09月08日 京都NHKWEBNEWS
源氏物語に登場する菓子など平安時代から京都に伝わる食にまつわる伝統文化を体験する催しが、8日、京都市で開かれました。
この催しは、平安時代から京都に伝わる食にまつわる儀式や食文化を多くの人に知ってもらおうと、京都市の上京区役所が区内にある北野天満宮で開き、市内などからおよそ70人が集まりました。
この中では、平安時代、宮中でめでたい日に行われたとされる儀式で、大きなまな板に載せた魚を手を触れずに包丁と箸を使って切り分ける「式庖丁(しきぼうちょう)」が披露されました。
厳かな雰囲気の中、巧みな包丁さばきでこいが飾りつけられると会場には大きな拍手が起こっていました。
また老舗京菓子店の当主が平安時代に食べられていた和菓子などについて講演し、参加した人たちは源氏物語にも登場する「つばき餅」を試食しながら、当時の食文化に思いをはせていました。
市内に住む70代の女性は「日本には昔から受け継がれてきた食文化があるということが改めてわかり、すばらしかった」と話していました。
上京区役所地域力推進室の西村崇 事業係長は「この地域には地元の人が守り育ててきた料亭や和菓子店の老舗がたくさんあるので、多くの人に魅力を知ってもらいたい」と話していました。