この季節になると血糖が上がる人たちがいる。糖尿病の患者さんの中には果物は食事でない?というか、果物なら食べてもよいと勝手に決め込んでいる人達が居るのだ。甘い物や脂っこい物は控えめにしてご飯は軽く一杯といつも指導しているのだが、果物は食事ではないしお菓子でもないから食べてもいいんだと自分に都合良く解釈してしまう。小振りの蜜柑なら二個までは良いのだが、こういう人達は一日に十個以上食べてしまうのだ。
あれ蜜柑は駄目なのときょとんとしている、確か去年も注意したはずなのだが。蜜柑はではなく果物は自分の拳骨の大きさの物を一日一個だけですよと説明するのだがご不満そうだ。蜜柑かリンゴかバナナか・・どれか一つで、あれこれ一つずつではありませんよと念を押す。同じようにビールは一缶350mlだけですよと言うと焼酎や日本酒を飲んでしまう人がいる。アルコール類もどれか一本と念を押すようにしている。
食べてしまってからでは、摂取エネルギーを調節することは出来ない。口で食べるという関門で調節するしかないのだ。食べてしまってから多すぎたと後悔しても胃腸は調節してくれない。普通には出来ないしお勧めしないが昔ローマの貴族がしたように吐けば別だが。
よく栄養士の人が眼で食べなさいと言う、食べる前にカロリーの目安を見極めて、食べる物と量を決めてから食べると良いのだ。食べながらではこれは旨いと制止が利かず食べ過ぎてしまう。糖尿病でない人には分かりにくい感覚かも知れないが、糖尿病の患者さんには健啖家が多く、明日からダイエットするからと食べ過ぎてしまう人が多い。あすなろも難しいが明日からでは駄目なのだ。