駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

良い処方はないものか

2010年07月16日 | 診療
 比較的所得の少ない方の多い地区で町医者をしていると貧困と家庭不和は病気の温床と実感する。山の手で開業したことはないから比較は出来ないが、つくづくそう思う。
 83歳のMさん、「この頃調子が悪い」。と来院。どうも訴えがはっきりしない。いろいろ聞いてゆくと数ヶ月前から嫁さんが食事を作ってくれないと言う。缶詰とご飯だけでぼそぼそ食べているが、食が進まないと元気がない。夫を亡くし息子夫婦と住んでいたのだが、息子も数年前に亡くなり、嫁さんと二人きりになってしまった。半年くらい前まではそこそこ面倒を見て貰っていたらしいのだが、最近は嫁さんも仕事で忙しいのか、ほったらかしだと言う。まあ、どこまでがホントかは嫁さんの言い分を聞かないと分からないのだが、今まで医院に送り迎えしていたのが付き添ってこなくなったので、問題があるのは確かだろう。
 看護師達とどうしたものかと思案投げ首である。
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2 コメント

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敬老 帰ろう 敬老 帰ろう (柳居子)
2010-07-16 16:19:55
 日本の縮図ですね。

 病を治して長生きをさせるという意味では、お医者様も当事者ですよ。 

 敬われるうちにお出かけ土に帰るのが良いようで。 そういえば[年寄りを敬いましょう]という標語最近聞いたことがありませんね。
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双方向 (arz2bee)
2010-07-17 08:13:55
 確かに敬老という言葉を聞かなくなりましたね。
 まあ、一方だけの話では本当のところがよく分かりませんので、双方の話を聞いて医者のして良さそうな範囲まで、公的な援助を依頼と考えています。
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