駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

狙いはわかるが、泥鰌は居ない

2017年08月08日 | 政治経済

        

 都民ファーストは幻滅を集めることができた幻想 国民ファーストに二匹目の泥鰌は居ない。若狭氏や細野氏が自民党の受け皿を目指して集結を目論でいるようだが、柳の下にもう泥鰌は居ない。

 二十年ほど前、近所で脱サラらしい若い男性が焼き肉店を始めた。二度ばかり行ったのだが、驚いたのはメニューの名前だった。旨いカルビ、お値打ちロース、元気のハラミ、店主秘伝のタレ・・など一風変わっていた。しかし、出てきたカルビは並でタレも別にどうということはなかった。数ヶ月して近くて便利なのでもう一度出かけたのだが、張り紙が増えメニューの名前が変わっていた。学割焼き肉盛り合わせ、特製焼き肉豪華盛り合わせ、一番カルビ、熟成旨みロース・・何だか頼むのが気恥ずかしくなるような名前のオンパレードだった。残念ながら、どれも名前負けでたいしたことはなかった。それから半年ほどで閉店した。

 近所に焼き肉店がなかったり、あってももう一つだったりすれば、ご近所の新規開店に足を運ぶ人は多いだろう。しかし、ネーミングだけでリピーターを引き留められると思ったら大間違い。

 いくら東京が大きいと言っても都市で国家ではない。あれこれ状況顔色を読んでうまく対症的に舵取りをすれば、そこそこ運航できよう。しかし国民ファースト、すなわち国家を運航するには舵取りだけでは不十分で、航海士の上には船長が居て大所高所短期長期そして諸外国との関係を考えながらの指示がないと座礁してしまう。

 失礼ではあるが若狭氏も細野氏も船長の器には見えない。

 民進党が受け皿になれなかった理由はいくつかあるようだが、潜在能力はあると思う。綺羅星のごとくではないが人材は居る。足を引っ張る粗捜し隊の餌食になりやすいお山の小将の内輪もめ体質が一番問題だが、党首選はそれを克服する最後のチャンスだろう。安倍式印象操作を模倣するのも悪くないと思う。潮目を変えるには必要な戦略だろう。君子豹変のイメージを滲み出したらいい。イメージ戦略に優れた潜在シンパは多いと思う。

 枝野と前原は手法政策に多少の違いはあるが、保守リベラルという対立軸は皮相のもので、根本に大きな差はないと診ている。関西と関東の当たりの違いだろう。饂飩と蕎麦のようなもの、ちょっと違うが、同じ麺類。党内にまで保守対リベラルなどと手垢の付いたことを言う人が居るようだが、脳を洗濯すると良いと思う。リベラルと口走り他を謗る人はあんまりリベラルではない気がする。

 どういうものか政治評論家で禄を食む人は野党に厳しい。蟷螂の斧でバランスを取りたい。

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