駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

香港には香港人が住んでいた

2016年01月03日 | 世の中

 

 始めて香港へ行った。わずか三日間なので、どの程度把握できたか心許ないが、百聞は一見に如かずで、東西の文化政治形態が混在する街を肌で感ずることはできた。英国から返還されて16年、どの程度の変化があったのかは、今回が初めてなのでよく分からないが、今も色濃く英国の影響が残っているのは確かだ。同時に失われつつあるのも間違いないようだ。それは言葉から感じ取れた。かなりの人がき殆どなまりのない英語を話すが、多くの人は中国語のアクセントのある英語を話す。勿論、全く話せない人も居る。これは香港に限らないが地域で全く街の様相が変わる。高々地下鉄で二駅程度しか離れていないのに違う国に来たかと感じられるほどだ。荷物があるので、仕方なく三回タクシーに乗ったのだが、三回とも運ちゃんは不機嫌で愛想がなく、ホテルとは打って変わった対応で庶民の余裕のなさ?も感じた。

 ヴィクトリアハーバーを挟んだ両岸には高層ビルが林立し丸の内を拡大したような街並みが続いている。香港の経済力が極めて大きいのを感じたが、特別な産業もなく観光金融中心で、中国政府との軋轢もあり、これからどうなるのかと、我々は香港人で中国人ではないという彼等の将来が気になった。尤も、人のことを心配するほど日本が安定盤石とは思えず、官邸一人勝ちの日本の2016年も気懸かりだ。

 僅かな外国体験しかも旅行者としてのもので、世界ではなどと言えるほどの体験ではないが、いつも外国に行くと日本は平和で恵まれている、そして日本は異国と感じる。若い人にどんどん外国体験を積んで欲しいと思う。外国に住んでおられる方にどんどん発言して欲しいと思う。日本の中に居ては分からないことも多い。

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