半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

海外の原発事故への姿勢と、今後の我々

2011年04月02日 | 素敵な人・友人との時間
 フェースブックを通じて、オランダとフランスにいる友人(日本人ね)と、まめにやりとりをしています。

 やはりその国に住んでどういった情報が流れているのか、話を聞いています。

 その話をもとに、ネットで調べたりしながらオランダとフランスのそれぞれの原発事故に対しての情報を整理してみました。

 まず、おフランス。
 友人いわく、フランスのトップニュースは「リビア情勢」だそうです。資源問題などがからんでいるからだそうです。
 かつて、ベルリンの壁が崩壊した時も世界のトップニュースでしたが、今はそれに近い感覚が各国にあるんじゃないでしょうか?近隣諸国はもとより、中国とかも戦々恐々としているのでしょうね。

 なので、日本のような取り扱われ方はしていないわけですよね。我々がチェルノブイリ事故をニュースで見ていたのと同じ情報量、関心度ぐらいではあると思いますが。。。

 ただ、国の78%の電力を原子力に頼るフランスでは、原発は「ビックビジネス」なので、「経済面」からは、物凄く重大なマイナスイメージが広がっている現状を打破すべく、官民一体となって日本へ支援を申し出てくれています。

 最近、アレバという原発会社のCEOが来日して、放射線に汚染された水の処理の専門家をいくらでも送り込むことができている、という発表をしています。
 アレバは世界最大の原発会社です。80年代、欧米の原発反対ムードが広がる中、あえて買収を重ねて世界最大の原発会社となったそうです。そして、温暖化の問題が出てきたあたりから、急速に業績を伸ばして、今やフランスの国家産業となっている官民共同体のような大会社です。
→アレバの記事1
→アレバの記事2

 福島原発3号機の温度があがり、ヘリコプターで水を撒いていた時、フランスでは48時間以内に抜本対策をしないとチェルノブイリと同レベルの大爆発につながる可能性がある、という報道がされました。つまり、「日本の原発は大変なことになる」と危機感が日本より物凄く高いわけです。
→フランス記事1

 こんな写真も見つけました。


 フランスだけでなく海外から見れば、日本の原発事故は「チェルノブイリと同レベルになりそう」と見られており、「なぜ、国民は避難しないのか?」とか「危機管理が甘すぎる、対応が遅すぎる」という批判が高いのは当然です。

 ということで、原発大国のフランスもやはり反対派がいるわけで、ゆらいでいます。
→フランス記事2

 日本が大嫌いのサルコジ大統領も、フランスの最大の雇用を生み出す産業の1つである原発問題がこれ以上広がると、フランス経済に与える打撃が大きいと判断し、トップ外交として日本の事態を収束させるためのアレバのCEOと同様来日したわけです。
フランス記事3

 一方、ドイツは別の動きになっています。
 ドイツは、福島の事件の後、7箇所の発電所を3ヶ月の間(モラトリアムで)停止しました。
ドイツ記事1
 
 もともと環境について厳しい世論があるドイツは、25万人がデモをしています。
→ドイツ記事2

 そして、連立与党が選挙で負けてしまいました。
→ドイツ記事3

 「世論」の後押しで、政治は「原発停止」について真剣に考えなくてはならない状況になってきました。
→ドイツ記事4
 
 とはいえ、原発は産業を支えているわけですし、エネルギーの供給源です。
 ドイツの電力大手会社は、政府の「停止指示」に対して異議申し立てをしています。
→ドイツ記事5

 ドイツは緑の党などが力を持ち始めているんだと思いますが、フランスのように官民一体ではないため、もっと混乱が進むと思います。

 その他、オランダの友人からは、スイスやスペインなどその他の国でも原発をどうするか?物凄い議論がされているそうです。
 とはいえ、フィンランドは使用済み核燃料を引き受けることを発表したばかりだそうで、タイミングが悪いよう。オランダでは、原発が1箇所あって、今の政権がもう一つ新しい発電所を作ろうと躍起になっているので何とも難しい状況のようです。ただ、オランダはGreen choice という電力会社があって、ここは自然エネルギーのみを提供してくれているそうです。


 どこでも同じですが、原発は一度始めてしまえば止めることはそうは出来ないですよね。始めたからには依存しているわけで、もし止めるなら、日本であれば40兆円ぐらいかかるそうです。つまり1年間の日本の税収と同レベルですよね。。。
 かつ、止めるといってもそれは50年とか、長期にわたって管理しなければいけないわけです。その「止めるコスト」と「代替エネルギーを同時に作るコスト」を同時に出来るお金は、当然どこの国もあるわけないのですよね。。。

 誰かのブログかネットに書いてあったのですが、「福島原発の電力を関東の人達は今まで享受してきたのだから、福島の農産物なども食べ続ける義務がある」と。

 心に刺さる言葉です。。。

 事故がおきたから「原発反対」という気持や、福島の方にたいして心配の気持が沸いています。

 ただ、その原発が作られたとき、あるいは日本が原発中心のエネルギー政策へ進もうとした時、私は全く無関心で、何にも知らず、意見も持っていませんでした。

 ということは、原発建設に対して反対をしていなかったわけです。

 だから、今、日本に原発がたくさん存在していることをある意味「暗黙の容認」していたわけです。そして、今まで原発によってもたらされた電力に支えられた豊かの生活を「享受」してきたんですね。。。

 今の原発があること、そして事故がおきて被害が広がっていることに、間接的ではありますが、多少なりとも責任を負っているわけです。

 今の子供達には責任がありませんが、今の私を含めた大人には、多かれ少なかれ誰でも責任があるわけです。

 今は放射能漏れをどうにかして止めることに、世界各国の力を借りながらも、政府や東電、自衛隊や関係者の方々には精一杯頑張ってくれるよう声援を送るのみです。

 ただ、「その後」をどうするべきか?続けるのも巨大なお金が必要であり、止めるのは不可能といえるぐらいのお金がかかる原発問題。

 それでも、今の子供達が大人になったときに「あの時、こういう意志をもって大人達は行動したから、今があるんだよ」と、胸をはって語れるように、意見を、意志をもたなくてはいけないと思っています。

 その為には、ニュースで流されているものを受動的に受けているだけではあまりにも勉強不足です。正しいか正しくないかは別にして、まずは大人の1人1人が勉強して、それぞれがそれぞれの「意志」「意見」を持つ必要があると思っています。

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