半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

根を張るニラちゃん

2019年11月08日 | 農的体験・生活

朝晩、だいぶ涼しくなりましたが、日中は体を動かすと暑いぐらいの日が続いています。

11月にしては日中は気温が高く、農家のみなさんも「もう11月なのにね~」と不思議がっています。

まあ、ここ10年は、毎年「何か変な天気だね」という感じでしたが、今年はもはや「普通の年」という言葉は農家ではなく一般の都市住民のみなさんも思う年ですよね

さて、秋の畑です。

私はプロの農家ではありませんが、自給用として50坪ぐらいの畑をやってかれこれ10年。

まあ、家庭菜園ではまあまあのキャリアになっております。

 

夏の野菜の後片付けが終わり、秋冬野菜の種蒔きなどが終わると、後の畑作業は収獲ぐらいなのですが、11月頭に残された種まき作業があります。

それはスナップエンドウ。

買うと高いけど、作ると簡単で美味しですよね~

サツマイモを収穫し、スナップエンドウを蒔くのが今日のメインの仕事ですが、今年は芋が過去で最低レベルの出来でした

収量も少なく、虫食いが酷い

プロの農家さんのところは出来が悪いとはあんまり聞こえてきませんが、自給用で作っている仲間の農家さんも「今年は長雨のせいか、量がとれないよね」と言っています。

畑によって違うのでしょうが、これでは毎年しているお裾分けができません。とほほ

 

ただ、その他はボチボチの出来です。

黒田五寸人参は、ちょっと私がミスをしたため発芽が1割ちょっとだったので、収量がほとんど無いのですが、きちんと育っています

 

こちらは9月下旬に植えたニンニク。種をとりつづけてもう何年になるのかな?

台風の影響もなく、カラスにもやられず、今のところ順調です

 

こちらは「日本ホウレンソウ大和」。

台風で壊滅するぐらいの被害を受けて、10株ぐらいしか残っていないのですが、味は抜群

流通しているのは西洋ホウレン草で葉っぱは丸みを帯びていますが、この「大和」は、昔ながらの赤茎で、葉っぱもギザギザしている、名前が素晴らしい日本のホウレン草です

 

こちらは春菊。

私の数少ない出荷物でもあるのですが、今年は例年より早く虫が出始めています。

 

プロ農家のみなさんも、「今年は虫がなんだか凄いよね」と言っていますから、台風で作物も弱ったところに、これまた生き残った虫たちが一斉に冬越の卵を産み付けて頑張っているのでしょう。

ただ、出荷物としては例年まれにみる虫の量であり、食害もあるし、糞も汚いので、初めて対策をすることにしました。

それが、「お酢」です

家で食べるお酢はちゃんとしたものですが、野菜にあげるのは醸造アルコールの安いやつで十分です。

(家庭菜園1年目は、「食べ物だから」と言って、高い純米酢を使っていましたが

 
 
お酢の効能は「虫よけ」というのは、何となく知っていました。
有名なのは「奇跡のりんご」の木村さんが、リンゴの木にお酢を与えていた、というお話。
お酢を虫よけに使う場合は、「臭い」が大事なので、大体50~100倍までの濃い目にして散布します。
例えば、50mmℓで5ℓ、という感じですね。
 
そして、これはあまり知られていませんが、お酢の効能のもう1つが「炭水化物肥料」の供給です。
小祝さんという農業界では知っている人は知っている農業コンサルがいるのですが、「木村さんがリンゴが出来たのは、お酢をあげていたからだよ。あれは肥料だから」と言っていますが、実は、植物は根っこからお酢を吸うのです。
 
もっと言うと、植物は葉っぱで光合成をして炭水化物を作るのですが、炭水化物というのは燃えると炭になるもの、つまりセルロース、植物の外皮となる部分です。
これは分解するとアルコールになり、お酢になり、ブドウ糖になります。
 
しかし、植物は光合成が出来なくても根っこからアルコール、お酢などを「炭水化物肥料」として吸う事が最近の研究でわかってきました。
これにより、外皮がきっちり形成され、虫がよってこない、虫がきても食害にあいずらい、そして何より野菜そのものの栄養が高くなり、味も美味しくなる、という事がわかってきたのです。
 
ということで、お酢をたっぷりかけることで、「虫よけ&食味向上&生育促進」という効果があるのです
 
昨日も実はお酢をかけていて、今日と続けて2日連続でやったので、これで虫は数日は寄ってこないでしょう。(まあ、雨が降ったらおしまいですが
 
そして、今回、一番、難儀だったのがニラの植え替えです。
今年のニラは絶好調すぎて、ちょっと販売したぐらいです。
ただ、これは南からの写真ですが、北側の3~4年前に最初に植えたあたりは混み合って葉も細くなってきたので、植え替えることにしました。
 
ニラというのは、ニンニク、らっきょうと同じで、球が分球していくので、何年か経ったら葉っぱが混み合ってきてしまうのでバラシて植え替えると良いと言われています。
 
ということで、春と秋の2パターンあるのですが、知り合いの農家さんと相談して、植え替えることにしました。
ところが、根っこを掘り返そうと鍬を入れたのですが、これがなかなか根っこの張りが凄くて抜けないんです。
仕方なく、ちょっと根っこを切る感じで掘り返したのですが、それでも絡み合ってしまって抜き取るのに一苦労。
そしたら、こんなに根っこが絡み合っていました
 
ラッキョウを2年植えっぱなしにすると「花ラッキョウ」と言って、3層ぐらいラッキョウの玉が重なっているのが出来たことがあるのですが、ニラもせいぜいそんなものと思っていました。
 
ところが、これはもう、どこが球なのかわからないぐらい
 
それにしても根っこがこんなにも張り巡らされるなんて、凄い生命力だわな~。
そして、これだけの根っこがあるんだから、そりゃ、葉もわんさかでてくるわ、と納得しました。
 
どんな野菜も根から、と言われます。
上に見える部分は、根と同じと言われていて、たいがい、野菜がだめになる理由は根が張れていないから。
逆に言えば、根が張れていればあとは上は伸びるだけで、暴風雨や病気など外部の刺激にも強くなります。
 
人間も「根が大事」「根無し草の人生は大成しない」と言われますが、植物も人間も同じですよね。
 
ここまで根が張れていれば、ニラちゃん、もう立派です
 
球を分けて植え替えましたが、この勢いだと、50坪、全面ニラ畑に出来るぐらいの勢いです
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