スペクトラムが何かというのは省略しますが、ここ数年廃盤になっていたオリジナルアルバムが一部再発されます。なにやらタワレコ限定だそうですが、通販でも買えるのでお近くにショップが無い方はそちらでお求め下さい。
今回デジタルリマスターされてるそうで音が良くなってるかもしれませんが、注目はそれぞれのアルバムに収録されるボーナストラック。中でもありがたいのは3rdアルバムの「TIME BREAK」ですが、収録曲は以下の通り。
抒情組曲「戦士の休息」
1.Reminiscence(回想)
2.His Native Place(故郷)
3.Longing(思慕)
4.Children(子供たち)
5.God(神)
6.An Illusion(幻夢)~The South Pacific(南太平洋)
7.Awakening(目覚め)
8.夜明け(アルバ)
9.すべて懴悔だけ
10.四季
11.あがき
12.やすらぎ
13.夜明け(アルバ)(シングル・ヴァージョン) (ボーナストラック)
14.やすらぎ(シングル・ヴァージョン) (ボーナストラック)
夜明けのシングルヴァージョンはベストアルバムにも収録されておらず、ほぼ初CD化といっていい状況。(以前、なんかのオムニバスに収録されたという話がありますがどっちにしても現在入手できませんので) さらに「やすらぎ」は「夜明け」のB面だったのですが、アルバムではコーラスがちょこっと入ってるだけですのでこっちが本物です。これは直樹さんがボーカルのアカペラ曲で全編英語詞という異色作。私は当然シングルで所有しておりますが、ようやくCDで聞けると思うと嬉しい限り。今日の画像は発売当時の雑誌「ADLIB」の記事ですが、それによるとこの曲は最初にピアノを入れておき、順に一人ずつコーラスを入れていき、最終的にピアノを消してリードボーカルを入れたものだとか。
ということで発売に先駆けて、このアルバムでのメンバーの使用楽器をクレジットにて予習しておきましょう。
◇新田一郎
Trumpet:Vincent Bach Stradivarius-Model 37
Flugel Horn:Couesnon
Valbe Trombone:Getzen
◇兼崎順一
Trumpet:Vincent Bach Stradivarius-Model 37(B♭)
Flugel Horn:E-Benge Resno-Tenperebell-5
Recorder
◇吉田俊之
Tenor Trombone:Vincent Bach Stradivarius-Model 36
Tenor,Bass Trombone:Vincent Bach Stradivarius-Model 36B
Bass Trombone:Holton Model430
◇岡本郭男
Drums,Percussions
◇奥慶一
Piano:Steinway Grand Piano
Electric Piano:Yamaha CP-80、Fender Rhodes、Solina Strings Ensemble
Synthesizer:KORG PS-3200&800-DV、Roland JP-4
◇西慎嗣
Guitar:Fender Stratocaster(1954,57)、Gibson LP(1968)、
Gibson ES335(1968)、Greco SF-850
◇渡辺直樹
Bass:B.C.Rich、Greco Electric Bass(Watanabe Naoki Model)
◇今野拓朗
Percussion:Gon Bops Congas、L.P&Fuji Bongos、Another Percussion
では細かいところをチェックしていきましょう。新田さんとドンペイさんはトランペットは同じですがフリューゲルのメーカーは違うんですね。なおかつ新田さんはこのアルバムでもバルブトロンボーンを吹いてたと。吉田さんはテナーバスとバストロも吹いてるのがわかります。さらにドンペイさんのところでRecorderとありますから、組曲で吹いてるのだろうと。
西さんはいろいろ使ってますが素晴らしいビンテージが並んでて、ここではイーグルは使ってないんですね。組曲とかアルバのソロはサンタナばりの素晴らしい音ですが多分あれはレスポールではないかと。なお、グレコのSF-850というのは該当機種がありませんが、時期から推察するとEGF-850のことではないかと。スーパーリアルシリーズのレスポールコピーですね。たしかジャパンジャムかどっかで使ってた写真をヤングギターで見たことあります。Gibson LP(1968)なんてのはどうやっても買えませんが、これの中古探そうかなぁ。国産コピーとはいえ結構すると思うけど。
直樹さんはお馴染みのイーグルの他にGreco Electric Bass(Watanabe Naoki Model)という記載があります。多分セカンドナビゲイションのジャケット裏に写ってる奴で、武道館のアクトショーでグルグル回してるあのベースではないかと。
他のミュージシャンのクレジットとしては、Yuki Sugawara、Koji Katayama、Kegani(SAS)などの名前があります。Yuki Sugawaraは元MMPのパーカッション奏者菅原由紀さんで、この人は拓朗さんが加入する前にライブのお手伝いをしててスペクトラムが衝撃のテレビデビューを果たした24時間テレビでも一緒にやってました。あと「イン・ザ・スペース」のB面の「アクトショー」もサポートで叩いてます。コンガもティンバレスもかっこよいです。ここでは組曲のパーカッションをサポートしたのではと推察されます。
Koji Katayamaは同じく元MMPの片山鉱二さんでサックスプレイヤー。ただし、ここでは多分組曲のフルートを吹いてるのではないかと。Kegani(SAS)はサザンオールスターズの野沢ケガニさんなので、こちらも組曲のパーカッションのお手伝いではないかと。
と、そんなこんなを書いてますがすべては雑誌記事の新田さんの文章とアルバムのクレジットを100%信用してのことです。今回の再発にあたって何か特別な解説はつくのでしょうか? 来月に備えてお金貯めとかないと!