BS-TBSの音楽番組「Sound Inn S」今回のゲストは太田裕美さん。収録は昨年で、ご本人のTwitterでもその話題がありましたが、2か月経ってようやくの放送でした。
この番組は凄く豪華な企画で、今回太田さんの楽曲3曲をそれぞれ別のアレンジャーが編曲し、その演奏をバックにご本人に歌唱してもらうというもの。今回演奏されたのは、十川ともじさん編曲の「さらばシベリア鉄道」、船山基紀さん編曲の「木綿のハンカチーフ」、笹路正徳さん編曲の「桜月夜」の3曲。
画面で見ると、それぞれバンドの編成も全然違って凄く手間がかかってます。テレビの音楽番組というと、生のステージをその場で体験するよりはかなり感動が少ないものですが、今回は凄く満足度が高かったです。何よりもアレンジャーとバンドと歌手の真剣勝負ということで緊張感が半端ないと。
個人的には、曲調や歌詞の面で「さらばシベリア鉄道」が、本当に息をするのも忘れるくらいの緊張感で見とれてしまいましたが、他の2曲も素晴らしかったです。番組では、音合わせの場面とその後のアレンジャーのやり取りもあって、「木綿のハンカチーフ」はリハーサル後に太田さんの要望で「テンポを2つくらい落として欲しい。」ということになり、その辺は曲のメッセージを伝えたいという気持ちを強く感じました。そこでの船山先生とのやり取りも面白かったです。「桜月夜」は、西脇辰弥さんのハーモニカが大々的にフィーチャーされてて、それが凄く新鮮で良かったです。もちろん一番良かったのは太田裕美さんの歌声ですが。
そして、曲の合間には太田さんのインタビュー映像もあって、歌や自分の生き方についての強いメッセージもあり、大病を乗り越えているからこその姿勢も感じました。見た目は相変わらず可愛いし、歌声のイメージは真綿のように感じますけど、本当に芯が強い人だと思います。
こういう番組は手間もお金もかかるのでしょうけど、ネットに無料動画が溢れている昨今、これくらい緊張感のある番組こそテレビの存在意義があるのではないでしょうか。番組はParaviでも見られるそうで、私は普通にBS-TBSで録画して保存版確定ですが、関心のある方はネットでチェックしてみて下さい。とにかくいいものを見せて貰いました。今夜は良い夢が見られそうです。