^_^;)
5、株主総会を実際に開催するか?⇒ する
6、反対株主がいる場合⇒ 法律上の決議要件が満たされていれば、決議成立。
7、決議があった日を株主総会の日と異なる日にするコト⇒ できない(意味不明ですか?たぶん、後でわかります^_^;)

↑ え~。。。こんなところでしょうか?
ま、つまり、株主総会に出て来ない株主サンが事前に書面で議決権を行使するのだから、招集期間は非公開会社だとしても1週間じゃ足りないし、議案の内容を詳しくお知らせしておかないと判断ができないから、参考書類の作成が義務付けられる。。。というように、通常よりも招集手続きが厳しくなるのですよね。

じゃ、会社法319条のみなし決議(いわゆる「書面決議」)の方はどうなっているでしょ~。。。
続きはまた明日♪

コメント

登記申請の添付書類のコト その3

2013年11月27日 | 株主総会

おはようございます♪

第三者機関発行の証明書のつづきです。

次は、証明書の発行者として、何が記載されているか。。。というモンダイ。

原則としては、住所、名称、押印者の肩書きと氏名ですよね。
ただし、これも結構テキト~なようで、例えば、銀行発行の取引明細書などは、「○○銀行 ××支店 印」だけだったりしますが、それでも補正にはなりませんでした ^_^;

(株式払込金保管証明書(や、受入証明書など)ですと、ちゃ~んと住所、銀行名、支店名、支店長さんの氏名が書かれていて、それらしい印鑑が押してあります。)

公的証明書は例えば「東京法務局 登記官 氏名 印」という感じ。
しかし、主務官庁の許可書なんかだと、発行者(自然人)のお名前がなかったりもいたします。
以前の記事にも書いたんですがね。。。他のお役所(ま、これには裁判所も含みます)の発行した証明書に関しては、こんなこと言っちゃあ怒られるかも知れないんですケド、相当テキト~。。。って気がします。
「この証明書じゃ、何を証明してるんだか分かんないんじゃ!?(←特定性に問題あり?)」というような内容でも、全くモンダイにならないし、事前相談に行ってもそういうコトに関してはかなり消極的。。。

他のお役所のオシゴトに文句を付けられないキモチは分からなくもないし、仮に文句を付けらとしても、会社はワタシ達代理人が板挟みになっちゃうんでしょうから、それはそれで自分のクビを絞めるコトになるのかも。。。って思います。
。。。けど、そんなにいい加減でいいなら、「いっつも言ってることと違うじゃんよぉ~!」って思っちゃうのも事実なのです。。。ぶぅ~。

グチです。。。(-_-;)

んで、次は、登記情報について。

コレ、ベンリですよねぇ~。
費用も安いし、簡単だしね。。。

どういう場合に使うかと言いますと。。。
合併の消滅会社、吸収分割の分割会社等、存続会社と管轄が異なる場合や、ワタシの場合、一番頻度が高いのは監査法人の資格証明書ですね。それから、使えるケースは限られますが、管轄外本店移転の場合、新本店での登記すべき事項を申請書に記載する代わりに、登記情報を添付する。。。というコトもあります。

登記情報には電子署名は付いていませんが、その代りに「照会番号」というモノがございます(取得の際に請求しないと出てきません。)。申請の際は、添付書類欄に照会年月日と照会番号を書いておくだけで良く、法務局では、その照会番号を使用して、その時点での登記情報を閲覧(?)するようです。

なので、登記情報は、原則としてプリントアウトして使うコトはできませんし、電子ファイルを添付するワケでもありません。
ただし。。。例外は、本店移転の登記事項の代わりに使うケース。

この場合は、単に「登記すべき事項」を申請書に書かない代わりに登記情報を使う。。。ってコトだけですんで、プリントアウトした紙でも良いし、PDFファイルでも構いません。それに、照会番号も要りません。

通常の添付書類の取り扱いじゃないからでしょうケド、若干、注意事項もございます。

続きはまた明日♪

コメント