半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

ベテラン農家さんへ訪問

2017年04月21日 | 農的体験・生活
おかげさま農場の若手から、みみずの会の元代表の板橋さんのところを観てみたい、という要望が出たので、コーディネートして視察してきました

板橋さんは20年農薬を使った一般的な農法をやり、その後、なのはな生協の立ち上げと共に「大栄みみずの会」を設立し、20数年無農薬栽培をやってきました。

らでぃっしゅぼーや、なのはな生協、地元のネット通販会社などに卸しているのが「大栄みみずの会」なのですが、成田の無農薬野菜を作っている団体で、トップレベルの味、品質を誇ります。

数年前、ちょうど農業歴40年になった年の事ですが「普通のを20年、無農薬を20年やって、もう農業に飽きちゃったよ(笑)」と冗談で言っていましたが、作物を作ることに対して一定以上の経験を積まれた結果、「だいだい、思うように出来る」というレベルに達されたからこそ出た言葉なんだと思います。

その畑や敷地は、ご性格を表しているんでしょう、とってもきれいなんです

勉強してみたいという若手農家さんのコーディネートをしたわけですが、久々に行って、若手ながら農家同士の話を横で聞いていると、やっぱりすごいんですね~。


この樽には、ぼかし肥料、というものが入っています。
みみずの会の方々は、米ぬか、糖蜜、竹林からとった放線菌を入れ、あとは人によって鶏糞を入れたりして発酵させるのですが、あま~いパイナップルみたいな肥料が出来上がるのです
ただ、板橋さんはそこにさらにカニ殻、炭、牡蠣殻石灰なども入れるようで、あま~いという中に出汁の香りもする発酵肥料を作られています。
みみずの会の野菜がみんな美味しいのは、こういった発酵肥料を使っているからなんでしょうね。


蓋をあけてしばらくすると、放線菌が広がってきています。生きている証拠ですね。


こちらは堆肥場。
まずは、もみ殻と鶏糞をかき混ぜたものを積んで、発酵させています。
この時点で全くにおいません。


それを屋根の下のコンクリートで囲われた堆肥場で何度もかき混ぜて空気を入れて発酵を促し、半年ぐらいたつとポロポロになります。
これを畑に入れて土つくりをしているそうです。


お次はハウスの中。「温度が上がってきてレタスが立ってきちゃったよ」と言いながら、その場で頂いたレタスは当然ながらみずみずしく甘くて美味しい~
その場で、何枚もむしゃむしゃ食べてしまいました


その他、全面マルチといって、2列そのままマルチをはったレタス類の栽培、穴の開け方など、農家同士でとても専門的な話をしていました。


小さな苗をあえて植えて草を抑えるため、穴があいたマルチを使わず、わざわざ鉄パイプを刺して小さな穴をあけるらしいですよ。
ちょっとした工夫と手間をかけることで、後々の手間を減らす段取りがあるんですね。


それが育つとこんな立派なレタスになるんです


それ以外にも不織布やビニールのしまい方、翌日の準備を考えて本日の仕事を終わらす段取りの組み方など、「すごい」という言葉が連発でした。

そして何よりも凄いのが畑や敷地がきれいに整っていること

敷地内には桜や果樹も植えてあり、ホタルが飛び交い、毎年、お花見やタケノコ堀やホタル観賞会を敷地内で開かれているのですが、「子供たちが喜ぶんだよな」と本業ではない樹木やお花、丘の法面がきれいに整備されていて、「これだけの規模を農業をやりながら手入れしているのが凄い」と連れて行ったメンバーは驚いていました。

栽培技術や敷地を整備する精神的ゆとりがあるのが凄いのですが、それ以上に、それを実現する労働を全く苦にせずに、さらりとやってしまっているのが一番すごかったかもしれません。

今の時期で一番忙しい時期は朝5時から夕方まで仕事をしているらしく、それを「忙しい」「大変だ」と全く思っていないような落ち着きぶり。ベテランの貫禄とういか、とにかく「凄いな~」と思いました
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