駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

時代の変化に流されてしまう

2018年01月24日 | 診療

 

 朝六時に新聞を取りに玄関を出ると未だ薄暗く、ご近所は眠っている。あと十五分くらいするとあちこちで電気がつき始める。風も雪もなく穏やかな朝だ。

 インフルエンザの診断キットが使いやすくなっており、いつの間にかコレが診断の金科玉条になってしまっている。病気の診断は経過、所見そして検査の三つ巴で下されるものだったのだが、どんどん検査の比重が増えてきている。私のように病歴聴取の重要さを叩き込まれてきた古手の医師も、検査重視の流れに抗することは難しい。

 何と言っても検査が進歩し、症状よりも正確早期に客観的なデータを示すことが出来るようになり、それを素人である患者さんにも提示し説明可能になってきていることが大きい。勿論、良いことばかりではなく、時間と費用が掛かるなどの問題点はあるが、検査医療の流れを食い止めるのは難しい状況だ。

 患者さんを納得させやすい、診察して考える手間が省けて楽、検査機器の売り込み攻勢がある・・など、どうも立ち止まって反省すべき点も多いのだが、患者さんと一緒になってインフルエンザ診断キット見つめる今日この頃だ。半世紀前であれば、儂が正しい検査キットが間違っているとじろっと一睨みで押さえ込む教授が居たのだが、今は昔だ。

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