駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

文脈ではまやかせない

2019年02月21日 | 小考

     

 

 四十代を過ぎてからは若く見られることが多く、自分でも年齢よりも若いと感じていたのだが七十に手が届いた途端、見た目は若くても体力は年齢相当に落ちてきたと感じている。何とか体力を維持すべくあの手この手を構想しているのだが、気力も衰えてきて机上の空想に留まっている。暖かくなったら何とか一歩を踏み出したい。

 詭弁というか俺は悪くない病というか旺盛な敵愾心からポロリと出た本心を文脈の中ではたった十秒、大した意味はないと言い張る人が居られる。私は外遊業だからそれこそ旅行バッグには百種類を超える細々した品々が詰まっている、底の方に鋭い千枚通しが入っていてもそれは数多い備品の一つに過ぎない、別室に呼んで取り調べるとは何事かと怒る人を、あら捜しばかりする奴が居てと取り巻く人達に三分の理があるとしても、失礼しましたと見過ごしてよいとは思われない。

 確かにこの国には異論悲観非難を嫌う傾向があり、それが有用有効なことも有るのだが、過ぎると大間違いが起きるのは歴史の教えるところ、夏蜜柑やポルノ写真ならともかく千枚通しともなれば、百五十の品の一つと見逃すわけにはゆかない。大騒ぎすることではないが、茶番とお茶を濁すことではないと思う。本心が出たと読める。

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